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今月の特集

埼玉栄中学校・高等学校

「主体性と創造性をもって
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緑豊かな中にあるJR「西大宮駅」。改札を抜けると、埼玉栄中学校・高等学校の壮大な姿が見えます。9月1日から、生徒たちはこの新校舎で学校生活をスタートさせています。
アスリートを輩出することで有名だった同校では今、新たな環境のなか、新たな挑戦が始まっています。先生方の意識改革から始まったこのプロジェクト、新校舎や新システムの"器"は整いました。ここで改めて「"4兎を追う"骨太な人間の育成」に向けた、壮大なプロジェクトの"中身"をご紹介します。校長就任3年目の佐藤光一先生にお話を伺いました。

 

[伝統]
一方ではトップアスリートを、一方では東大進学者を。
建学の精神「人間是宝」の言葉どおり、
個々のもつ原石を磨き、その能力を活かし伸ばしてきた歴史

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校長の佐藤光一先生

熱気に包まれたリオデジャネイロオリンピックも幕を下ろし、今年の暑い熱い夏が終わりました。
そのリオオリンピックに出場した日本代表選手のなかに、埼玉栄のOB・OGがなんと7人もいます。体操の山室光史君、加藤凌平君(体操団体で金メダル)、競泳の瀬戸大也君(銅メダル)、ウエイトリフティングの三宅宏実さん(銅メダル)、安藤美希子さん(5位入賞)、クレー射撃の中山由起枝さん、水球の志水祐介君の各選手ですがこうして名前を並べると圧巻です。
オリンピック選手を輩出しつづけて30年以上。そこからも明らかなように、文化部も含めて部活動が盛んで、しかも強豪が多いことで知られる同校。昨年度も高校の67部中19部が、中学の34部中7部が全国大会で優勝という、"部活動日本一"を誇ります。なぜ、埼玉栄はそれほど強いのでしょうか。

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「素晴らしい指導者、素晴らしい施設のほかに、何よりも根底に徳育の充実があるからだと思います」と、佐藤校長は言います。「月に1回、全校生徒約3000人の集会があるのですが、私が話しているあいだ、見事なくらいにシーンとしています。私もいろいろな学校で教えてきましたが、これはなかなかできないことで、初めて体験したときは私自身、とても感動しました」
普段は明るく活発に過ごしていても、その場に合わせて規律正しい行動がとれる、しかも3000人が一斉に足並みを揃えられるというのはたしかに見事で、まさしく同校伝統の「徳育」があればこそなのでしょう。

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"部活動日本一"を誇る同校は、
強豪クラブの数が驚異的

「体操の加藤凌平君も、プロゴルファーとして活躍中の渡邉彩香さんも、在校中は皆勤でした。無遅刻・無欠席・無欠課です。しかも、渡邉さんは熱海の実家から毎日通学していたのです。これはほんの一例ですが、強豪を維持するために、ただ運動だけをやっていればいいという方針ではないことがおわかりいただけると思います」
部活動では、強さを保つために優秀な生徒を優先して指導するケースもあるようですが、同校は違います。「たとえ試合に出られない生徒でもきちんと指導するというのは、本校の特徴であり伝統だと思います」
体操の加藤君は昨年、教育実習生として同校に帰ってきました。「実習中は生徒に真剣に向き合って授業を行い、ロンドンオリンピックのときのメダルを持ってきて生徒たちに体験談を話してくれました」

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十両の佐藤君(しこ名は"佐藤")が来校した際の記念写真。
同校ではOBが関取になると、スクールカラーのオレンジ地に
校章が入った化粧回しを贈るのが習わしになっている

ちなみに角界にも、大関の豪栄道や前頭の妙義龍、大栄翔をはじめ、同校出身の関取が現在7人。このように、各界にたくさんの先輩方がいますが、みなさん卒業から何年経っても、よく学校にやってきてくれるのだそうです。
埼玉栄は「人間是宝(にんげんこれたから)」を建学の精神として1972年に高校を、2000年に中学を開校しました。中学には新設の「医学クラス」と「難関大クラス」「進学クラス」の3クラスが、また高校には普通科に「αコース」「Sコース」「特進コース」の3コースと、スポーツのスペシャリスト育成のための保健体育科があります。
これまでは東大をはじめ難関大学に進学する生徒と、トップアスリートを目指す生徒は別々なケースがほとんどでしたが、今、生徒たちはさまざまなことに挑戦しはじめました。それは、佐藤先生が2年前の校長就任直後に「4兎を追え」というスローガンを掲げ、大改革に踏み出したことに始まります。

[革新]
強豪部で活躍。難関大学に進学。どちらを選ぶ?
それは、もはや愚問です。
着々と進行する大改革「4兎を追え」の意味と中身

●欲張りな改革が目指すのは、
"無駄"を享受し真の教養を身につけて、"骨太の人間"になること
4兎とは「勉強」「部活動」「学校行事」「他を思いやる心」を指します。 "勉強が得意" "スポーツが得意" "音楽が得意"といったことは、それぞれの生徒の能力や個性ですが、それを特化して伸ばすのではなく、勉強も部活動もすべてを頑張ってこそ、人間としての幅ができてくる。しかも強制ではなく、生徒自身が"主体性と創造性"をもって、自らそこに向かおうとする動機づけと環境を用意しようというわけです。

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同校のシラバスとスタディサプリのカリキュラムを連携させ、
授業主体の学習サポート体制も確立

じつに欲張りです。でも、その欲張りな改革には後述のとおり、先生方の深い思いがあるのです。そして、その成果は早くも出はじめています。たとえば、もともと強豪ぞろいの部活動では、昨年史上最高の成績を挙げ、大学進学実績でも、それまで国公立大学に進学した生徒が最高で31名だったのが、昨年には40名へと躍進しました。
ただ、校長は、中高合わせて約200人もの先生方に「生徒に『勉強しろ』とは言わないように」と伝えているのだそうです。「勉強しろ」という安易な言葉を使うのではなく、生徒が自ら勉強するように仕向けるのが教師の務めだと。「進行中の改革の根幹にあるのは我々の意識改革です。また、教員に一番大切なのはパッションです」

同時に、校長の信念ともいえる"無駄の勧め"も、この改革を支えるバックボーンになっているようです。「生徒たちには、思わぬところから大きなヒントを得ることもあるのだから、たとえば大学の入試科目にないものは捨てるという合理性を求めるのではなく、ありとあらゆることを総合的に学びなさいと話しています」
つまり、幅広い教養を身につけるということ。新しいことに次々に出くわして「ああ、自分が知らないことはこんなにあるんだ、世界はこんなに広いんだ」と実感することは学びへの大きなきっかけになり、また、一つひとつを深くはなくても広く知ることで、その点と点がいつかどこかで結ばれていく。そのことを校長は言っているのです。そのように、人間としての裾野を広げていってこそ、いずれ高い山を築くことができるのだと。そして、それが同校が目指している「骨太の人間」なのです。

 

●改革の柱を支える進路指導センターと、
"生"を体感し、将来への高揚感を与えるキャリア教育
改革の中枢にあるのは、進路指導センターです。常駐する8名の専門のプロパーとクラス担任の先生が連携し、中学入学時から生徒一人ひとりの個人カルテを作成して6年間蓄積。

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同校の改革を大きく支える進路指導センター。専門のプロパー
8名が常駐するほか、各教科の先生方もよく顔を出す

成績はもちろん、生徒の志望やそれに対するアドバイスなども記録されます。このように、一人ひとりの生徒の成績や志望を一元管理し、6年間継続した指導が行われます。
このカルテがあれば、生徒が次に訪れたときに違う先生が対応しても、その生徒の経過と現状がわかり適切なアドバイスができます。進学についても、偏差値を重視した大学選びではなく、その生徒が大学で何を学びたいのか、また望む職業がある場合はそれも踏まえて、先生方は情報を提供し助言していきます。
「ですから、中1や高1など、早い段階から活用しはじめることが理想です。そのためにも、中学入学時には進路指導センターについての説明がなされ、活用を促しています」

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キャリア教育の一環で行われた講演会で、
講師の先生と生徒の質疑応答の様子

同時にキャリア教育の一環として、中学では経済同友会などの協力を得て、さまざまな講演会も行われています。また、海外の企業の方にも来てもらい、その際は英語で講演が行われますが、中学生の段階では理解できなくてもいいと言います。
「本校の進路指導には、将来どう生きていくか、どのように社会貢献していくかということが大きな眼目としてあります。ですから、日々の授業も大切ですが、各界で活躍される方の話を聞いたり、さまざまな場所に出向いて"生"のすごさを体感させたいのです。たとえ話の内容が難しくて中学生には理解できなくても、『なんか、すごいぞ』だけでいい。それによって気持ちが高揚したり、目標に向かってモチベーションが上がればいいのです」
先生方は何事も生徒に押しつけることなく、「自分の人生、好きに生きなさい」という鷹揚な構えをとりながらも、その根本を支えるために、陰で緻密に、柔軟に、さまざまなプログラムの構想を練っているのです。

●カリキュラム改革で「夜の部」を創出。
"部活も、勉強も"を支えるシステムが本格始動
以前は高校生は20時が完全下校でしたが、現在は21時まで延長しています。それは、新たに10時限目まで放課後補習や選択授業を、つまり「夜の部」を設けたからです。
「これまで高校の『αクラス(成績上位生クラス)』では7時限目まで授業があったのですが、それだと部活ができないのです。ですからその7時限目を廃止し、部活動に参加できるようにしました」
これまでは部活動もやりたいからと、αクラスを望まない高校生もいたそうですが、今後はαクラスから、同校の目指す"勉強も頑張り、全国大会でも優勝する"生徒が出てくることでしょう。

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中1〜高3が共に学ぶ選択授業「第二外国語」のひとコマ

中学生は、朝の0時限目と放課後の7時限目に補習を実施しています。指名制の補習では、"わかるまで・できるまで"ていねいな指導が行われ、もっと学びたい生徒にはより高度な内容で向学心を刺激しています。また補習を受けない場合、7・8時限目はほとんどの生徒が部活動に熱中しています。
そして、部活動後の9・10時限目には中1から高3までが学年の垣根を超えて受講できる「第二外国語(フランス語、ドイツ語、スペイン語、中国語、韓国語)」がありますが、今年は126名の受講生のうち、中学生は26名が参加しています。
「異年齢が共に学ぶことで、上級生は下級生の面倒を見、下級生は上級生の姿を目標としてほしいという狙いもありますが、中学生が難しい問いに答えられたとき、高校生が思わず拍手するなど微笑ましい場面もあります。これも"4兎"の中の一つ"他を思いやる心"の現れだと思っています」
ちなみに、7〜10時限目は、自習室や図書館、または各自の教室で自習することも可能です。

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新校舎の食堂は700名収容という大規模なもの。
2学期から早速、生徒たちで大賑わいとなっている

また、この「夜の部」を大きく支えるものに、食事面でのサポートがあります。同校の食堂では、0時限補習(中学)や0時限学習(高校生)を受講する生徒のために朝食を、お昼は給食(中学/高校は自由)、そして部活を終えた生徒や9・10時限目の選択授業をとる生徒には夕食まで、すべて日替わりで提供しているのです。
「場合によっては三食とも学校で食べることができるわけですから、親御さんにもとても喜ばれています。教員も、とくに独身の方は喜んで食べていますよ(笑)」
学校のシステムを最大限に活用すれば、寝ること以外はおおかた学校で完結できる。ここまで全面的に生徒を支えるのも、同校の大きな魅力の一つです。

●今春、「医学クラス」がスタート。
"骨太な医師"になるための動機づけを重視した指導が展開
そして、改革の大きな目玉としては「医学クラス」の設置もあります。"骨太な医師"になるための基盤をつくるために設置したこのクラスでは、今、一期生11名が学んでいます。

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「医学クラス」の授業の様子

「医師になるためのクラスですが、まだ中1ですので途中変更する場合もあるでしょう。それでもいいのです(中1〜高1の間は転クラスが可能)。ただ、成績が良いから、または親御さんが医師だからという理由だけで医学クラスに入るのは少し違います。そうではなく、自ら志望する生徒に対して、早い段階から医師にはとくに必要な使命感や責任感、倫理観などを培う取り組みをやっていこうということです。モチベーションが高まれば、適性も含めて真摯に考え、自ずから勉強もするようになるでしょうし、最終的に結果も出てくるでしょう。そして、ゆくゆくは目標とする"骨太な医師"に育ってくれると思います」
中学入学段階から、医師を目指すことに的を絞ったクラスを設置するのは珍しいためでしょう、首都圏に限らず、全国の受験生保護者から問い合せが相次いでいるそうです。

医学クラスは難関大クラスとほぼ同じカリキュラムで学びますが、数学の授業など、一部単独の授業も行われます。また、知的好奇心の醸成ということでいえば、大学病院を訪問して実地体験したり、医師の方の講演会、またオーストラリアへの修学旅行では現地の医師宅にホームステイすることなども予定していますが、ここでも"生"の感動や高揚感を大切にしています。
そして、世界貢献ということでいえば、日本の大学に限らず、外国の大学の医学部に進学する道も見据えています。そのために、医学クラスの生徒には、先に紹介した9・10時限目の「第二外国語」をなるべく選択するように指導しているのだとか。このように、同校の取り組みは縦横にリンクしているわけです。

[未来]
新校舎というハードも完成し、"4兎を追う"環境は万全に。
思いやりとチャレンジ精神あふれた骨太な人間に育って、
それぞれが広い世界に飛び立っていく

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生徒の昇降口に通じる階段。靴のまま校内に入れる!

●ついに新校舎が竣工。
このハードの中でソフト面の改革もますます進化
この夏、同校のイメージにふさわしいダイナミックで、スケール感あふれる新校舎が完成しました。
普通教室棟は一辺が約100mのロの字型になっていますが、迷子にならないようにイエロー、ピンクと、一辺ごとに廊下の壁の色が変わる配慮の行き届いた造り。ここに、中学の普通教室が15室と高校70室があります。
ロの字の中央には特別教室棟があり、約200人の先生方が入る職員室や700席ある食堂などが。その特別教室棟の中央には、幅5〜9mものセンターストリートを設けました。ここには生徒の作品や、部活動の歴代の優勝杯などの展示、掲示版など、同校の歴史と今現在の情報を集約します。
その普通教室棟と特別教室棟の間は中庭に。また特別教室棟の屋上には庭園を、ほかにも各所にテラススペースやラウンジスペースを設けるなど、生徒たちが思い思いにお気に入りの居場所を見つけられる工夫が施されています。ちなみに、体育館以外は一足制です。
この新しく巨大な器が、3000人の生徒と200人の先生方によって、今後さまざまに彩られていくわけです。

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(左)中庭をはさんだ教室棟。教室はガラス張りで明るく、開放感にあふれている (中)特別教室棟にあ
るセンターストリート。左のガラスケースの中に展示物が並べられる (右)各所に緑の憩いのスペースがある

●4兎の4つ目、「他を思いやる心」がすべての基盤に。
今までも、これからも、それが埼玉栄の生命線
「勉強も部活動も学校行事も大切です。でも、中高時代に育てるべきもっとも大切なものは、4つの目の"他を思いやる心"、人間力を磨くことです。本校の一番根底にあるものですし、すべての物事の基盤です。他を思いやることは、いつでも、どこでも、だれにでもできること。今までできなかったとしても、今すぐ始められることです。じつは高度なことですが、これこそがもっとも大切です」
この"他を思いやる心"が、同校の日常風景の中にさり気なくある一例を、入試広報センター長の濱野浩先生が教えてくれました。
「たまたま見かけたのですが、ある雨の日、足をケガして松葉杖をついて登校した中学生がいたんです。お母さんが車で送ってきてくれて門のところで降りたのですが、そうしたら通りがかった二人の高校生がす〜っと近づいていきました。そして、一人が中学生をおんぶし、もう一人は松葉杖や友達の荷物を持って、その中学生を昇降口まで連れていったんです。あとでその中学生に聞いたら、知らない先輩だったと」
佐藤校長が続けます。「そういう行動を自然にとれるということも、4兎を追って出てきた成果ではないかと思います。じつは、子どもたちの力というものは限りない。逆に限界を決めてしまっているのは大人なのではないでしょうか。『4兎を追うなんて......』と思うかもしれませんが、このような"うねり"といいますか、相乗効果が確かに生まれてきています」

同校の目標は、人間としてひと回りもふた回りも大きくなっていけるような指導を展開し、"骨太な人間"を育てることに尽きます。
「地位とか条件とか型にはまったものが先にあるのではなく、人間力を磨いてロマンをもつ。そのことが何より大切なのではないかと思います。そういう人間が増え、その輪が広がっていけば、生徒個々の将来も、社会も、もっと明るくなるのではないでしょうか」
もともと「徳育」に優れた学校でしたが、その大きな土台の上に新たな指針「4兎を追え」が加わった今、それらすべてが共鳴しあっていけば、部活動だけでなく、勉強でも学校行事でも"日本一"になることは夢ではありません。ただ、たとえすべてで 日本一になれたとしても、おそらく同校が現在進めているこの改革に "ジ・エンド"はないのでしょう。

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(左)中3で実施されるオーストラリア修学旅行にて。ホームステイ先のファミリーと
(右)毎年9月に行われる体育祭。日ごろの鍛錬が、本番で見事な花を咲かせる

ここではご紹介しきれませんが、教科教育や国際理解教育など、同校が取り組んできたプログラムについてもさらに精査し、改革中の中身一つひとつの精度もさらに高めていく予定だそうです。ぜひ、新生・埼玉栄の学校説明会に足を運ばれ、壮大な改革の幅と奥行きを感じてください。

 
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2017年度入試 入試説明会・公開行事日程

学校説明会(予約不要)

10月29日(土)10:40~
12月10日(土)10:40~
12月24日(土)10:40~

学校の概要や教育内容、学校生活様子や施設の紹介を行います。

入試問題学習会【要予約】

11月19日(土)10:00~
12月17日(土)10:00~

※上履きは不要です。
※お車でのご来校はご遠慮ください



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