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受験情報ブログ

2月2日PM 新渡戸文化中学校 好きなこと入試

受験生と学校の「マッチング」真の意味での双方向入試

2月2日午後、中野区と杉並区の境にある新渡戸文化中学校では、「好きなこと入試」が行われました。

2月2日午後、中野区と杉並区の境にある新渡戸文化中学校では、「好きなこと入試」が行われました。

「好きなこと入試」は今年で3年目。この日は直接学校に来る対面型と、Zoomによるライブ型の2種類から選べるB日程の日になります。
対面型とライブ型で受験生側が行うことに違いはなく、例えば自宅のピアノで演奏したいとか、薙刀の演舞など、教室ではできなさそうなことを発表する場合にライブ型を選ぶ人がいるようです。対面型であっても、事前に撮影したものを現地で動画で見せるといったことは可能です。

この日は10名ほどの受験生が集まりました。教室内でできることであれば、「食べ物の提供」以外は基本的にはどんなアピールでも自由となっています。人によってはパソコンを持ち込んだり、ボールや、竹刀などを持ち込んだりする人もいるようです。

緊張をほぐす積極的な声がけ

受験生はまず全員控え室に集められ、事前の簡単な説明を受けます。集められた場所はNITOBE Hapiness Hallといって、広くて明るくて温かみのある大変リラックスできる空間です。校門からわかるのですが、ツタが生い茂っていたり、木材を随所に取り入れていたりと、建物全体がSDGsを意識しているような、デザインと機能性を両立している学校です。

開始時間になると、受験生たちは順次呼ばれ、NITOBE Happiness Hallから各教室へ入っていきます。中には緊張している受験生もいるのですが、控え室や移動の途中でもいろいろな先生が積極的に声がけをして、緊張をほぐしている場面がよくありました。

「マッチング」の考え

アピールタイムは5分間、「自分の好きなものや好きなことを表現し、そのことが社会をよくすることにどのように関わっているか」についてアピールします。その後、10分程度の口頭試問を行います。

好きなものや好きなことの表現や実演よりも、その後の言葉による説明に重きを置いているとのことです。またその好きなことが、困っている人を助けたり、誰かを笑顔にしたりするなど、社会に役立てる観点が入っているかなどについて評価するということです。

このような入試を始めた理由は、新渡戸文化が大切にしている「マッチング」という考えです。平岩国泰理事長の「勉強以外の面で生徒の本質を見たい」という思いの元で、この「好きなこと入試」が始まりました。

この「マッチング」の考えは、受験生だけでなく先生や外部サポーターにも採用されています。この学校で学びたい、働きたいという思いと、この人に学んでほしい、来てほしいという思いが一致するというのは、確かに大切な考えだと思いました。

またこういった入試を行うということは、好きなこと入試で入った生徒と2科4科入試で入った生徒とは学力差がある場合もあるということにもなります。しかしそれは、どんな子が同じ空間にいたとしても全員を一定のレベルまで引き上げられる先生方が揃っている、ということにもなります。

新渡戸文化学園は経済産業省の「未来の教室」モデル校に認定されたり、様々なメディアに取り上げられたりと大変注目されています。4年後には創立100周年を控えており、伝統のある革新的な学校としてこれからも目が離せない学校だと思います。