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受験情報ブログ

かえつ有明のアクティブラーニング思考力入試

2月4日(土)に行われた
かえつ有明中のアクティブラーニング思考力入試とは?

2月4日午前8時。かえつ有明中学校〈東京・江東区。共学校〉の「アクティブラーニング思考力入試」のプロジェクトチームの先生方が、試験会場であるカフェテリアに集まってきました。入試直前の打ち合わせです。

すでに前日のうちに、テーブルなどの配置を終え、あとは実際の受験者数がどのくらいになるかによって、微調整をするという段取りです。

試験直前

この日、最寄り駅の東雲を通るりんかい線に事故遅延が発生したため、試験開始時刻を30分遅らせる措置が取られました。そのタイムスケジュールについての確認が行われます。そして、試験直前に変更した進行や、もてなす側の心構えについての確認が続きます。

受験生の集合場所のかえつホールでは、音楽とあたたかい飲みもの

入試直前のピリッとした緊張感の中にも、

試験会場にありがちな圧迫感はまったくありません。カフェテリアの開放感、ピアノトリオの奏でるオシャレな音楽が小さく聞こえてくる環境、そして集まっている先生の笑顔や若い感性が、柔らかい雰囲気を創り出しているのです。
集合場所のかえつホールでは、特に電車遅延の大きな混乱もなく、受験生が続々と集まってきました。 結局、昨年の受験者数を上回る56名が受験したということです。 かえつホールの一角では、在校生が暖かい飲み物を振る舞っています。学校内の飾りつけにも、受験生への心配りが感じられます。

「パフォーマンス評価」と「知のコード」

アクティブラーニング入試は、受験生の学ぶプロセスそのものを評価するため、パフォーマンス評価と呼ばれる手法を採用しています。これは受験生が書いたワークシートだけではなく、グループ活動を、発言やリーダーシップ、聴く態度などの項目について評価していくものです。

この評価の基準となるのが、「知のコード」です。かえつ有明では独自のコード分類を元にして、ルーブリックを作成しています。知識だけでも表現力だけでもない、多元的な評価が行えるのは、こういうツールがあるからなのです。

入試直前の準備運動

入試の進行は、まさに授業さながらです。進行役は、国語科の小林先生と数学科の斉藤先生。試験開始までまだ少し時間があるとのことで、グループごとにゲームをして、受験生の緊張感をほぐすことから始まりました。 続いてグループ内で自己紹介。受験生同士の自己紹介が終わり、まだ時間があると判断した斉藤先生は、それぞれのグループ担当の先生にも自己紹介をするよう求めました。おそらくその場で進行に変更を入れたようですが、そういう突然の「振り」には慣れているのでしょう。担当の先生の方でもアドリブで自分らしさを表現します。

かえつ有明のアクティブラーニング思考力入試

先生同士のコミュニケーションの良さは、子どもたちに伝播します。グループのメンバーの間にあった壁があっという間になくなり、もう数日間も一緒に学んできた仲間であるかのような雰囲気が出来上がります。 そして試験開始。出題テーマはいかにもかえつ有明らしいものでした。国語の入試などでは問題文がありますが、かえつ有明のアクティブラーニング思考力入試では、進行役の先生の話が問題文の代わりです。じっと耳を澄まして、指示に従います。

「楽しかった」と声があがる入試

受験生にはボールペンが用意され、そのペンでワークシートに書き込んでいきます。これは、間違えたと思っても、消す必要はないというメッセージだったのかもしれません。受験生も何ら戸惑うことなく、書いていました。 一人で行った作業の後は、グループディスカッション、そしてグループとしての意見をまとめていきます。 この後の試験内容までは、残念ながらあまり詳しく書くことはできませんが、試験が終了したとき、受験生たちから一斉に「ありがとうございました」と声が上がっていました。 保護者と一緒に家路に着くとき、母親に「どうだった?」と尋ねられた子どもが「楽しかった」と言っているのが耳に入ってきました。入試会場に笑い声が響き、試験終了後に、「楽しかった」という声があがる入試というのは、これまでに例がなかったのではないでしょうか。母親も嬉しそうに「よかったね」と応えていた会話が印象に残りました。