受験生マイページ ログイン
受験情報ブログ

1/14「統一合判」では「変わる日本の教育と入試」についての講演が!

1/14(日)の小5「統一合判」では「変わる日本の教育と入試」についての保護者会講演が行われました。

1月10日からは埼玉入試もスタートし、いよいよ2018年の首都圏中学入試も最初のヤマ場の時期を迎えました。そうした中学入試シーズンの1/14(日)に実施された小5「統一合判」の保護者会では「変わる日本の教育と入試」のお話に多くの保護者が熱心に耳を傾けていました。

いまの小学校5年生からは、さらに本格的に大学入試が変わる!

年明け間もなく、茨城、栃木を皮切りに1月10日からは埼玉入試もスタートし、いよいよ2018年の首都圏中学入試も最初のヤマ場の時期を迎えました。

そうした1月14日(日)には、首都圏模試センターの小5第5回「統一合判」模試が行われ、首都圏の15会場で、来春2019年入試に向けて多くの小学5年生が私立中高(1校のみ大学)会場での模試にチャレンジしてくれました。

それらの会場では、首都圏模試センターによる保護者会(入試情報説明会)と、会場校の学校説明会が行われました.

2年後の「2020年大学入試改革」を節目に、日本の教育と大学入試が大きく変わろうとしている転換期を迎えているだけに、多くの保護者がその保護者会に参加し、講演者や各校の先生からの説明に、熱心に耳を傾ける姿が目立ちました。

すでに多くの保護者がご存知にように、現在の中学3年生が「2020年大学入試改革」の死最初の当事者になりますので、いま小5のお子さんたちは、2020年の新たな大学入試制度の導入から5年目の当事者となります。

この「2020年大学入試改革」を契機に「日本の教育を変える」ことも企図されている次期「学習指導要領」も昨年4月に告示され、移行期間を経て中学校では2021年から、高校では2012年から全面実施されることによって、2024年からはさらに本格的に「大学入試が変わる」見通しです。

英語の民間検定では「CEFR」の「B1レベル」以上の英語力が...

たとえば、この先、民間検定のスコアが大学入試に導入されるという方向性が明示されている英語について、現在の「大学入試センター試験」に代わる「大学入学共通テスト」では、導入の当初(現在の中3)から4年目(現在の小6)までは現在の英語入試の形式と英語民間検定のスコアが併用される移行措置の期間になるということですが、いまの小5のお子さんたちは、ちょうど民間検定が全面的に導入される初年度の学年ということになります。

つまり、大学入学を希望する子どもたちは、大学受験時までに(最低でも)「英検2級」レベル以上の英語力は見に着けていないと、多くの大学受験生が志望する人気の大学には合格できないという見通しで、国公私立の難関といわれる大学の入試では、それ以上のレベルの英語力が求められることになります。

表は、文部科学省のWebサイトにも紹介されている「CEFR(セファール=)」の基準にあてはめた換算表ですが、たとえばこの表で見れば、今後の大学入試では最低でも「B1」レベルの英語力が求められる入試にすることを文科省は目安に掲げており、一方では、この方針を受けて、さらに高い「B2」、「C1」レベルの英語力の育成をめざすと明言する私立中高一貫校も登場しています。

世界の人々と協働し地球規模の課題解決へ向かう力を育てる教育を

また、英語力と並んで、今後の大学入試(大学入学共通テスト)で意図して出題されるという「思考力・判断力・表現力」を問う出題では、「知識・理解」力に加えて「応用・論理」力が求められることになり、その後の各大学の個別選抜で出題されるという「創造性・独創性・芸術性等の評価も含む記述式問題」では、さらに「批判・創造」の力が要求されることになります。

こうした大学入試の変化と、そこで求められる力の変化は、AI(人工知能)の進化やグローバル化などによって急速に変化~進化する社会で求められる力を反映したものであり、産業界からの要請でもあります。

そのためには、「21世紀型スキル」と言われるような、今後の社会をより良く生きるための力を育てる教育のあり方が日本の学校教育にも求められるようになっているのです。

そして、それ以上に、国連でも目標に掲げられる「持続可能な開発目標(SDGs=通称:グローバルゴールズ)」に象徴されるような、これから先の社会で生きる現在の子どもたちが直面する地球規模の課題に、世界の人々と協調・協働して向き合っていく力が、いまの子どもたちには求められているといっても良いはずです。

自ら(個人)が「より良く生きる」だけではなく、他者や社会、地球全体に貢献する生き方を志向できるような、人間性、人間力の育成も、これからの時代の教育に求められるものでしょう。

順天中会場では本間勇人氏と順天中高校長・長塚篤夫先生が講演

今回1月14日(日)の小5「統一合判」模試が実施された私立中高会場のひとつ、順天中学・高等学校〈東京・北区。共学校〉では、お子さんが模試を受けている時間帯に首都圏模試センターの入試情報保護者会と、会場校の学校説明会が行われました。

はじめに講演した本間教育研究所の本間勇人氏は、この「日本の教育と入試」が大きく変わる節目に、小学生の保護者が、わが子のためにより良い教育環境を選び取るコツとして、①教育情報、②入試情報、③学校情報、④学習情報、をそれぞれ保護者が収集しながら、その変化も察知することが大切であることを伝えてくれました。

この2~3年、中学受験と教育の世界で大きな注目を集める「21世紀型教育機構」の事務局も務める本間勇人氏ならではの説明に、多くの保護者が熱心に耳を傾けていました。

「変化する大学入試と教育」について長塚篤夫先生が解説!

続いて、そうした現在~今後の日本の学校に求められる教育のあり方を読み解き、いまの子どもたちにとって望ましい教育を自ら模索し形作ろうとしている私立中高一貫校の先生のお一人であり、同時に、日本の教育改革に関わるキーマンのお一人として、今回の模試会場となった順天中高校長の長塚篤夫先生が、約75分にわたり保護者に向けた丁寧な解説をしてくださいました。長塚先生がリーダーシップをとる順天中学・高等学校は、やはり「21世紀型教育機構」の当初からの加盟校でもあります。

文科省の中央教育審議会・高校部会委員、高大接続システム改革会議委員等を経て、現在、大学入試改善協議会委員や全国学力調査専門家会議委員、日本私学教育研究所理事、東京都私学審議会委員等も務めている長塚先生自らの解説によるホットな教育情報、入試情報は、今回の保護者会に参加された多くの小学生の保護者にとって、わが子の教育環境を考えるうえで大いに参考になったことと思われます。

「変化する大学入試と教育」のお話に始まり、21世紀に求められるスキルと、その力を育てる教育の要素、さらには首都圏模試で活用されている「思考コード」にも触れて、今後の大学入試と社会で求められる力について解説してくれた長塚先生のお話は、参加された小学生の保護者に、多くのヒントを与えてくれたように思います。

中学入試シーズン突入。マスコミが「思考力入試」を続々と報道!

折しもこの翌日1月15日(月)早朝のNKH「おはよう日本」では、変わる大学入試と、その変化を先取りした中学入試について紹介。聖学院中の思考力入試(思考力セミナー)、宝仙学園共学部理数インターのアクティブラーニング型入試などの様子が取材レポートで伝えられました。

続く1月16日(火)の読売新聞夕刊では、1面トップで「私立中入試 思考力重視~大学共通テストにらみ多様化」という見出しで、今春2018年の首都圏中学入試の変化と人気の回復傾向が伝えられました。多様化した中学入試の例として、大妻嵐山のプログラミング入試や、かえつ有明のアクティブラーング入試、東京都市大学等々力の算数1教科入試などが紹介されています。<...

首都圏模試「思考コード」を中学受験の学習と学校選びに生かそう

このお話のなかで長塚先生も触れてくれた首都圏模試センターの「思考コード」は、模試の問題作成(設計)や個々の受験生の成績表アウトプットにも反映されているもので、志望校の合格に向けた中学受験の学習にも役立てることができる指針であり、お子さんにとって望ましい受験校の選択にも生かせるものです。

この「思考コード」によって知ることのできる個々の学力特性や各校の入試の特性を今後の学習の指針として生かしながら、入試本番に向けて、お子さんの学力を大きく伸ばしていただくことができればと願っています。