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学校特集

サレジアン国際学園中学校高等学校2024

「世界市民」を育む唯一の学習環境

掲載日:2024年4月8日(月)

「21世紀に活躍できる世界市民の育成」を教育目標とする、サレジアン国際学園中学校高等学校。2022年の校名変更と共学校化を経て、今年4月に中学の3学年が揃いました。在校生の成長ぶりに加え、年々体系化が進み、魅力を増す同校の教育について、募集広報部長の尾﨑正靖先生に伺いました。

サレジアン国際学園の取り組み

サレジアン国際_募集広報部部長の尾﨑正靖先生
募集広報部長の尾﨑正靖先生

 1872年にイタリアで設立された女子修道会「サレジアン・シスターズ」を創立母体とするサレジアン国際学園中学校高等学校。日本では1947年に星美学園として創立され、多くの卒業生を送り出してきた、あたたかな校風のカトリック伝統校です。
 2022年に教育改革が行われ、大きな変化が想定される21世紀の世界に対応できる、先進的な教育を実施しています。

 募集広報部長の尾﨑正靖先生に中学3学年が揃った今年度の抱負を伺いました。
「サレジアン国際学園の目指す教育が具現化できていると日々実感しています。これまでも大切にしてきた、5つの世界市民力、PBL型授業、本科・インターナショナルそれぞれの強みを活かしつつ、教育内容をさらに進化・深化させていきたいですね」

5つの世界市民力

 同校では教育目標の実現に向けて、5つの世界市民力を教育重点項目に設定しています。

・考え続ける力:何かを推進する際の選択に対して多くの検討・検証を重ね、最適解の精度を自ら上げられる力を身につける
・コミュニケーション力:バックボーンの違う人との協働で、多様な相手の立場を尊重しながらミッションを完了に導くタフな交渉力を身につける
・数学・科学リテラシー:テクノロジーの進化に伴うパラダイムシフトに対応するだけでなく、変革の中で新しい価値を創造する力を身につける
・言語活用力:グローバル社会の共通言語である英語の修得。多様な分野で自己実現を達成するためにも言語活用力を身につける
・心の教育:自他の幸せを築くことができる人を育てるための理性・宗教・慈愛に重点を置いた全人教育

サレジアン国際_学校内では最新のテクノロジーに触れますが、「林間学校」など自然と触れ合う機会もあります
学校内では最新のテクノロジーに触れますが、「林間学校」など自然と触れ合う機会もあります

 これらの力が相互に作用し合って、生徒たちが健全に育っていますが、同校で最も大切にされているのが「心の教育」です。

「設立者のドン・ボスコの言葉に『善を選ぶ』というものがあります。生徒たちには学校生活で知性を磨き、自分自身で論理的に考えて、より善いこと・ものを主体的に選択してほしいですし、自ら進んで善を行うことが心の喜びにつながることも体験していってほしいです。本校の教員は過保護になることなく、生徒の主体性に委ねながら成長を見守っています」(以下、尾﨑先生)

 こうしたバランスの良い環境が揃っているサレジアン国際学園で、生徒たちは安心してのびのびと学校生活を送っているのです。

論理的思考力を飛躍的に高めるPBL型授業

サレジアン国際_PBL型授業により、「授業内容だけでなくニュースなどにも興味関心が高まり、自分で考えて意見を持つようになります」(尾﨑先生)
PBL型授業により、「授業内容だけでなくニュースなどにも興味関心が高まり、自分で考えて意見を持つようになります」(尾﨑先生)

 同校では教育目標を実現するために、日々の授業を大切にしています。中心となるのが、すべての教科で導入しているPBL(Project Based Learning)型授業です。PBL型授業では、答えのない課題(トリガークエスチョン)に対して最適解の構築が求められます。それを考える過程で関連する知識への興味関心が高まり、主体的に学ぶこと、そして深く思考することも常態化していきます。

「PBL型授業を続けるなかで、物事を深く論理的に考え、自分の言葉でしっかりと伝えられる生徒が増えてきました。答えのないものを論理的にどう考えるかという授業ですが、最初に出すトリガークエスチョンについては、かなりの時間を割いて教員研修を行っています。教科会でその内容を精査するだけではなく、他教科も巻き込んでの模擬授業など、学校全体でPBL型授業の発展に注力してきました。
 1期生、2期生と実際にPBL型授業を実施していくなかで、トリガークエスチョンもアップデートを重ねていますので、3期生も楽しみですね」

サレジアン国際_ハード面のさらなる充実にも注目が集まります
ハード面のさらなる充実にも注目が集まります

 2026年秋に完成予定の新校舎も、生徒たちの学びを大きく支えます。
「数学・科学リテラシーに関連して、理科室が大きく変わります。物・化・生の各分野が授業で使用する通常の実験室だけでなく、専門機材を揃えたラボも各分野設置する予定で、本科のゼミナールなどで先進的な研究を行う生徒の使用を見込んでいます。普通教室には壁3面にプロジェクターを設置する予定で、通常教室でも協働的な学びを促進しやすい環境が整うことで、本科・インターナショナルともに深い学びを実現します」

 この充実した新たな学舎は、学園敷地内の別場所に建設され、現在の校舎から中高の機能がすべて移転します。現在の校舎に比べて1.4倍の広さとなる新校舎は、落ち着いた学習環境が担保されており、より同校の学びが促進されていくことでしょう。

相乗効果を生み出す2つのクラス

 同校の大きな特徴として、探究活動を通じて主体的に考え、自ら取り組むなかで創造性を養う「本科クラス」と、英語環境で学ぶ「インターナショナルクラス」に分かれていることが挙げられます。

サレジアン国際_通常の授業はもちろん、プレゼミ・ゼミでも発表の機会が多々設けられています
通常の授業はもちろん、プレゼミ・ゼミでも発表の機会が多く設けられています

「本科クラス」では中2から4年間、自身の興味関心に沿ったゼミナールに所属し、自らテーマを設定して「個人研究」に取り組みます。その前段階として中1で取り組むのがプレゼミです。
 自然科学・人文科学・社会科学の学問分野が扱う内容について理解を深めるとともに、情報科学など研究を進める際のスキルを身につけるなど、研究者としての視点や考え方・学び方を学びます。宗教科・国語科・数学科・社会科・理科・情報科で構成される本科教員チームが、多様な視点から授業を準備してサレジアン国際学園独自のプログラムを実施しています。

 中2から4年間所属するゼミナールは、生徒自身が自由にテーマを決めて研究を進めます。中2から高2までの4学年がゼミナールに所属するという形式は他校ではなかなか見られない大きな特徴です。先輩に学びつつ、遠慮することなく議論を行い、主体的に研究を進めていく中学生たちの姿がすでに見られ、在校生の今後の成長がますます楽しみです。

 尾﨑先生に本科の生徒の特徴を聞くと、こんな答えが返ってきました。
「この分野が好きです、得意です、といった尖った部分、得意分野を持つ生徒も多いです。本校の生徒たちは、本科・インターナショナルそれぞれにおいて多様な生徒が集まっているので、安心して個性を出せていますね。そのことはPBL型授業で持論を発表する際も含めて、学びにも良い影響をもたらしています」

 それぞれが自分らしくいられて、自分の考えを主張する機会に恵まれており、自分のスタイルでより学びを深めることができる。そういった土台のうえで協働学習を行うことが学びにさらなる相乗効果をもたらす、という生徒たちにとって非常にいい環境になっていると先生方は感じています。

サレジアン国際_AGの社会(地理)の授業。河川の流れについて、模型を使用しながら学ぶ、プロジェクト型の授業が行われています
AGの社会(地理)の授業。河川の流れについて、模型を使用しながら学ぶ、プロジェクト型の授業が行われています

「インターナショナルクラス」には、入試の段階で英語の習熟度別に、英検2級以上相当の力を持つアドバンストグループ(AG)と、学習歴は浅くても英語に対する意欲の高さが重視されるスタンダードグループ(SG)があります。
 AGは英語・数学・理科・社会の授業をインターナショナルティーチャーズがそれぞれの専門分野を活かしてオールイングリッシュで実施。
 SGは本科と同じくPBL型授業をベースにしながら、英語スキルの上達と習得を目指します。年度末のアセスメントのポイントによってはAGに移動することも可能です。

「SGの1期生たちが中2進級時に挑戦したGTECでは、スコアからも英語力の飛躍的な向上が確認できました。週に10時間英語の授業があることと、英語環境の中で過ごしていることが、かなりプラスになっていますね。AGの生徒は日常的に英語を使っています。各学年のおよそ1/3をAGの生徒が占めており、日本にいながら留学しているように日常生活で英語に接することができる環境になっています」

 なおAGは、3期生が高校進学する2027年度から、同校に通いながら西オーストラリア州の高等学校卒業資格も得られるDDP(Dual Diploma Program)が導入されます。
「DDPを導入することで、今後は本格的に海外のプログラムで学ぶ生徒が出てきます。これまでもAGでは、インターナショナルティーチャーズが日本のカリキュラムをベースとした対話型、プロジェクト型の授業を行ってきましたが、さらに本格的な海外形式の授業が増えることを期待しています」

サレジアン国際_SGの英語の授業。インターナショナルティーチャーがオールイングリッシュで行います
SGの英語の授業。インターナショナルティーチャーがオールイングリッシュで行います

 もちろん本科でも、英語教育はしっかりと行われています。
「英語は週8時間を取っていますし、そのうち2時間はインターナショナルティーチャーズが担当する会話の授業です。隣のクラスにいるインターナショナルの生徒が当たり前に英語を話している様子を目の当たりにできるなど、もしかすると本科の生徒たちが英語環境の恩恵をいちばん得ているかもしれません」

 それぞれの希望や特性、がんばりを見出して伸ばしてくれる同校。友人関係や周囲からの影響が特に大きい思春期に、こうした環境で学べる幸せを生徒たちは享受しています。

ハイブリッドクラスでさらなる成長へ

サレジアン国際_校内で多様性を感じる機会はごく
校内で多様性を感じる機会はごく"当たり前"になっており、今後もさらに促進されていきます

 この4月に入学した3期生から始まるプログラムが、中学1年次のハイブリッドクラスです。これまでは「本科」と「インターナショナル(AG・SG)」でクラスが分かれていましたが、すべてのクラスに「本科」「AG」「SG」の生徒が均等に所属する形になり、朝終礼では英語がメインに使用されます。これまでは委員会やクラブ活動といった交わりが中心だった生徒たちが同じクラスで過ごすことにより、それぞれの特徴や学びが新たな化学反応と成長につながることを想定しています。

サレジアン国際_理科の授業では、実験も多く取り入れており、体験しながら学びを深めていきます
理科の授業では、実験も多く取り入れており、体験しながら学びを深めていきます

「AGの生徒は圧倒的な英語力を持っています。本科の生徒は本物の英語に日々触れることができるようになりますし、AGの生徒にとっても数学や理科で秀でた才能を持つ本科生が同じクラスにいることは大きな利点になるはずです。SGの生徒も英語力のAG、研究力の本科に影響を受けて、自分自身の強みを伸ばしていくでしょう。それぞれが個性を意識し、多様性のベースができた時点でハイブリッドクラスから本科・インターナショナル別クラスに移行して専門的な学びが本格的に始まります。サレジアン国際学園の中学1年次は、東京大学・駒場キャンパスなど、大学の教養課程のようなイメージで、異なる特徴をもった生徒が一つのクラスに混在して学び合う環境は、本校にしかない唯一の学習環境だと思います」

 新たな一歩を踏み出したサレジアン国際学園。質の高い学びや学校生活が作用し合いながら、生徒たちは日々大きく成長を続けています。

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