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受験情報ブログ

【駒込中学校高等学校】理系先進コース

my SPECIAL ONE(2023年8月発行・高校受験情報誌)連携記事

駒込中学校高等学校(東京都文京区・共学校)は、「生徒一人ひとりが光り輝く人間になってほしい」と考えています。今回は、高等学校のSTEAM教育(数学をベースに情報工学を加味した教育)に基盤をおいた「理数先進コース」をご紹介いたします。

my SPECIAL ONE(2023年8月発行)

首都圏模試センターが発行する『my SPECIAL ONE』のコンセプトは、キミの“スペシャル”になる学校がきっと見つかる、じっくり知る、じっくり選べる高校受験情報誌です。高校受験において、受験する学校を割り振られてしまう現在の進路指導(入試システム)のもとでは、自分にとってベストの選択肢を探しにくい状況が生まれているのが現状です。先進的でユニークな“ 希望の私立中学校・高等学校 ”の存在を、本誌では多くの高校受験生と保護者にお伝えしたいと思います。今回の記事についても、この情報誌と連携しております。ぜひ、ご期待ください。

(写真)『my SPECIAL ONE』2022年版表紙

「生徒と先生が仲良い」本当の仲の良さとは

東京都文京区、東京メトロ南北線本駒込駅・千代田線千駄木駅・都営三田線白山駅の3線を最寄り駅とする非常に通学しやすい場所に位置し、340年の歴史、充実した施設、どんな将来も見据えることのできる3コース制、そして合格実績と、非の打ちどころのない駒込高等学校。今回は、3コースの1つ、「理系先進コース」の授業見学をさせていただき、また同コース主任の中島先生にお話を伺うことができました。するとスクールガイドやホームページでは見ることのできない駒込高等学校のさらなる魅力をうかがい知ることができました。

この日見せていただいたのは理系先進コースの「STEAM授業」。毎週木曜5・6限に行われています。埼玉大学STEM教育研究センターとの共同授業で、同センター代表の野村泰朗教授も指導されていました。

扇風機のモデル制作とプログラミング制御を行い、その回転数を計測し動画とともに報告書を提出するという流れでした。この一連の流れを経験することで、発想力・試行錯誤力・要約力・資料作成力などさまざまな力を養うことができます。この理系先進コースが創られた当初から、学力だけでなく探究力もつけるということを意識してカリキュラムを組んできたとのことです。2限続けての授業でしたが、生徒たちはみなずっと集中して取り組んでいました。

そしてこの理系先進コースの主任でいらっしゃる中島遼先生に、さらに深掘りして聞いてみました。

Q.カリキュラムをどのように決めていらっしゃるのでしょうか。

最初の3年間は共同研究している埼玉大学の先生や大学院生メインで指導をしてもらっていたのですが、駒込の先生も自分たちの力で指導できるようになるべきだと思い、まずは私中心で授業をするようにしました。そして最初は1クラスだけだったのですが今は増えて2クラスになり、多人数でも生徒たちが自走していけるように、授業の資料を整えたり、カリキュラムを開発したりしています。



Q. STEMにArt(芸術)を加えてSTEAMにいち早く変えたのはどういった理由からなのでしょうか。

駒込ではもともと「見方・考え方・伝え方」という「方法」を重視しています。芸術も「術」なので、例えば美術の授業でも2024年度からはAdobeのPhotoshopの使い方を学び、では各自Photoshopでアイコンを作ってみようとか、その「術」を教えた後に何ができるかな、というのを大切にしたいから、Artの要素を入れています。


Q.駒込に入学するとどのような生徒になるのでしょうか。

駒込学園は1200年前に伝教大師・最澄が「山家学生式」という書物の中に書き残した「一隅を照らす」という言葉を教育の理念として掲げています。そこには、仏法の奥義をよく語れる僧「国師」と、東大寺大仏建立のときに尽力した行基のように、周りの人に恵まれ社会のために尽くす人「国用」、この2つの要素どちらも兼ね備えている者を「国宝」としています。理系先進コースとして言うならば、「見方・考え方・伝え方」が備わっていて、さらにリーダーシップ、向上心もある。そんな生徒になってほしいと思います。


Q.ここでの活動が合格実績に繋がった例はありますでしょうか。

駒込理系先進コースでは「授業・部活・探究活動」を三本柱としています。探究活動に関して、来月WROというロボットコンテストがあるのですが、毎年駒込の出場チーム数が一番多かったりします。そういったものに積極的に参加したり、プロジェクションマッピングを作成したり、名古屋のベンチャー企業とパソコンの排熱ファン素材開発の共同研究を行ったり、また、起業した生徒や、お菓子作りでフォロワーを増やす生徒、3Dモデリングやデジタルアートに取り組む生徒など多種多様な活動をしているので、総合選抜などでも堂々と語れる経験がたくさんあるのです。起業した子もいますし、素材開発している子が戦車が好きなので防衛大に行きたいとか、本当に様々な子がいます。どれもこれも、「興味があることは何でもやってみたらいい」という環境ができているからだと思います。なんでも相談してくるし、また提案してくる。そういう関係性もできていると思います。



Q.理系先進コースのこの先のことに関して考えられていることはありますでしょうか。

外に出て活動することを推奨しているので、これまでよりももっとその道の第一人者と繋がったり、生物系などこれまであまり触れたことのない幅広い分野にもっと関わっていったりとか、人脈作りと活動分野を広げることによって可能性もさらに広がっていくのではと思っています。そうなれば、お互いに提供しあえることも増え、学校を超えた発展が生まれるのではないかと期待しています。


(取材後記)

これまでいろいろな学校でよく聞くフレーズが、「先生と生徒の距離が近い」ということでした。その距離感というのは単に仲が良いとか、不満を言い合えるとかそういうのも大切だとは思いますが、駒込高等学校のように何かを先生に提案したり、「こういうことがしたいからこういうものを導入してほしい」と要求できる関係、安心してできる心理的安全性のある環境づくり、先生との信頼関係こそが本当の意味での「距離が近い」なのではないかと思いました。駒込高等学校の今後のさらなる発展が非常に楽しみです。

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