学校特集

共立女子中学高等学校

自分の“居場所”がきっと見つかる!
いろいろな子とめぐり合い、感性を磨き合えるのは1学年320名の大規模校ならではの魅力!

1886年、女性の社会的地位が低かった明治時代に、「女性が自立し、社会人として職業に就くこと」を目的に設立された共立女子中学高等学校。創立当初から続くこの精神は、現在でも受け継がれています。
創立130周年を控えた2015年から校長に就任した児島博之先生は大胆な学校改革を行いました。新時代へ対応した新しい入試形態を取り入れたことは2016年入試で大きな話題に。
「合科型論述テスト」、「算数」、「面接」で実施されたC日程は、30名の定員に対し、176名もの受験生が集まりました。
児島先生は今回の取材で、来春はこのC日程を2月3日に実施すると明言。共立女子の入試改革の波は、他校にも大きな影響を与えそうです。

「合科型論述テスト」の導入で"ダイヤの原石"たちを発掘!

共立女子中学校_校長 児島博之先生
校長 児島博之先生

中学受験業界に衝撃が走った共立女子の新しい入試システム! その狙いはどこにあったのでしょう。校長の児島博之先生は次のように話します。
「本校では従来C日程を2月4日に行っていますが、近年の受験生は1日・2日という早い段階で入試を終わらせる傾向にあります。そのため、4日の受験者数はだんだん減ってきていたこともあり、その中で『何かしなければ』という意識が以前からありました。そこでこのC日程で、本校が『どんな生徒を育てたいのか』、『生徒のどんな力を伸ばしたいか』というメッセージを新しい入試問題として発信することに決め、学校の姿勢を示そうと思ったのです」

共立女子ではこの「合科型論述テスト」を取り入れることで、2020年の大学入試改革をはじめとする、日本の教育の大きな変化と将来を見据えた、同校の対応を表明したと言えるでしょう。 共立女子では人間形成と学力形成を図っていくための、「4つの力」を打ち出しており、これを教育の根幹としています。

「人間形成力」のためのひとつ目「関わる力(人間関係力)」は、"他を理解し尊ぶこと"と"豊かな情操と礼儀を身に付ける"ことです。ふたつ目の「動く力(計画行動力)」は、"自分の役割を理解し、その役割を果たすこと"、"自主的・自発的に行動すること"です。いずれも自分自身を成長させ、他者との関係で最も大切な核の部分といえます。

共立女子中学校_生徒だけでなく、誰でも楽しめる文化祭!
生徒だけでなく、誰でも楽しめる文化祭!

「学力形成」のためには以下のふたつ。「考える力(情報活用力)」では、"知識、情報を収集する"、"得た知識・情報を活用して発信する"ことが求められます。また「解く力(問題解決力)」では、"課題を設定する"、"問題の解決に取り組む"ということを毎日の学校生活の中で繰り返し問い、取り組んでいます。

児島先生は「今後いちばんやっていかなければならないのは、『学力の向上』です。現在、学力観が大きく変化しています。なかでも"学力"の位置づけが大きな課題となっています。知識の量や記憶力は過去の話。ただし、"基礎学力"は絶対に必要です。基礎学力をしっかりと確保しながら、新しい時代への対応を進めていきます。習得した知識や技能をいかに活用するか。そこで必要なのが"思考力"や"判断力"、"表現力"です。また"主体性"と"多様性"、"協働性"などもキーワードになっていると思います。まさにこの『4つの力』は、それらと密接に結びついており、同時にこれらを通じて『他者理解』も進むでしょう」と話します。

実際に出題されたのは「知識と知識をどう結びつけるのかということを見る問題です。小学校で教わる知識を繋ぎ合わせ、活用できれば十分に解ける問題です」と児島先生は言います。

今回の入試問題のベースとなったのは、2007年から行われている「特別教養講座」です。教科の垣根を取り払い、長期休暇期間などを利用して参加希望者を募り行われる課外授業。例えば「江戸の食文化」がテーマの時には、国語では文献を探り、社会科では歴史的背景を考え、理科では大田市場への見学、さらに家庭科では実際に調理をしてみる、といった展開をしました。フィールドワークも取り入れることを基本的なスタンスとしており、様々な角度や視点から学問を追究していく場となっています。

共立女子中学校_広報部副主任 金井圭太郎先生
広報部副主任 金井圭太郎先生

これらの経験をうまくつなげていけば、問題の作成ができるのではという予感が先生方のなかにあったそうです。この講座は広報部副主任で国語科の金井圭太郎先生をはじめとした若い先生方により開講されていて、C日程の問題作成もこの先生方を中心に進められることになりました。

秋に実施される学校説明会に向けて、サンプル問題作りが実際の入試問題作成と同時並行で行われていきました。先生方は口を揃えて、「サンプル問題作りがいちばん苦労した」と言います。 児島先生は、「どんな解答が出てくるのか、それをどう採点して評価するべきか、我々もやってみなければわからないというところがありました。中1の20名ほどに解いてもらったら、これほどまでに様々な受け取り方をするのかと思わずため息が出ました」と笑います。

「生徒に聞くと『難しかった』と言いますが、答えを聞くと『なーんだ』というものばかり。これまでと異なる問われ方や解答方法を求められたことで、何をどう答えていいのかわからないと感じたそうです。問いの立て方を工夫しないと伝わらないのだと実感し、設問をわかりやすくしたり、ヒントを会話文に入れたりと手直しを加え、調整しました」(金井先生)

「41名の合格者のうち、39名が入学手続きしたことに正直驚きました。論述テストに面接まで行うというのは、受験生に嫌われる内容でしょう。それが嫌なら最初から受けておらず、ある程度選抜されていたのだと感じました。そのため定着率がいいのでしょう」(児島先生)

共立女子中学校_礼法の授業では日本の女性ならではの美しい所作を学びます。
礼法の授業では日本の女性ならではの
"美しい所作"を学びます。

金井先生は面接についてこう教えてくれました。
「受験生は何を聞かれるか不安でしょうし、知らない大人と話さなければなりません。事前の質問で多かったのは『特技がないけど大丈夫?』というものでした。
自己アピールなどを"うまく話せる子"ではなく、"やってみよう"という気概を持った子を求めています。共立には好奇心があり、新しいことにチャレンジできる子が向いているので、面接ではその点を重視しました」
なお面接は、2科目の点数に加点する形をとっており、ボーダーの際の参考としたそうです。

校内外で活発に進んでいるグローバル化。
まずは臆さず話しかけ、「自分の力で伝える」ことにチャレンジ!

共立女子中学校_カナダ研修では現地の仮装パレードに参加♪
カナダ研修では現地の仮装パレードに参加♪

時代の先々を見据えた教育を行ってきた共立女子。例えば海外研修は1969(昭和44)年から実施しており、海外に行くことすら珍しかった時代から行われています。

研修先は、アメリカから始まり、現在はカナダとニュージーランドですが、2015年にはニュージーランド研修で毎年訪ねているセントマーガレットカレッジと姉妹校提携を結びました。

16年度より高1の生徒間で交換留学が始まります。17名の生徒が留学を希望して名乗りを上げましたが、学校の代表として5名の生徒の選定はすでに終了。姉妹校からは9月の新学期より留学生が在籍し、ニュージーランドへは17年の1月から行く予定です。

「最初はお互いに5名程度で、期間は2〜3ヶ月と短期ですが、それでも校内に外国の高校生が複数いるという状態が、学校に変化をもたらしてくれると思います」(児島先生)

また今年から始まる取り組みでは、高1の6月に2泊3日で行われるブリティッシュヒルズでの研修があります。「本校は1学年320名の大規模な学校なので、実を言うとここでの研修は難しいかなと諦めていました。これも2班に分けて全員で行こうという校長の決断力の賜物です」と金井先生は教えてくれました。

共立女子中学校_ネイティブが常駐するランゲージスクエア。
ネイティブが常駐するランゲージスクエア。

さらに4月から稼働するのが、地下1階に作られた「ランゲージスクエア」です。ガラス張りで廊下から教室内が見える開放的な空間。授業ができるスペースのほか、後方には可動式のソファを設置し、放課後にネイティブの教員によるイベントなどが行われる予定です。

TVでは海外の放送を流したり、PCも使え、書籍や絵本、教材なども手軽に取れるようにし、グローバルな環境の中で様々な情報に浸れたり、みんなが"集える"場所を目指しています。 児島先生は、「高校ではかねてよりフランス語や中国語の選択授業を行っています。課外講座として、中学生を中心とした『中国語会話講座』も開催しています。最初はイングリッシュルームという候補が出ましたが、英語だけでないということで、この名称となりました。放課後はネイティブが常駐し、自由に出入りができます」

共立女子中学校_イングリッシュシャワー
イングリッシュシャワー

また15年度の中1から取り組んでいるのが「オンライン英会話」です。これを始めた現中2は、2020年大学入試改革に直面する学年です。そのため英語は4技能を求められます。

「学校があるときは英会話の授業を受けているのでいいのですが、長期休暇になると英語に触れていないので忘れてしまうというのが目下の悩みでした」(児島先生)
そこで25分のオンライン英会話を1年間で計10回行います。

「初回は、どんなネイティブが出てくるんだろう。1対1で大丈夫だろうか。生徒はドキドキしたはずです。プログラムに則って、時にはフリーのテーマを交えながら、だんだんレベルをあげていくような形式を取っています。受講状況などは学校が管理していますので、履歴も把握できます。夏休みは5回と言っているのに、早い子はあっという間に10回終わらせてしまい『もっとやりたい!』という要望が出たため、オプションで追加できるようにしました」と児島先生はうれしそうに教えてくれました。

共立女子中学校_ネイティブ教員が集中レッスン!
ネイティブ教員が集中レッスン!

この取り組みは中1でスタートし、3年間は行われる予定で、16年度の中2では通常の授業期間も含めて年間30回に増やし、授業と連携させた内容で展開させることになりました。

「外国人と話すことの抵抗感をなくすことが目的の一つです。学校の英会話の授業はクラスを分割しても20名。そこでは味わえない1対1で話せたという経験は生徒たちの成功体験につながり、大きな自信となるでしょう」(児島先生)

実は春休み中のこの取材の日、中学生の「イングリッシュシャワー」と高校生対象の外部講師による「4技能トレーニング講座」が行われていました。

中2の授業を見学しましたが、10名ほどの少人数で相手をどんどん交代しながら、「日本文化について」などを英語で話し合っていました。ある生徒に受講した理由を聞くと「海外に行った時、英語がうまく話せず、悔しい思いをしました。なんとか自分の力で伝えることができたらと思い、受講を決めました」と話してくれました。

高校では「テレビが子どもたちにとって悪い影響を与えるか」というテーマをチームごとに議論。英語で考えて発して、互いに意見交換をし、チームとしての意見をまとめ上げていきます。こういった、日本語でも議論が難しい問題について、果敢に英語で立ち向かっている生徒たちの姿が印象的でした。
これらは中高ともにいずれもリピート率が高い講座となっているそうです。

共立女子中学校_高校生対象の英会話講座ではタブレットも使って「4技能」を磨き上げます!

高校生対象の英会話講座ではタブレットも使って「4技能」を磨き上げます!

広い視野を持ち、他者を思いやる!
多様性の重要さを学ぶ共立女子の人間教育。

共立女子中学校_華道だけで4流派もあるのは女子校ならでは!
華道だけで4流派もあるのは女子校ならでは!

共立女子では、以前から授業の中でアクティブラーニングの要素が取り入れられています。例えば中3の社会科で行われているのが「ニュース報告」です。
「授業の最初に自分が興味のあるニュースを発表します。フランスの同時多発テロ直後の授業では、その話題をテーマにする生徒が多くいましたが、"視点"の置きどころはさまざま。同じテーマでこれほどまでに違うのか、と感心させられました。単に『教わる』授業ではなく、『学んでいく』ことの大切さをこのような授業から掴み取ってほしい」と児島先生。"受身"主体の20世紀型教育からの脱却を強調します。

また、中3の国語で取り組んでいる「ブックトーク」では、一人が持ち時間の「2分間」で本を3冊紹介。
「夏休みに課題図書を読み、感想文を書きますが、それに関連した書籍を"さらに2冊"選び、みんなの前でプレゼンします。課題図書は全員が読んでいますが、そこから派生する書籍はそれぞれが大きく異なるのが、この企画のおもしろいところです。他者との視点や発想力の違いをこの企画から学んでほしいと思っています」(金井先生)

発表は手作りのフリップを使って行われます。さまざまな工夫をこらし、他の生徒の発表の良いところを取り込みながら、まとめる力やプレゼン力を磨きます。

「中1から中3まで3回繰り返すと、だんだん自分自身が進化していることも感じられますし、レベルも上がっていきます。1クラス40人分の発表を見て、自分でも発表することを3年間繰り返せば、いろいろな表現の"形"を体験できます。そのなかで、自分に合ったプレゼンの"形"を構築できれば、それが学びの"深化"につながると思います」と金井先生。実際、120人分(40人×3年間)のプレゼンを聴くことは、なかなか経験できることではありません。生徒たちは"他者との違い"つまり"多様性"をこれらの企画から学んでいるのです。

国府台女子学院中学校_ブックトークではフリップ作りからはじめる

ブックトークではフリップ作りからはじめる。

国府台女子学院中学校_貼り方にもそれぞれ工夫を凝らします。

貼り方にもそれぞれ工夫を凝らします。

「本校はいろいろな経験ができる学校です。先生方には『生徒たちの経験値を上げてほしい』と日頃から伝えています。それは広い視野を持ち、人間としての"しっかりとした土台"を生徒に持ってほしいからです。本校では高2までの4年間は毎年クラス替えを行います。一学年で320人(8クラス)いますので、卒業までには学年の半分以上と必ず同じクラスになります。たとえ何かあっても新しいクラスでリセットできますし、新しい友達もたくさんできますよ」と児島先生。ここで培われた"多様性"への順応力は、大学生、社会人になった際に、きっと大きな武器となることでしょう。

最後に児島先生は「出口(大学実績)に注目が集まりがちですが、我々も私立中学としての意識改革の必要性を痛感しています。今後は入口の部分を再確認して、潜在的な可能性や伸びしろを持った生徒に入学してもらい、光を放つ前の"原石"を磨き上げていきたいと考えています」と共立女子の目指す方向性を語ってくれました。

また前述の通り、2017年度入試では、C日程は2月3日に実施することが決定しており、定員も40名に増やす予定です。 2020年のもっと先、生徒たちの将来を見越した教育に打って出る共立女子。今後もますます注目が集まる存在です。

国府台女子学院中学校_芸術教育も盛んな共立女子!

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国府台女子学院中学校_「想定自画像」では思春期の心の葛藤を表現します!

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