学校特集

東京成徳大学中学・高等学校

体験型プログラムで主体的かつたくましく成長!
人としての礎をつくる「自分を深める学習」と
文武両道の学校生活が「徳を成す」人物に育てる

今年創立90周年を迎える東京成徳大学中学・高等学校。建学の精神「有徳の人間形成(すばらしい人間性を持つ人材の育成)」を実現する中核となるのが、独自のプログラム「自分を深める学習」です。「自分とは何か」「どう生きればよいか」という壮大なテーマに真正面から取り組み、人とのつながり、いのちのつながり、社会とのつながりを学びます。また、1日登山やテントに泊まる「戸隠校外学習」、3カ月間の「ニュージーランド学期留学」などの体験型プログラムは、主体性が身につき生徒を一段とたくましく成長させます。自分で課題を見つけて解決策を考える創造力を養うことを目的に、本年度から「TSP(Tokyo seitoku Science Program)」を開設。
新たな取り組みにも精力的な同校の特色について、中高一貫部副校長の中村雅一先生にお話を伺いました。

人としての礎=ビッグロックを築く「自分を深める学習」
生徒自身が自分なりの答えを見つける

副校長_中村雅一先生
副校長 中村雅一先生

子どもたちの心の成長を支えようと、東京成徳大学中学・高等学校が10年以上前から取り組んでいるのが「自分を深める学習」です。「自分とは何か、なぜ学ぶのか、どう生きるのか」について、学年ごとにテーマを設定し、年齢に見合う具体的な学習を4年間かけて進めていきます。「有徳の人間形成」という同校の建学の精神に即した独自のプログラムです。 中1のテーマは「人と人とのつながり」です。「中1はいろいろな地域から異なる価値観を持った子どもが集まるため、学校生活に慣れてきたころに友達関係でもめ事が生じやすい。言っていいこと、言ってはいけないことの"さじ加減"がうまくできないのです。そこで『自分を深める学習』で自分とは違う考えを受け入れ、他者を認める練習をします」と話すのは、副校長の中村雅一先生です。

自分を深める学習
「自分を深める学習」で他者理解を学びます。

新聞のコラムや映画、テレビのドキュメンタリー番組などあらゆるジャンルから、テーマに沿った身近な題材について討論し、討論を踏まえて自分の考えを文章でまとめます。次の授業で生徒の意見を取り上げたプリントを配布し、冒頭の5〜10分に各自で読みます。自分と違う考えに触れることで、自分の考えがすべてではないことを繰り返し教えます。教員は「これが正解だ」と答えを押しつけず、生徒自身が自分なりの答えを模索していけるように促します。

「いのちのつながり」
ニジマスゲット!この後は命の大切さを
認識し、美味しくいただきました。

中2のテーマは「いのちのつながり」です。戸隠校外学習の「魚つかみ」はまさにこのテーマを体感できます。許可を取って川の上流から下流50m程度を網で仕切り、放流したニジマスを川に入って素手でつかみ取りします。つかんだときのピチピチと跳ねる魚の勢いに、いのちの力強さを感じることができます。捕まえた魚はカッターナイフでさばきます。内臓を指でかき出して水できれいに洗い、粗塩をふって竹串を刺すところまで全員自分で行います。女子の半数は泣きながらさばきますが、魚を焼いて食べる頃にはみんな笑顔になります。

ここで生徒に「どこまでが生き物で、どこから食べ物か?」と問いかけ、いのちのつながりについて話し合います。食べ物に変わるのは「カッターナイフで殺したとき」という意見が多いのですが、「焼き上がったとき(調理して食べられる状態)」や、「川に放流したとき(人工的な状況)」など様々な意見が出ました。この経験で、生徒はいただいたいのちを食べ残すのは「もったいない」「申し訳ない」という気持ちを強くし、普段の食事も「いのちのつながり」を意識するようになります。

テント3泊で暗闇体験!
自然を五感で感じる戸隠校外学習

戸隠校外学習
戸隠校外学習

「戸隠校外学習」は、中2の8月下旬に4泊5日、長野県戸隠高原で実施される全員参加の校外学習です。中1も中2の本番に備えて2泊3日で"予行演習"するほど力を入れています。4泊5日のうち3泊はキャンプ場でのテント泊、食事は全て自炊で、1日がかりの登山や暗闇体験、飯盒炊飯、魚つかみなど、都会では味わうことのできない貴重な体験が目白押しです。プログラムの進行は実行委員が仕切り、生徒が主体的に行動します。戸隠校外学習を経て、少々のことではへこたれないたくましさを身につけた生徒は、名実ともに東京成徳の一員となります。

とりわけ生徒の印象に残っているのが暗闇体験です。灯りひとつない暗闇の中で生徒160人が5m程度の間隔で仰向けになり、最低15分間静寂を保ちます。目が慣れてくると、先程までの真っ暗な世界が徐々に姿を現します。昆虫や野生動物の鳴き声も徐々に耳に届くようになり、友達の気配も息遣いから感じるようになります。「するとさっきまでの不安や恐怖はどこかへ消え、安心感が生まれるのです。周りには仲間が大勢いて、自分は決して一人ではない。そのことに気づくと、改めて友達や家族の大切さを実感することができます」(中村先生)

中学のグループ活動の総仕上げとなるのが、中3の奈良・京都修学旅行(3泊4日)です。観光要素はなく、前半は奈良でクラス研修、後半は京都で班別自主研修となります。グループでテーマを選び、現地で調査したことをレポートとしてまとめ、下級生にプレゼンテーションします。「金閣寺の清掃はどのように行われているのか」という疑問を調べたグループは、事前に取材を申し込み、通常非公開のところを特別に内覧させていただきました。金箔を傷つけない特殊な掃除道具を紹介するなど、興味深いレポートに仕上がりました。このように、自分たちで考えて企画・計画を立て、実行し、まとめた成果を発表するのが同校の行事に対するスタンスです。

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奈良・京都修学旅行では和装を体験!

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沖縄修学旅行ではサトウキビを収穫します

リスニング力向上と親子の自立を促す
3カ月間のニュージーランド学期研修

ニュージーランド学期留学
ニュージーランド学期留学

「使える英語」の習得を目指す同校において、中3の3学期に実施する「ニュージーランド(NZ)学期留学」は中学英語の総決算です。希望制ですが3~5割の生徒が参加しています。英語の実践力を鍛えるとともに、異なる文化や価値観の中で自ら考えて行動する主体性と、困難に立ち向かう気持ちの強さが求められます。

約3カ月間の留学に備え4月より演習授業を実施、その仕上げが校外実習です。2~4名のグループで、教室から指示された目的地を目指します。途中3箇所のチェックポイントに英語科の教員が待ち構え、次のチェックポイントまでの道順だけ英語で指示されます。地下鉄を利用して隣の王子駅近くのピザレストランに到着すると、注文のやり取りは英語のみ。本番さながらの実習に、さらにやる気のスイッチが入ります。

中村先生はNZ学期留学の効果を2つ挙げます。1つは、「リスニング力のレベルアップ」です。生徒からは「日本語字幕なしでも映画を鑑賞できる」「洋楽の歌詞がわかる」といった声が寄せられます。相手が話す内容が聴き取れるようになるとコミュニケーションも円滑になります。

もう1つは、「親離れ・子離れ」できることです。スマートフォンは持参禁止のため親が子どもの様子を知るのは週1回のレポートだけ。留学後の生徒の変化について、中村先生は次のエピソードを紹介してくださいました。「ある男子生徒は、留学して自分が相手の目を見て話していなかったことに気づきました。目を見て話すようにするとコミュニケーションが取れるようになり、現地の友達もできました。帰国後、しばらく会話のなかったお父さんに、目を見て『ありがとう』と感謝の気持ちを伝えてからは父と息子の会話が復活したそうです」

NZ学期研修の生徒の聴く力に手応えを感じ、話す力を早い段階から鍛えようと、2013年度から専任ネイティブの3人体制としました。これにアメリカ在住経験がありネイティブ並みの英語力のある日本人教員を加えた4人体制で、オールイングリッシュでの授業を展開しています。2014年度から、中1・中2はオールイングリッシュが週3時間、通常授業が週5時間の合計8時間、中3は週7時間に増やしました。この効果は模試の偏差値の上昇にも表れています。

NZ学期留学
NZ学期留学では現地校の授業にも参加します。

「本校の英語は『まず文法ありき』の授業ではなく、コミュニケーションをとるための英語表現を『音』でマスターすることから始めます。そのために耳で聞いて口で話すトレーニングを徹底的に行います。ペアで行うレシテーション(暗誦)も含め、ペアワークやグループワークで「発話」させて情報を受け取る、そして受け取った情報を発信することを繰り返します。進め方は違うかもしれませんが、最終的には受験英語にも十分に対応できる英語力が身に付くと確信しています」(国際交流部長の茂原輝光先生)

中1・中2の「理解徹底期」は指名補習で手厚く指導、
中3・高1の「自信獲得期」はあえて突き放し自律を促す

同校は「伸ばす教育」を掲げ、基礎的な知識の習得と主体的な学習意欲を持たせることに注力しています。中1・中2は基礎学力の土台をつくる「理解徹底期」と位置づけ、全員が確実な学力を身につけるように指名補習を行っています。定期試験で点数が低かった生徒は次の定期試験の前に、さらなる学習が必要だと思われる生徒については土曜日の午後に、それぞれ指名補習を行います。宿題など提出物の期限を守るなど正しい学習習慣を身につけるのも、中1・中2の重要な目標です。能動的な学習習慣を身につけさせようと、教員はときには厳しく、ときには温かく、面倒見よく接しています。

一方、「自信獲得期」の中3・高1は、「自分でやってごらん」とあえて生徒を突き放します。指名補習は行いませんが、期末試験の追試者を発表しています。「恥ずかしい思いをしたくなければ計画的に勉強しようとするはず。能動的な学習習慣が身についていればできると思います」と中村先生は言います。

主体的な学習意欲を促すのに、前述の「自分を深める学習」が非常に役立っているとか。中3は「社会とのつながり」、高1は「つながりの中でどう生きるか」がテーマです。高1になると職業・大学調べが始まりますが、進路指導と「自分を深める学習」をタイアップして、自分の将来についてじっくり考える時間を設けます。自分と向き合い、何のために学ぶのか自分なりの答えを見つけることができれば、受け身から能動的な学習に転換できます。

「発展・受験対策期」である高2・高3は、生徒の多様な進路希望に対応できるように、様々な講座を予備校並みに用意。卒業生からは「学校でしっかり勉強したので大学受験に十分対応できた」という声が寄せられています。2014年度の大学合格実績は、東大をはじめ国公立大学に47名→58名(現役54名)が合格、特にGMARCHは192名→256名(現役243名)と大きく伸ばし、全体のレベルアップがうかがえます。「この学年はとりわけ行事の取り組みに熱心で生徒会活動も活発でした。何事にも真剣に取り組む姿勢は学習面にも貫かれ、最後の最後までがんばりきれたのではないか」と中村先生は分析します。同校はクラブ活動が大変盛んですが、部活動に熱心だった生徒は集中力が高く、総じて志望大学に合格する傾向があるといいます。

seitoku_goukaku

観察眼や分析力、論理性など科学的思考力を育む目的で
「TSP(Tokyo seitoku Science Program)」を新設

バナナで釘が打てるか実験
バナナで釘が打てるか実験中です♪

同校は、2015年入試から都立中高一貫校の受検者も併願できる「思考力型」入試を新設しました。そのねらいを中村先生は次のように説明します。「都立併願で入学した生徒は、物事への興味関心が強くバイタリティーがあり、記述力もある。そうしたおもしろい素質を持つお子さんも入学していただきたいと思ったのです。作問に大変苦労しましたが、思考力や表現力を問う問題を作成した経験は、次元は違いますが、現行の大学入試センター試験に代わる新テストの指導に少なからず活かせるのではないか思っています」

iPadを活用したアクティブラーニング
iPadを活用したアクティブラーニング

進路に関係なく理科好きな生徒を育てたい、科学的思考力を育てようと、新たに「TSP(Tokyo seitoku Science Program)」を開設しました。鋭い観察眼や分析力、論理性は理系に進学しなくても必要とされる力です。理科についてはこれまでも実験を積極的に実施しており、「サタデープログラム」でも「理科実習」の講座を設けてきました。TSPは授業や学期末の余裕時間を利用し、iPadを利用するなどしてアクティブ・ラーニングを超えるような授業展開を目指します。大学や企業から講師を招いてのワークショップも企画しています。来年度以降は、理科だけでなく数学や英語など他教科でも実施する計画です。能動的な学習への参加を促し、生徒の自由な発想を引き出すTSPの発展と生徒の成長がこれからも楽しみです。

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