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ミライ教育Watching第8回「文京学院大学女子中学校」

グローバル×探究 ~多様化する世界を生き抜く力を育む~

答えのない世界・未来にむけて、先進的な教育に取り組んでいる私学を紹介するミライ教育Watching。第8回は「文京学院大学女子中学校」(東京都文京区)です。

【ミライ教育①】都内女子校初 SSH・コアSSHに指定

「自立と共生」を教育理念に掲げ、時代に先駆けた教育プログラムを取り入れてきた文京学院大学女子中学校・高等学校。グローバル社会が求める英語力を獲得するために、「英語で学ぶ」ことをコンセ プトにした放課後講座「国際塾」を設置。国内の語学教育に定評がある大学をはじめ、海外大学への進学を希望する生徒の夢を支援している。また、理数教育を、英語教育と並ぶもう一つの本校の柱と位置づけ、2012年には、都内女子校では初めてスーパーサイエンスハイスクール(SSH)およびコアスーパーサイエンスハイスクール(コアSSH)の指定を受けた。タイの科学技術高校 ( Princess Chulabhorn Science high school)との科学交流を行い、春と冬に互いに訪問して研究発表を行っている。多彩な活動を通して 力をつけ、「高校生。高専生科学技 術チャレンジ(JSEC)」など、外部 大会、コンクールにも積極的に挑 戦、上位入賞を果たしている。(SSH指定は2012~2017年度の6年間:2017年度は経過措置)。また2015年には、スーパーグローバルハイスクール(SGH)アソシエイトの指定を受け、グローバル教育プログラムを展開し、社会に出てから必要な力、スキルを学校生活の中で身につけられるよう取り組んでいる(SGHアソシエイト指定は2015~2019年度の5年間)。

▼サイエンスキャッスル2022 関東大会の様子

【ミライ教育②】文京独自のグローバル教育「コラボ授業」

文京学院大学女子では、豊富で充実した英語の授業はもちろん、ネイティブ教員の専門性を生かして、日本 人教員とのコラボ授業を行っている。英語 で学ぶことで、同じ事柄であっても、学び方 の違いや解釈に違いに気づき、なぜ違うのか考えてみることがグローバルな視点を育てている。副校長の佐藤先生は、「英語は、ただ学ぶのではなく、使うことが非常に大切になります。だからこそ、英語以外の教科でも、ネイティブ教員の専門性を生かして、日本人教員との「コラボ授業」を積極的に行っています。コラボ授業のおかげで、生徒たちの英語を使うハードルを下げることができているように思います。また、2022年1月には、インター共用棟にアオバジャパン・インターナショナルスクール文京キャンパスが開校しました。アオバの生徒たちと様々な活動を共有できるようにしています。先日は、希望者を募りフランス人の先生から学ぶ、化石の授業を英語で実施しました。生徒たちはとても楽しんで授業を受けていて、授業後も積極的に先生に質問していた姿は印象的でした。英語を座学で学ぶという切り口以外の体験も、生徒たちそれぞれの得意や好きを伸ばしていると思いますし、生活の中で英語を使う機会をより多く取れるようにしているのも本校のグローバル教育の特徴だと思います。」と『英語が日常にある』環境をたのしむ生徒の様子を語った。グローバル教育という言葉が当たり前になる中、文京女子学院のグローバル教育は、英語を学び、さらに使えるようになって卒業していってほしいという、学校の本気を感じた。

(写真)高等学校副校長の佐藤泰正先生

【ミライ教育③】女子校ならではの「多様性」教育

文京学院大学女子では、アオバインターナショナルスクールが行うアフタープログラムへの参加や、One Day留学など、AJISの生徒と互いの学びを共有できること以外にも、様々なかたちでグローバル教育が行われている。そのような環境 を整えることで、英語を使えるようになるだけでなく、国籍、文化など多様性を自然と受け入れられるようになると言う。副校長の佐藤先生は、「日頃から、生徒たちには多様性を感じられる場面や経験が、たくさんあります。ただ、アオバインターナショナルスクールの生徒と同じ時間を過ごすことで、多様性をより身近に感じ、今まで以上に認めることができるようになったと思います。また、タイやマレーシア、エジプトへの訪問、オンラインで の意見交換や交流を実施していることも、多様性の中で自分にできることを表現するきっかけとなっています。普段当たり前にやっていることを大学入試の総合型選抜などで発揮する生徒も増えてきています。」と話してくださった。生徒一人ひとり自身が自分に向き合い、未来に向けて考えられるきっかけとなっている。

【ミライ教育④】テーマは、20年後の「プリキュア」?!

探究のテーマに関しても、先生たちの工夫が垣間見えた。副校長の佐藤先生は探究に関して、「中学時代に基礎を作って、高校生になったときに自分自身でテーマをきめ膨らませてほしい。中学生の時にはとにかく、楽しい!と思えることが大事だと思っています。先日高校1年生が「プリキュア」を題材にし、探究活動を行いました。長期間にわたり続く「プリキュア」というアニメに注目し生徒たちと一緒に考えました。毎回のストーリーに込められた、社会へのメッセージや女性だけで構成された、正義のヒーローが生まれた背景など、様々な事柄に関して意見が出ました。その後、生徒達全員で、20年後の「プリキュア」を考えました。自分たちの世界の20年後について、変化を予想し、社会背景の中で生まれる「プリキュア」というキャラクターの持つ意味を認識することができました。馴染み深い楽しいテーマをタネとして、掘り下げて考えることで探究活動の面白さに気づいてもらえたらと思っています。高校生は、ビジネスコンテストやキャリア甲子園という外部の大会、コンテストにも挑戦します。実際、キャリア甲子園で入賞した生徒は、その経験や入賞履歴を大学入試の総合型選抜などで生かしました。日々の探究活動の中で、生徒同士で刺激し合い、自分が実施したものを他人に批評してもらうことが生徒達の成長のきっかけにもなっています。」と語る。探究活動を通して、他者をリスペクトし、他人の意見に耳を傾ける。傾聴・共感・対話。これからの社会で必要なスキルも同時に且つ自然と身につけられているのも、探究活動を楽しく日々積み重ねているからだろう。

【ミライ教育⑤】Diversity Project

文京学院大学女子では、開かれた学校を目指し、社会との連携を大切にしている。その活動の1つとしてDiversity Projectがある。有志で集まった生徒達が、Diversity(ダイバシティ―)を軸に様々なテーマで考え、表現している。2020 年度にスタートした際には、中学校の全生徒が「私のたいせつなもの」を テーマに英語と日本語で発表を行い、他者の価値観への共感と理解を深めた。3 年目となる 2022 年度は、「食」を軸に据えた異文化理解である。学外へも活 動の舞台を広げて、高校 2 年生が保育園を訪問し、未就学児が体感しやすいよ うに各国の機内食を工作した。また、マレーシアが先進国向けに輸出するパーム 油が需要を伸ばしているのに比例して、野生動物の生息区域が減少している現 状(高校 1 年生)、ナチスドイツ支配下における当たり前の食事風景が崩壊して いったユダヤ人家族の様子(中学 2 年生)など、多彩な研究テーマを掲げて、様々な背景の中で生きる他者への理解を求めた。

※Diversity(ダイバシティ―)とは、直訳で「多様性」を意味する言葉。人種・年齢・性別・能力・価値観などさまざまな違いを持った人々が組織や集団において共存している状態を示す。

▼(映像)Diversity Project 研究発表



【ミライ教育⑥】学びのきっかけとなる<BAL>

文京学院大学女子では、受け身ではなく、自分の疑問を主体的に追求している。仲間とともに、答えのない問いを考え抜く経験が、これからの時代を生き抜く力につながるとし、探究活動にも力を入れている。「文京アクティブラーニングスタジオ(=通称:BAL)」では活発なアクティブラーニングが日々多く展開される。フリーレイアウトで使える広い空間にはプロジェクターや電子黒板が常設され、PCやタブレット端末、ポータブルのホワイトボードがグループワークで活用できる。この教室では、ポスターセッションや口頭発表による研究成果報告会も盛んに行われる。生徒たちの学びたい気持ちを、私学ならではの環境でサポートしている。生徒たちの学びたい気持ちを、私学ならではの環境でサポートしている。アットホームな学校内の雰囲気と、笑顔あふれる生徒達の姿も併せて、ぜひ一度見に行ってほしいと思う。

2023年度中学入試について

■教科型入試

・「ポテンシャル(文京方式)」(2月1日午前・2日午後・3日午後)「国語・算数」または「国語・算数」+「選択(理科2題、社会2題、英語2題の計6題から2題以上を選択)」で受験する入試方式です。

・「ポテンシャル(得意型2科)」(2月1日午後)「国語・算数」を受験し、どちらか高い得点を2倍、200点満点で判定を行います。

・「特待チャレンジ」(2月4日午後)「国語(50分:100点)・算数(50分:100点)・理社(計30分:計100点)」で受験する入試方式です。

■ 適性検査型入試(2月1日午前)

公立一貫校との併願をお考えの受験生に受験していただきたい入試方式です。

■ 英語インタラクティブ入試(2月1日午後・4日午前)

本校独自の入試方式。「英語が好き」「英語を話したい」、そんな受験生にぜひ受験していただきたい入試方式です。



■探究プレゼン型入試(2月1日午後) 

科学実験(50分)後、レポート(50分・ 100点)を作成し、レポートの内容に 基づいてプレゼンテーション(10分 程度)を行う入試方式です。