受験情報ブログ

2/3PM、共立女子中の英語インタラクティブ・トライアル入試

今春から2月3日の午後に新設された共立女子中「インタラクティブ入試」の「英語インタラクティブ・トライ...

共立女子中では、今春2018年から2月3日の午後に「インタラクティブ入試」を新設しました。入試科目は、計算など基礎力を確認する「算数」と、英語を介したコミュニケーション能力を測る「インタラクティブトライアル」です。(取材・文/スタディエクステンション代表・鈴木裕之)

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「英語」は英会話のやり取りで進められる入試

共立女子中学校〈東京・千代田区。女子校〉では、今春2018年から2月3日の午後に「インタラクティブ入試」を新設しました。入試科目は、計算など基礎力を確認する「算数」と、英語を介したコミュニケーション能力を測る「インタラクティブトライアル」です。

紙に書くということは一切せず、完全に英会話のやり取りで進められる入試だということで、どのような内容なのか雰囲気だけでも伝えられないかという要望を快く受け入れていただき、特別に教室の端で入試の様子を見学させていただきました。

英語インタラクティブトライアルのサンプル動画は2900回視聴

算数のテストが終わった受験生たちは、6名ずつのグループに分かれ、英語インタラクティブトライアルが行われる教室前に案内されて待機します。

新しい形式の入試を行うときには、ホームページ等でその予告を入念に行うのが共立女子の習わしです。合科型入試が初めて実施されたときも、サンプル問題が作られるなど、受験生が不安にならないよう配慮されていました。

今回のインタラクティブトライアルも、サンプル動画がホームページ上で見られるようになっており、視聴回数は2900回にも達しています(2018年2月3日現在)。

また、模擬体験も11月と12月に実施していて、受験生の多くは体験レッスンとサンプル動画でしっかり準備してきたものと予想されます。

教室内では”No Japanese, please”

本番直前、教室前で待っている子どもたちはさすがに緊張している面持ちでした。教室の中に入り、荷物を置いたら、自分の受験番号と氏名が書かれたゼッケンが共立女子の先生から渡されます。

この間の質問や指示はすべて英語、教室内では”No Japanese, please”なのです。ゼッケンと名前の入ったビブスを服の上からかぶって準備完了です。

開始時刻の3時15分、ネイティブスピーカーの先生が教室に入ってきました。「Hello!! My name is ……」。元気のよい挨拶で、受験生の緊張していた顔が少しほぐれるのが分かります。

先生が自己紹介した後、受験生もひとりひとり自己紹介をするように促され、みな流暢な英語で自分の名前、好きな科目、将来なりたいものについて発表します。

このあたりはすでに練習もしてきているのでしょう、誰一人として話せないという子どもはいません。むしろ、英語を使えることが楽しくて仕方がないといった表情で話している姿が印象的でした。入試でそのような表情を見るというのがとても新鮮な感じがします。

英語での自己紹介が終わると、カードを使ったゲームのルール説明

一通り自己紹介が終わると、カードを使ったゲームのルール説明が英語で行われました。ルールはやや複雑ですが、子どもたちはじっと耳を傾け、先生から「Understand?」と問いかけられると、「Yes!!」と元気よく答えていました。

ゲームは、自分の持つカードと同じ絵が描かれているカードを持っている人を質問によって探し当てるというもので、できるだけ多くの友達に、できるだけ多くの質問をすることがコツです。ただし、質問には制限もあります。自分の持っているカードに描かれている絵を直接尋ねるような質問はルール違反となります。

そこで、質問には少々ひねりを加えていく必要が出てきます。例えばライオンの絵が描かれているカードを持っている人は、相手に「そのカードはライオンですか?」とは質問できないので、「アフリカにいる動物ですか?」とか「危険な動物ですか?」などと、自分の知っている単語を活用しながら、瞬時に効果的な質問を表現する英語力が必要になってくるのです。

絵を見てストーリーを話す→3分間フリートークのアクティビティ

次のアクティビティは、絵を見てストーリーを話すというものです。

自分が選んだカードに描かれている絵を見ながら、15秒間考える時間が与えられます。その後、その絵についてのストーリーを60秒間で話すというものです。単に描かれている絵の内容を描写するのではなく、その絵からイメージしたことをストーリーにするというところが難しいところです。

先ほどのアクティビティと同様、英語がうまく話せるかどうかということだけではなく、想像力を発揮して自分なりのストーリーを組み立てられるかどうかがカギを握りそうです。

最後のアクティビティは友達とペアになって3分間のフリートーク。小学校の思い出についてお互い情報交換をします。3分間はあっという間に過ぎ去り、まだまだ言い足りないことがあったでしょうが、試験はここで終了となりました。

今後の英語入試の新たな方向性を拓く画期的な入試形態

これまでのアクティビティはいずれもネイティブスピーカーの先生がファシリテーター役となり、それとは別に4名の先生方が子どもたちの様子を評価していました。

評価項目までは分かりませんが、 英語以外の教科の先生も評価に加わり、 英語能力以外も観察しているということです。「インタラクティブ」という名前に表れているように、相互に働きかけるコミュニケーションが問われているように感じました。

英語面接であれば、相手が自分を理解してくれることを前提に話ができますが、同じ12歳の子どもと英語でやり取りをするということであれば、うまく伝わらないこともきっとあると思います。

そんなときにどう対応するのか。言い回しを変えてみたりジェスチャーを利用してみたり、あるいは相手に質問を投げかけたりしながら、なんとか英語で意思疎通を果たす。そんな風に英語でのコミュニケーションを広く捉えている入試であるように感じられました。

その意味で、ペーパー試験とはまったく異なる入試で、今後の英語入試の新たな方向性を拓く画期的なものと言えるでしょう。