昨年12月20日に実施された田園調布学園の「帰国生入試」は30名に志願者増。出願資格の緩和も志願者増の一因に!
田園調布学園の発行している『調布学園便り』第96号(2015年4月5日発行)が当社にも届きました。「私立中高一貫校のいま」を伝えるための参考資料として、学校のご厚意で送ってくださっているものです。
この『学園便り』の7面には、「2015年度(平成27年度)中等部入試報告」が紹介されていました。そのなかには、この2015年入試での変更点でもあった「帰国子女入試について」の詳細も掲載されていましたので、以下に抜粋させていただきます。
●帰国子女入試について
日程を12月20日に変更し、出願資格を海外の学校在籍1年以上、帰国後3年以内と変更(昨年度までは2年以上2年以内)したこともあり30名の出願がありました。半数以上が中国・インドネシア・シンガポールなどのアジア圏、その他アメリカ・イギリス・ドイツなど様々な国で生活をしてきた受験生でした。
今年度から一般入試とは違う問題を出題。算数では計算をはじめ、基本的な問題を多く出題しました。国語では文中の“ごみ問題”について、受験生の海外の生活体験を記述する問題を出題しました。また、面接の課題として、英語または日本語での自己紹介がありました。受験生が自分自身の言葉で、緊張しながらも一生懸命話している姿に好感を持ちました。
合格者は27名で、そのうち入学者は9名、各クラス2名程度の帰国生が入学。異なった環境で生活してきた生徒どうしの触れ合いにより、お互いに理解しあい、刺激しあい、高めあっていくことを期待します。
このように、私立中高一貫校のなかには、従来よりも出願(受験)資格を緩和して、より多くの受験生が「帰国生入試」を受験できるように配慮してくれる学校も増えています。もし海外から帰国されて数年たっていて「うちの子の場合は帰国生入試を受験できない(受験資格から外れている)のでは?」と思っている保護者も多いかもしれませんが、あきらめてしまう前に、各私立中高一貫校の「帰国生入試」の募集要項を確かめ、そこで示されている受験資格に対して微妙な差異だった場合には、遠慮せずに各私学の入試担当の先生にご相談していただくことをお勧めします。