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学校特集

東京成徳大学中学・高等学校2024

新タイプ入試「DL入試」から見える、東京成徳中高の独自教育
徳を成し、夢をカタチにするために信念を持って進むーー私学で学ぶ意味を改めて問う

掲載日:2024年5月15日(水)

1926年に創立し、まもなく100周年を迎える東京成徳学園。「教育の要は徳育である」「徳を成す人間の育成」を建学の精神とし、100周年にあたり制定した「東京成徳ビジョン100」のもと、「『成徳』の精神を持つグローバル人材の育成」に力を注いでいます。その本質を濃縮したような教育実践で受験生親子から大きな注目を集めているのが、1998年創立の中高一貫校である東京成徳大学中学・高等学校です。ICT活用推進部部長・国際交流部課長の和田一将先生と入試広報部部長の岩崎洋二郎先生のお話しから大人気の秘訣を探りました。

東京成徳躍進の理由

東京成徳大_2024年4月に文科省が推進する「DXハイスクール」に認定された、ICTの先進校でもあります
2024年4月に文科省が推進する「DXハイスクール」に認定された、ICTの先進校でもあります

 2024年度生入試では前年比約150%と受験生数を増やし、年を追うごとに出願者数が増加している東京成徳大学中学・高等学校(中高一貫部。以下、東京成徳)。

「ありがたいことに、2月1日受験生の歩留まり率はおよそ9割と驚くほど高いのです。受験生たちの本校で学びたいという強い思いをひしひしと感じます」と話すのは、入試広報部部長の岩崎洋二郎先生です。

 ここから見えるのは東京成徳を第一志望校とする受験生が多いということ。それだけ同校の教育に魅力を感じ、賛同する受験生・保護者が増えています。

 同校では、いわゆる非認知能力といわれる力も詳細に分析して、様々なカリキュラムを組み、「未来を見据え、世界を知る、自分を拓く」というスローガンの下、生徒に新しい経験やチャレンジできる機会を多数用意しています。

 学校生活の中で生徒がどのように学び、力を伸ばしていくのか。教員や学校はどう並走していくのか。その姿勢をいま最も体感できるのが「Distinguished Learner(ディスティングウィッシュト ラーナー)選抜入試」(以下DL入試)です。

「Distinguished Learner」は"自律した学習者"と定義づけ、次の4つの力を兼ね備えた人物の育成を目指しています。

東京成徳大_和田一将先生
和田一将先生

①主体的な思考、意見を持ち、行動できる
②チャレンジ、リトライができる
③多様性を理解し、受容し、多様なものと連帯できるマインドがある
④日本人としてのアイデンティティーを持つ

「DL入試は、『自ら学び・表現する力を試す新入試』です。受験生自身のひととなりや物事に取り組む姿勢などは判定しますが、落とすための試験ではありません。本校の教育に共感・納得して受験していただきたいですし、それを理解できるための入試です。学校を試着してみるような体験として捉えていただけたら」と話すのは、初年度からDL入試の作問と採点に関わっている和田一将先生です。

 このDL入試は、筆記試験からは見えてこない、受験生自身が持っている能力の芽を見出すもの。あわせて、学校が生徒たちにどのような教育を行うのかを測れると同時に、学校と家庭の考え方の合致性をジャッジできるという役割も果たしています。

 DL入試がどのように行われているのかを見ていきましょう。

主体性・創造性・チャレンジ精神が問われる新タイプ入試

東京成徳大_2023年度生入試での様子
2023年度生入試での様子

 DL入試は2023年度生入試から開始され、以降2月5日に実施されています。思考力・判断力・表現力などが問われる新タイプの入試ですが、同校の教育のエッセンスが詰まっています。学校・入試説明会での丁寧な説明や談話、DL選抜入試体験講座などを経てから、本番の入試に臨めることが特長です。

 DL入試の流れは、以下の通り。

<アイデアの創出>
与えられた課題について、まず個人でアイデアを出し、文やイラストにしてまとめる

<アイデアの発表>
採点官に一次提出してアドバイスを聞き、その意図を踏まえてより良いアイデアを作る
 ↓
<グループワーク1>
グループに分かれ、各々まとめたアイデアを持ち寄り発表

<グループワーク2>
各自のアイデアがより良いものになるように話し合い、練り上げる
 ↓
<発表>
グループの意見をまとめて発表をする

 試験中、受験生4〜5名に2〜3名の採点官がつきます。採点官は一部始終を観察し、事前に公開されているルーブリック評価に基づいて5段階で評価します。

 ルーブリックで評価されるのは次の12の項目。主体性・創造性・チャレンジ精神の3本柱に、各4つの採点項目で分けられています。

主体性 リーダーシップ/論理的に考える力、論理的思考力/チームワーク/客観的視点・判断力

創造性 独自性、発想力/デザイン、開発/探究心/批判的思考力

チャレンジ精神 好奇心/トライ&エラー/自己調整力、計画性/社会とつながる(枠を越える力)

 この12項目こそ、東京成徳が求める生徒像。学力にかかわらず、この資質を持つ生徒に入学してもらいたいと先生方が練り上げたものです。

【ルーブリックの詳細はこちらでもご覧いただけます https://www.tokyoseitoku.jp/js/admission/examination/data/distinguished_rubric_2023.pdf

「日本ではいわゆる、『非認知能力』とされている、こうしたものをしっかりと言語化して私たちなりに定義しようと、とことん協議しました。リーダーシップとは、前に立って発表することだけではなく、議論を上手にまとめて前に進めたり、軌道修正できたりする力も含まれます。デザインは、単に形を作るのではなく、受け手のことを考えられていることが重要など、多方面から評価について分析しました」(和田先生)

 さらに、合否を個人の感覚で判断しないように、話し合いを重ねて意識の統一を図りました。試験後は、ルーブリックを用いた各々の採点表を突き合わせて点数を討論。そして、最終的に数字が記された採点表で合否を決定し、これは後日、各受験生に渡されます。

「新タイプ入試や記述型入試は採点基準が不透明と言われがちです。しかし本校のDL試験は評価軸を受験前から公表しており、結果もお伝えします。CTスキャンのように高い精度で評価することを目指しており、非常に透明性の高い試験とご理解いただけると思います」と和田先生。

 さらにその採点表には、受験生全員に180字程度のコメントが書き添えられています。受験生はこの採点表を受け取ることにより、自分の発想、アドバイスを受けてからの思索の様子、グループワーク時の立ち居振る舞いなど、何が評価され、何が不足していたかを知ることができます。彼らにとって、小学6年生現在の自分が何をどこまで体現できていたかを意識できる重要な指標となるだけでなく、その子の成長を支えるエールにもなるでしょう。

公表されている、採点表のサンプル
【画像をクリックすると拡大します】

「今は、受験生は十数名ですが、受験生がさらに増えても、一人ひとりに宛てての講評は続けていく予定です」と和田先生。

 受験生の熱意に応えたいという、東京成徳の先生方の心意気が感じられます。

実社会で活躍できる力を養う

 ルーブリックの評価基準は同校における育てたい生徒像であることを、岩崎先生は学校説明会の参加者に幾度となく伝えています。
「私たちが非認知能力を細分化して分析し、それを伸ばすカリキュラムを組んでいるのは、生徒たちに個々の能力を涵養してもらいたいからです。
 このお話をすると、保護者の皆さまが力強くうなずかれます。実際に社会で働いていて、非認知能力こそ必要な力だと実感されていらっしゃるのでしょう。自分もそういう力をもっと身につけたかった、我が子には将来のために培ってもらいたいと共感してくださるのです」(岩崎先生)

 これまで2回行われたDL入試では、アイデアの創出段階でいくつも素晴らしい案を出す受験生もいます。言葉できちんと説明をして国語力や論理的思考力を垣間見せる受験生も、発想はそれほどでなくとも、その後のグループワークで目覚ましい活躍を見せる受験生もいます。合格者は様々な個性を持っています。

 たとえば、2023年度生のDL入試で最も優秀な成績を収めた受験生は、「ゴミのアップサイクルについて」という課題に対して、おからを再利用してストローにしフードロスを抑え、プラスチックごみを削減するという案を思いつきました。フィードバックを受け取る姿、グループワークでの議論のまとめ方も申し分なく、彼は東京成徳中学に進学しました。入学後、この生徒の保護者とお話ししたところ、普段からスーパーマーケットへの買い物に同行していたそうです。こうした日常の事柄や家庭での会話の中から、この回答を導き出せたのでしょう。

「その生徒は中1から生徒会に入って、行事を盛り上げるなど活躍をしています。学年の意識が活性化しているのも感じられて、こういった生徒が増えていくと、学校全体が大きな波に乗っていけると予感しています」(和田先生)

東京成徳大_それぞれのアイデアを集約した上で、発表されます
それぞれのアイデアを集約した上で、発表されます

 2024年度生DL入試の受験生は11名、「ソーシャルグッド」をテーマに、照明用のスイッチを使用する際、強制や押しつけをすることなく、自らこまめに電気を消したくなる気持ちになる方法や工夫について考えました。

「電気を消したらポイントがもらえるゲーム形式にしようと考える受験生もいれば、『弟がいるので、まずはスイッチを押しやすいように踏み台を置きます』と話してくれた受験生もいます。回答からはこれまでの経験や日々の暮らしぶりが垣間見えました」(和田先生)

 DL入試は受験生にとって、対策の取りにくい試験のように感じられますが、何かコツはあるのでしょうか。
「毎日の生活の中で、小さな疑問を持つこと、こうしたらもっと良くなるのではと考えることを大切にしてほしいですね。日常を丁寧に過ごしている子は手応えを感じられると思います」という答えを和田先生からいただきました。

【2024年度のDL入試の詳細はこちらでもご覧いただけます→
https://www.syutoken-mosi.co.jp/blog/entry/entry004261.php

 受験生の様子を見守る採点官は、採点基準の意識統一はもちろん、独創的なアイデアを出してくる受験生に対して、不足している点に気づいてもらい、その考えをより発展させるようなアドバイスをします。毎年、作問が終わったら、受験生からどのような答えが出てくるかをチームで考え尽くし、入念に準備をして本番に臨みます。

 2025年度生入試の試験問題はすでに決定済み、この2年を超える良問ができたと自負しているとのこと。

「資質のある生徒を見出したいという気持ちはもちろんありますが、とにかく『東京成徳はこんな学校なんだ』、『ここに来たら、こういう勉強ができるんだ』ということを実感できますので、ぜひ挑戦していただきたいですね」(和田先生)

東京成徳大_試験開始前から、コミュニケーションを取って、仲良くなるグループも
試験開始前から、コミュニケーションを取って、仲良くなるグループも

 DL入試の実施は毎年2月5日、受験生たちは連日の入試で疲れ切っている頃です。それでもDL入試に挑戦した受験生たちは、意欲的に課題に取り組み、試験後にはグループで協働した子たちがワイワイと元気に話し合いながら帰っていくそうです。

「その姿が非常に印象的でした。2024年度のDL入試の合格者は全員が入学してくれました。それだけ本校に魅力を感じ、これから自分がどのような学校生活を送れるのか、心の底から期待してもらえているのだと思います」と和田先生は力強く語ってくれました。

教育内容を理解した相思相愛の関係性の中で幸せな中高時代から未来を掴む

 岩崎先生は、受験生と保護者のみなさんが受験校を選ぶ際に、いま一度振り返ってみてほしいと問いかけます。

「地元の公立中学に行かず私立の中学校に進学することは、どのような教育を受けたいかを選ぶということです」(岩崎先生)

 当たり前のようにも思えますが、いざ受験期に突入すると受験生や保護者は、様々な情報を取り入れながら、試験直前の偏差値、通いやすさ、大学進学率などを慮り、当初考えていた理想とする校風や受けたい教育内容という部分が見えなくなりがちです。

「子どもたちが各々の特性を伸ばし、将来、自分に自信を持って幸せな人生を送ることができる人になれるか、その力をつけさせてくれる学校かということが本意だったはずです。それを観点に受験校を選んでいただきたいのです」と岩崎先生。

東京成徳大_生徒たちは伸びやかな校風の中で、日々を送っています
生徒たちは伸びやかな校風の中で、日々を送っています

 今は先の見えない中で、自分の生きる道を切り拓いていかなければならない世の中です。偏差値の高い大学に進学すれば、大企業に就職できて一生安泰で暮らせるという時代ではありません。一生学び続け、問い続け、答えを模索し続けることが必要です。その中で、広い視野を持って自分なりの問いを立て、その答えを見つけて自分なりに幸せな人生を歩んでいけるか、その姿勢が問われています。

 そのために東京成徳が設けたカリキュラムが、セブ島での語学研修や、ニュージーランドでのターム留学・国内グローバルカリキュラムに見られるグローバル教育、Apple Distinguished School認定校として保証された先進的なICT教育、自分を深める学習やDiversity Seminar、実地踏査型研修旅行といった探究型学習などの主体的に学ぶ姿勢を養う授業なのです。

 このような、非認知能力を伸ばして生徒の未来への礎になるような学びや体験を、6年間の学校生活の中で生徒に力いっぱい享受してほしい。その環境を楽しみながら、幸せを感じながら、学力も生きる力も身につけていってほしいというのが、同校の先生方の総意です。

「DL入試を受けてくれる受験生も、筆記試験で第一志望と表明してくれる受験生も歓迎します。本校の校風、教育を理解し、そこに加わって成長していきたいと思うお子さんにぜひ入学していただきたいですし、我々もそれを精一杯サポートしたい。これから生徒となってくれる受験生と我々教員が、相思相愛の関係でありたいと考えています」(岩崎先生)

「喜びを持ち、プラスのパワーで仕事に取り組んでいる教員が多いことが誇りです」と岩崎先生が話すように、東京成徳の先生方の熱意と工夫、そして先進的な教育への探究心の深さには目を見張るものがありますが、それを楽しんでいる気風があります。 そうした環境の中で生徒たちは健やかに成長しています。きょうだい生が多いことからも、入学後の満足度の高さが伺えます。

 学校を取り巻く活気を感じるには、学校説明会に参加することが最善の方法です。東京成徳の理念「徳を成す人間」というのは、世界規模で愛され、活躍する人格者になってほしいという熱い思いが伝わるはずです。そのうえで、将来どのような人生を歩みたいか、そのためにどのような学校に進学したいか、改めて親子で話し合ってみてはいかがでしょうか。

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