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学校特集

足立学園中学校・高等学校2016

ICTを活用した最先端の授業改革で加速を続ける男子進学校!
生徒が主役になれる充実した学校生活の中で自主的に学ぶ姿勢が育ち、進学実績が急伸!

掲載日:2016年9月1日(木)

「自ら学び 心ゆたかに たくましく」という教育目標を掲げ、たくましさと品格を併せ持った男子を育てている足立学園。2011年度から東京大学をはじめとする難関大を目指す特別クラスを設置し、2013年度からは校長・寺内幹雄先生の主導で「東京大学に毎年合格できる学校」「本校で平均的な学力があればGMARCHに合格できる学校」「現役合格率90%以上」の3つの課題に取り組み、生徒の希望する進路を実現すべくチャレンジを続けてきました。

日比谷線・千代田線などの北千住駅から徒歩2分とアクセスの良さは折り紙つき。駅前の商店街には「学園通り」と名前が付けられ、生徒は近隣の方たちに見守られながら登下校しています。地域清掃など地域との共生にも力を入れているほか、縦割り活動も積極的に行う温かみのある校風の中、生徒たちはのびのびと学校生活を送りながら大きく成長していきます。今年度からはタブレットや電子黒板を活用するICT教育やアクティブラーニングなどの授業改革にも本格的に着手して、さらなる成長が期待されています。同校で行われている教育や生徒の成長をサポートするさまざまな取り組みについて、副校長の神嵜弘和先生と教務部長の井上実先生に話を伺いました。

学年団の先生がチームで情報を共有し
常に生徒を温かく見守る

足立学園中学校_副校長の神嵜弘和先生
副校長の神嵜弘和先生

寺内先生が掲げる3つの目標が着々と実現しつつある足立学園は、ともすれば「詰め込み教育をしているのでは」と勘違いされることもあるようです。しかし、神嵜先生は同校の教育や校風について次のように話します。

「中1、中2は基礎・基本をきちんと身に着けることを中心に考え、まずは挨拶したり時間を守ることも含めた生活習慣・学習習慣の確立や人間関係の構築に力を入れています。
たとえば中1の教室は先生の目が届くように、中学の職員室と同じ2階にあります。ですから休み時間にはほぼ毎時間、先生が教室を回って生徒に声をかけたり、"もう授業が始まるぞ"と注意を促したりしています。
中1では4月に各教科で授業を受ける心構えやノートの作り方、勉強のやり方などをレクチャーするほか、定期試験の前には試験前の勉強の流れも教えます。先生方が目をかけてくれ、一生懸命関わってくれていることが伝わり、生徒たちにも自然と授業規律を守る体制が整い、学習習慣を身につけていきます」。

入学後には保護者が「入学前に比べて規則正しい生活ができるようになって、ずいぶん成長しました」「帰宅後に自分で勉強するようになりました。先生、どうもありがとうございます」と話してくれることも多いそうです。先生方の熱い思いに生徒が応えていることが保護者の声からも伝わってきます。

足立学園には、優しくてめんどうみがよいだけでなく熱心な先生が多いと言われます。担任の先生はほぼ持ち上がり、長い目で生徒を見守っています。チームワークも抜群で、職員室はA~E組の担任と副担任が同じ島に配置され、常に話し合いが持たれています。

「今日は中3の担当者会議が行われていましたが、非常勤の先生も含めて"今、中3に必要なことは何か"を話し合っていました。生徒への対応で迷ったことなども逐一話し合い、全員で情報を共有して解決にあたっています」(神嵜先生)。そのチームワークが学校の雰囲気を良くし生徒を牽引する力につながっています。

あくまでも「主役は生徒」と考え
毎日通いたくなる楽しい学校作りを意識

足立学園中学校_体育祭は騎馬戦や棒倒しもあり、迫力満点!
体育祭は騎馬戦や棒倒しもあり、迫力満点!

足立学園が大切にしていることの1つに「楽しい学校作り」があり、その根底には「学校ではあくまでも生徒が主役」という考えがあります。「楽しい学校作りに必須なのは人間関係の確立です」と神嵜先生は断言します。

「あの子とこの話がしたい」「あの子と休み時間に遊びたい」など、「学校に行くのが楽しみ」「絶対に学校に行きたい」という気持ちが持てることが何よりも大切なので、中1の4月のオリエンテーションではグループコミュニケーション方式の自己紹介など様々な活動で、友だち作りのきっかけを用意しています。「仲のいい友達がいて学校に行くのが楽しくて...。そこで初めて、勉強を頑張ろうというエンジンがかかるんです」と神嵜先生は話します。

足立学園中学校_ふりかえり
画像をクリックすると拡大します。

いじめがない環境作りにも心を配っています。職員室が近いので先生の目が行き届くのはもちろんのこと、いじめアンケートを実施したり、年に3回ほど面談を行っていじめの芽を早期発見する体制を整えています。

「2時間目にトラブルの可能性があると聞いたら、その場ですぐに対応します。先生に状況を説明してもらってきちんと情報をつかんだうえで生徒を呼んで話を聞き、必要に応じて生徒指導部長などにも対処してもらうことも。早ければその日の放課後には解決していることもあります。たとえば言った生徒に悪気はなくても、大人しい子だと肩や首に手を回して"オイ!"と言われるだけでもいじめられたと思うこともあります。学校は人間を作る場所だから、"そういう言動で嫌な思いをする人がいる"と教えて、気づかせてあげなければいけません」(神嵜先生)

足立学園中学校_道徳の授業ではテーマに沿ってグループで話し合うことも
道徳の授業ではテーマに沿って
グループで話し合うことも

人の気持ちに配慮できるように、道徳教育にも力を入れています。道徳教育委員の先生がカリキュラムを組み、年間で20時間ほどの授業を行います。今は多忙で踏み込んだしつけに時間を割けない家庭も多いので、学校がその役割を担っているのです。道徳のテキストやエゴグラムの教材などの中から状況に合わせた題材を使って授業を行います。たとえば中3の道徳の授業のテーマは「恥ずかしいと思う心」「やりがいかお金か」「親への感謝の気持ち」「どちらを選ぶ? あなたの進路」など多岐にわたります。エゴグラム診断やグループコミュニケーションなどをとり入れ、家庭でできない深部までしっかりフォローして二人三脚で子どもの成長を応援してくれるのです。「心が育ってこないと学力は上がりません。学力を上げるためにも、心を育てることに力を入れています」(神嵜先生)。

縦割りで行う行事や地域清掃で
視野が広がりコミュニケーション力もアップ

足立学園の校舎は2007年に建て替えたものですが、白を基調にした校内はふんだんに光を採り入れる設計で、9年経ったとは思えないほどきれいな外観・内観を維持しています。しかし神嵜先生によると「建て替え前の古い校舎の時から、学校見学に来た保護者の方からよく"男子校とは思えないほどきれいな学校ですね"と言われていた」のだそう。「品格ある男子の育成」を標榜する同校だけに、廊下や教室にカバンや部活用品が散乱することなく清掃などの校内美化にも気を配っており、その志が代々受け継がれて今に至っているのです。

地元の方々とのコミュニケーションを大切にする足立学園では、地域との交流にも積極的に取り組んでいます。縦割りのグループで道路のゴミを拾ったり、同じ界隈にある東京電機大前で行われる足立区の打ち水キャンペーンに参加したり。日ごろから温かく見守ってくれている地元の方々とコミュニケーションを取ることで、地域に溶け込み、愛される学校を目指しています。

足立学園中学校_キレイな校舎

教室も廊下も明るい光が差し込み男子校とは思えないほど整理整頓、清掃が行き届いている

足立学園中学校_キレイな教室

教室も廊下も明るい光が差し込み男子校とは思えないほど整理整頓、清掃が行き届いている

清掃と同様に縦割りで行なう名物行事が、毎年4月に行われる中学生の強歩大会です。学校から葛西臨海公園までの往復など30kmを歩ききるもので、慣れない中1にとっては楽しいだけの行事ではありません。「強歩大会は、中1が中2や中3と組んで、グループ単位で歩きます。上級生は自分が中1のとき、何が苦しかったか、どうすれば少しでも楽に歩けるかを思い出しながら中1にアドバイスし、声をかけて励ましながらゴールを目指します」(神嵜先生)。たくましさや忍耐力、体力を養うだけでなく、縦のつながりを構築し、お互いを思いやる心を育てる行事といえます。

足立学園中学校_強歩大会

縦割りグループで30kmを歩く中学生の強歩大会。
上級生が中1をサポートしながら歩ききる

足立学園中学校_年に数回、学校周辺の道路などでゴミ拾いや清掃を実施

年に数回、学校周辺の道路などでゴミ拾いや清掃を実施

今年度から中2、中3全員にタブレットを配布
ICTを活用した授業改革で学校全体が活気づく

足立学園中学校_教務部長を務める数学科の井上実先生
教務部長を務める数学科の井上実先生

2015年度には中2の特別クラスでタブレットを試験的に導入したところ、生徒の反応もよく授業効率などでも大きな手応えがありました。そこで、早くも今年度からは中2、中3の全員に1台ずつタブレットを配布して活用しています。

本格導入からまだ3カ月ですが、授業の進め方や生徒たちの取り組みはどう変わったのでしょうか。神嵜先生は「タブレットを導入している中2、中3の授業を見て回ると、合計8クラスのうち半分くらいがタブレットを使っています。これまでの授業に比べてスピード感と勢いがあり、全員参加型の授業が行われていて生徒の表情もいきいきしています」と胸を張ります。

数学の井上実先生は「私がいわゆる黒板に文字を書くことはなくなり、手書きのメモなどもすべて電子黒板を使います。手で書く作業も大事にしているので生徒は授業中にノートを取りますが、書くのが遅い子は無理してノートを取らずに聞くこと、理解することに集中させます。"電子黒板の内容はタブレットに送信するから、復習がてら後でゆっくりノートを作りなさい"と言っているのです。学力が高い子だけでなく遅れがちな子も含め、すべての生徒に有効活用できることを実感しています」と話します。

足立学園中学校_タブレットはほとんどの授業で活用。各自で管理して自宅にも持ち帰る

タブレットはほとんどの授業で活用。
各自で管理して自宅にも持ち帰る

足立学園中学校_電子黒板を使えば見せられる資料や動画が増え、理解度がアップ

電子黒板を使えば見せられる資料や動画が増え、
理解度がアップ

また、自習や家庭学習でもタブレットが活躍しています。井上先生は出張で不在の時、以前配っていた自習用プリントに替えて、タブレットに問題を送るようになりました。「解答を私のタブレットに送ってもらえば、出張先でも採点できるから、時間効率も大幅にアップしました」(井上先生)。

帰宅後にタブレットに宿題を送れば「持ち帰り忘れ」も防げるし、生徒も臨場感を持って宿題に取り組めます。英語でも自宅で聞き直したり繰り返し学習できるように、自由に取り出せるオンライン資料箱に音声を保存することもあります。タブレットや電子黒板は今まで以上にきめこまかい指導を実現して生徒の学習環境を好転させ、生徒一人ひとりが自分のペースで学習できる環境を実現しているのです。

足立学園中学校_生徒同士で話し合って解き方を考え、発表する場面も増えた
生徒同士で話し合って解き方を考え、
発表する場面も増えた

足立学園では、文部科学省が推進するアクティブラーニングにも積極的に取り組んでいます。井上先生は 「これまでは教師が前に立って授業をして生徒は前を向いて聞く形の従来型の授業が主流でした。でも、アクティブラーニングを取り入れるようになって、"考えてごらん""友だち同士で話し合って解決してみて"と投げかけ、やりとりする授業が増えました」と話します。たとえば中2で直線の方程式を学ぶとき、高校生の分野である関数の平行移動まで持って行きます。「そんなときは自分たちで話し合って考えさせ、結論は出なくても誘導せずに生徒から意見が出るのを待ってキャッチボールを図ります。毎時間、授業の主役は生徒であるように意識して授業を組み立てています」(井上先生)

神嵜先生が感じているという「勢い」は、こうしたさまざまな取り組みが功を奏して、学校全体に活気が波及しているからなのでしょう。

休日も朝7時から利用可能な自習室が
自主学習や受験体制を力強くサポート

足立学園中学校_朝も放課後も自習室は静かな熱気に満ちている
朝も放課後も自習室は静かな熱気に満ちている

2007年に校舎を建て替えた時、同校が最も重視したのは自習室でした。「なぜなら、わが校の進学実績が伸びたのは、自習室で育った生徒たちがいい結果を残したからです」と神嵜先生は話します。そのため、地下フロアに広がる自習室は12教室分のスペースに280席が配置された驚異的な広さを誇ります。土日も朝7時から夕方8時まで(中学生は6時まで)、自由に利用できる好環境。取材に伺った日も、放課後の自習室は高3生でほぼ満席状態でした。

「部活の先輩は高2まではあまり勉強していなかったのに、難関大学に合格したよね。そういえば、高3から自習室に毎日通っていたらしいよ」「僕もあの大学に行きたいから、あのくらい頑張ればいいんだ」と、生徒たちは先輩をロールモデルとして将来の自分を重ね合わせます。

「先輩は先輩なりに卒業前に後輩に"僕はこうして勉強した"と語るわけです。縦割り活動や部活でできた上下の関係が最終的には進路にもつながっていく。わが校にはそういういい伝統が根付いています。だから先生が勉強、勉強と言わなくても、わが校で学校生活を送っていれば、子どもの中で自然にスイッチが入って勉強するようになる環境ができているんです」(神嵜先生)。

2011年度からは国公立大学を目指す特別クラスを設置し、今年度末に初めて特別クラス1期生が大学受験を迎えます。いやが応にも期待は高まりますが、足立学園の進学実績の急進は特別クラスだけのものではありません。昨年度も文系一般クラス生35名の全員が現役合格を果たし、立命館大、明治大、中央大、法政大などに14名もの合格を出しました。特別クラスができたことで刺激を受け、より高みを目指す意識の高い生徒もますます増えています。

「でも」、と神嵜先生は口を切ります。「中学受験時の成績はその後、かなり変動します。受験時に上位の成績で特別クラスに入っても結果的に勉強についてこられなくなる子もいて、その子たちを無理に特別クラスに留め置くと本人が辛い思いをすることもあります。今までは特別クラスから一般クラスへの転換はありませんでしたが、これからは本人や保護者の意思も踏まえて、特別クラスから一般クラスに転換することも視野に入れようと思っています」(神嵜先生)。

「勉強は主体的にやらないと身につかない」と考える同校ならではの柔軟な姿勢に則って、生徒はそれぞれのペースで希望する大学を目指します。学習の質を高め、生徒の個性や学力を無理なく伸ばす体制が今後はさらに整っていくことになりそうです。

生徒が自然体で学校生活を満喫し
満足度が高い足立学園は今後も飛躍し続ける

足立学園中学校_中学の修学旅行は京都、高校の修学旅行は北海道と沖縄に分かれて行う
中学の修学旅行は京都、高校の修学
旅行は北海道と沖縄に分かれて行う

授業、行事、部活――学校生活のあらゆる場面で生徒が主役となる仕掛けを貫いている足立学園。充実した学校生活の中で学習する体制、雰囲気が自然と生まれ、無理なく着々と知識を積み重ねてきた生徒たちは、授業中も休み時間もいきいきと目が輝いています。今年度末には特別クラス1期生の高3生たちがどんな結果を出してくれるのか、また特別クラスと切磋琢磨してきた一般クラスの生徒の奮闘ぶりにも期待がかかっています。

足立学園中学校_中学の部活は原則、火・木・土の3日間。月・水・金は補習や追試、自主学習にあててメリハリをつける
中学の部活は原則、火・木・土の3日間。月・水・金は
補習や追試、自主学習にあててメリハリをつける

朝と放課後、自習室に通い詰める高3生たちの表情は意欲に満ちていて、その背中を後輩たちが憧れのまなざしで追いかけています。授業改革の導入でさらなる飛躍が期待できる足立学園は、どんな受験生にも居心地の良いだけでなく大きな成長の場を提供してくれる学校です。「わが校の雰囲気を体感するために、ぜひ学園祭に足を運んでほしい」と力強く言い切る神嵜先生。「難関の特別奨学生入試、人気の高い一般入試ともに、志望校として検討している受験生は、ぜひ文化祭や学校見学に訪れて学校の雰囲気と勢いを感じ取ってください。実際に足を運んでもらえれば、わが校の良さが必ず実感してもらえるはずです」。

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