学校特集

東京電機大学中学校

「人間らしく生きる」を教育の根底に据え生きていく力を養成する
校訓「人間らしく生きる」を教育の根底に据え、新しい世界で生きていく力を養成する

JR中央線東小金井駅から徒歩5分。閑静な住宅街の一画に立地する東京電機大学中学校・高等学校。近くには都立小金井公園があり、武蔵野の自然を残しています。また東京農工大学や法政大学、亜細亜大学の最寄駅でもあり、一帯はアカデミックな雰囲気にもつつまれています。
同校は一昨年を「学校改革元年」と位置づけ指導体制を刷新してきました。今回はその成果と今後の方向性をうかがいました。

3年目に入った授業改善

―具体的にどのように変わってきましたか?

東京電機大_理科実験
理科実験の授業のようす

 PDCAサイクルを活かして授業が運営されています。授業→宿題(課題)→小テスト→再試験・補習講習というサイクルがまず主要3教科(英・数・国)で徹底されています。またそれにともなって、中学では火曜日・木曜日、高校では水曜日・金曜日で全ての部活を休み、または開始時刻を遅らせて、補習と講習の時間を確保することになりました。今までは学年によって補習と講習がバラバラだったので、全員そろって部活動することもなかなかできませんでした。曜日と活動時間を固定することによって学業と部活とのメリハリがついています。ただ主要教科では頻繁に小テストがあります。クリアできない場合は、固定曜日以外にも部活の前に再テストや補習を行うケースもあります。

アクティブラーニング型の授業も導入されているそうですね。

東京電機大_卒業研究_プレゼン
卒業研究のプレゼンテーション

 昨今「アクティブラーニング」という言葉が脚光を浴びていますが、もともと観察や実験などは「アクティブ」な授業です。本校は従来から理科系の生徒が多いこともあって、理科の授業では2,3回に1度は観察や実験が行われてきましたし、今後もそれを続けていきます。
 逆に、理科以外の教科については、ここ最近で「アクティブラーニング型」を意識して導入・活用する授業も増えています。これは先ほど述べた「授業改善」の中の1つに含まれます。今までも双方向型の授業は実践してきましたが、ラーニングピラミッドの効用をもっと意識した形での実践になっています。また、電子黒板を使用した授業も徐々に増えています。今までの授業改善に加えて、さらに研究・改良を継続的に行うために、校内で「教授法・評価方法研究WG(ワーキング・グループ)」が動いています。各教科で持っている教授法や新しい授業手法・評価方法を、科目を越えて共有していこうという試みです。

高校1年生で4月に行われる「高校生活スタートセミナー」も2年目ですね?

東京電機大_パソコン_授業
パソコンを使った授業風景

 従来は7月に林間学校を実施していましたが、4月にセミナーを実施することで、新鮮な気持ちで学習や生活に対する目標が立てやすくなりました。また主要教科について「学習ガイダンス」も行い、学習することの意味や科目の位置づけを確認することで、生徒たちは学習に対する意欲が喚起されています。
 セミナー中は、社会人の卒業生を講師として迎えたキャリアガイダンスも行われます。今年は「日本の農業界にイノベーションを起こしたい」と起業した方の講話でした。印象的だったのは「Trial and Error しまくって下さい」という言葉。「失敗したことのない人間は、挑戦したことのない人間と思われてしまう。挑戦し続けなければチャンスはやってこない。チャンスがなければそもそも成功することはできない」というのは、このグローバル社会において必要なマインドではないでしょうか。

新時代を生きぬく力を育む「TDU 4D-Lab(学年横断型の新総合学習)」

その他に大きく変わったところはありますか。

東京電機大_TDU 4D-Lab

 今年度から「TDU 4D-Lab(新総合学習)」がキックオフされました。本校では今までも「経験知」をベースにした「卒業研究」を中学3年生の必須課題としてきました。しかし、この卒業研究は「単一学年」の「個人研究」でした。「4D-Lab」は中学2年生から高校2年生が一緒のメンバーになって、1つのテーマに沿ってグループ研究を行うもので、大学のゼミ学習をイメージしています。異なる年齢の生徒同士が一緒に取り組むことで、下級生は上級生に学び、上級生は下級生を指導することで自らも視野を広げます。自主性や協調性を養う効果も期待できます。「個人」の力では限界があることも「チーム」だからこそ達成できることを実感するプログラムです。

 プログラムの流れは、課題を見つけ、調査し、自ら考え、その成果を外に向けて発表する、という4つのステップからなります。その結果、より高い次元の課題へとつながっていく「上昇スパイラルの学習サイクル」が生まれることを狙いとしています。そしてこのサイクルを通して、これからの社会で必要とされるだろう5つの力、すなわち「視野の広さ」「冒険心」「専門性」「共感」「向上心」を身につけてもらうことが、このプログラムの最大の目的です。

 途中、Labの再選択はできますが、選択を変えない生徒は4年間同じテーマを追い続けます。いま世の中はめまぐるしいスピードで技術も社会構造も価値観も変わっていこうとしています。変化を追いながら進行形で学ぶことで、「先を見通す力」もでてくるでしょうし、将来の進路に対する「ミスマッチ」も起こりづらくなるでしょう。
 他校にもこうした探求型学習の事例はありますが、本校のように学年を越えたグループ学習の試みはめずらしいのではないかと思われます。

校訓「人間らしく生きる」ことを学ぶ6年間。成長段階にあわせた「面倒見」

中高6年間の位置づけについて伺います。

東京電機大_アクティブラーニング型_授業
アクティブラーニング型の授業のようす

 本校は6年間を2年間ずつ3つのステージに分け、生徒の成長に合わせて「ヘルプ→サポート→インディペンデンス」と位置づけています。最初の2年間は手取り足取りで丁寧に指導していきます。小テストや補習などを繰り返し、徹底的に基礎を固めます。次の2年間は生徒の自主性を重んじ、適度な距離を保ちます。問題解決に至るまでのプロセスを大事にすることで、生徒が自分の考えを持てるようになるからです。教員は必要なときだけ手助けするようにしています。そうしないと、いつまでも依存心がなくなりません。そして最後の2年間は自分で生きていく道を探してもらうために、自立した大人としての責任感と自己管理力、また他者との関わりの中で自ら解決法を見つけていける力を求めます。したがってむやみな干渉はしません。もちろん生徒の相談にはいつでも乗れるよう心がけています。しかしその時に、決して答えを一方的に与えるのではなく、生徒との対話の中で何が課題なのか、問題なのかを確認し、それにもとづいたアドバイスをすることで、解決する方法を自ら考えるように導いていきます。その点で生徒との対話を大事にしていることが本校の特徴といえるでしょう。

入試結果と来年度の入試変更点について

今年の入試結果について教えてください。また来年度の入試は変更点があるそうですね。

東京電機大_電子黒板_授業
電子黒板を使った授業のようす

 まず今年の入試結果ですが、2つの特徴がありました。本校には複数回受験をすると次の入試で加点優遇がありますが、この複数回受験者の合格率が昨年と比較して大きく伸びました。本校への志望が強い受験生が粘り強く対策してくれたのだと思います。もう1つは女子の志願者数が少しですが増えました。特筆すべきはその出願パターンです。第1回から第4回までを同時に出願するいわゆる「第一志望型」が昨年の倍に増えています。本校では男子在校生の7割が理系志向であるいっぽう、女子では文理が半々です。たとえ文系志向であっても本校の教育方針に賛同してくださった、女子受験生を持つご家庭が多かったからではないかと思われます。併願校先は昨年と同様、本校周辺エリアの大学付属校や上位進学校が多いですね。本校第2回入試以降は、2/9まで手続きをお待ちすることもあって、適性型入試は実施していないのですが、公立中高一貫校と併願する受験生もかなりいます。

 来年度は2/4の第4回入試が午後入試(15:30開始)に変わります。試験は70分の中で、受験生に得意な2教科を選択してもらって受けてもらいます。定員は20名に増えます。中学入試で2/4は後半戦です。2/3までに「2科4科型」の受験ではうまくいかなかった受験生でも、「得意2教科」のように目線を変えれば、実力を発揮できるかもしれません。入学時点でバランスがよくなくても、何か得意なものを持っている子であれば、入学後にそれを軸にして他も伸びていくでしょうし、それを伸ばすことこそ私たち教員の仕事です。積極的な受験生みなさんをお待ちしております。

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