【桐朋女子高等学校】生徒たちの未来を描く、「自分で作る時間割」
2025年に創立84周年を迎えた桐朋女子高等学校(以下、桐朋女子)は、自由な校風とさまざまな体験を重視する教育で知られています。そして理系、文系などのコース制をしく私立校が多い中、同校ではコース選択はありません。その代わり、高2から「自分で作る時間割」で学ぶことが特徴です。その真意を、高1学年主任の山口舞子先生に伺いました。
Find!MY高校(2025年度高校受験情報誌)
首都圏模試センターが発行する『Find!MY高校』のコンセプトは、キミの“スペシャル”になる学校がきっと見つかる、じっくり知る、じっくり選べる高校受験情報誌です。高校受験において、受験する学校を割り振られてしまう現在の進路指導(入試システム)のもとでは、自分にとってベストの選択肢を探しにくい状況が生まれているのが現状です。先進的でユニークな“ 希望の私立高等学校 ”の存在を、本誌では多くの高校受験生と保護者にお伝えしたいと思います。今回の記事についても、この情報誌と連携しております。ぜひ、ご期待ください。
対話を重視し、「自ら考える姿勢」を養う
高2からは「自分で作る時間割」で学びを深める
「自ら考える姿勢を養う」を反映したカリキュラムが特徴の桐朋女子。そのために大事にしているのが「対話を重視する」姿勢です。2学期制の同校では、1年に2回、各教科の成績を1対1の面談形式で生徒に伝えます。そこでは、各教科の担当者がコメントの形にまとめた結果を元に、一人ひとりと「できたこと、できなかったこと」などを話しあいます。「私たちが大事にしていることのひとつに『言語化』があります。成績を伝える面談の時にも、生徒自身がノートに記録をとります。まだここが頑張れるね、ということを話しながら自分で成績表を作ってもらう感じです。そのときに感じたこと、考えたことも書き留めることで、次がまた見えてくると思うんです」。生徒たちの未来を見すえる高1学年主任の山口先生の穏やかな語り口からは、温かく見守る姿勢が伝わってきます。こうして大事にされた生徒たちは安心して学校生活を送り、自ら道を開いていく力を身につけていきます。
大事なのは、自分で選択すること
一人ひとりに寄り添う進路指導
桐朋女子では大学進学だけでなく、その先の人生を主体的に切り開く人材を育成しています。そのために、高1から小論文講座、大学説明会、高2~3では、長期休暇での対策講座、受験補講、卒業生による大学説明会など、具体的な進路相談の機会を多く設けています。
また、同校は5つの大学と高大連携協定を結んでいます。電気通信大学、東京女子大学、日本女子大学に加えて、2024年からは津田塾大学、東京慈恵会医科大学とも連携協定を結びました。高2物理の出張授業(電気通信大学)、日本女子大、津田塾大での科目履修制度、大学への推薦枠の拡充(東京女子大、日本女子大)など、年々、高大連携の内容は加速しています。こういった接続プログラムは、生徒たちが将来を描くヒントとなります。そして、一人ひとりに寄り添った丁寧な進路指導を行うことで、生徒たちが自らの意思で進路を決定できるよう導きます。
高校生として楽しめる学校がいいなと思って
10~15校くらい学校見学に行きました
150人以上いる内進生のなかに混じって始まる高校生活はどんな様子でしょう? そのひとりM・Nさん(高校1年生)に話を聞きました。「5月に体育祭がありましたが、熱量がすごくて! 団体徒手に出場したのですが、練習から大変で。でもみんな優しくて、体育祭が本当に楽しかったです」。この学校を選んだ理由も、行事が充実した校風にひかれたから。「受験前に、10~15校くらい見学に行きました。私は学校行事が好きだったので、勉強だけ頑張る学校よりも、高校生として楽しめる学校がいいと思って選びました」。勉強面でついていけるかは不安もあったと言いますが、「数学だけ内部生と高入生を分けて授業をしてくれたりして、サポートが手厚いので不安はなくなりました。どの教科も授業が本当に楽しいんです。とくに、社会の先生が語る豆知識を聞くのが好きで、ますます歴史好きになりました」。そう語る笑顔からは、充実した学校生活が垣間見えました。
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