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学校特集

東京家政大学附属女子中学校・高等学校2015

いつの時代も、目指すは”自主自立”
自分で未来を拓く学力と人間性を磨こう!

掲載日:2015年9月1日(火)

JR埼京線「十条駅」から徒歩5分。住宅街を抜けていく、安心でアクセスのいい場所に、幼稚園から大学院までを有する東京家政大学がある。歴史を紐解けば、明治14年に、女性が職を持ち、自立して生きていくことができるよう、指導者を育成する学校として創設されている。

「愛情・勤勉・聡明」

建学の精神「自主自律」と生活信条「愛情・勤勉・聡明」のもと、自分の未来を主体的に切り拓くことができる女性を育成する姿勢は、134年経った今も変わらない。
「素晴らしい環境と、一人ひとりに愛情を注ぐ校風、『目をかけ、手をかけ、声をかけ』を合言葉に、凡事徹底を図る面倒見の良さなど、時代を超えて受け継がれてきたものを大事にしながらも、目の前にいる生徒たちにどんな力を授ければ、幸せな人生を送ることができるのかを常に考え、未来型の学習を取り入れていくこと。それが私どもの使命」と話す校長の高木くみ子先生と入試対策委員長も兼任する教頭の荒籾和成先生に、東京家政大学附属女子が目指す教育について伺った。

学ぶ環境の豊かさが大きな財産
感性や優しさ、思いやりが育つ!

校長_高木くみ子先生
校長 高木くみ子先生

高木校長:学校を紹介する時に、まずお話をさせていただくのが9万平方メートルの広大なキャンパスです。東京23区内の大学では、東京大学、早稲田大学に継ぐ広さで、2000本の樹木やビオトープがあります。四季の移り変わりを実感できるだけでなく、理科の教科書に掲載されているほとんどの植物が生息していて、自然を身近に感じることができます。

教頭_荒籾和成先生
教頭 荒籾和成先生

荒籾教頭:ビオトープは中高の中庭にあり、理科教員の指導のもと、ビオトープ委員会の生徒がビオトープの環境整備や観察を行っています。その活動は全国学校・園庭ビオトープコンクールで評価され、2013年度は日本生態系協会賞をいただきました。全国的にも私立中高の女子校ではとても珍しいことのようです。もちろん授業や部活動でも活用していますから、生徒が自然に触れる機会は多く、「カエルが池に卵を産んだ!」「アゲハチョウの幼虫を見つけた!」といえば教室に持ち込んで観察するということが行われています。そういうことから、身の回りの自然環境への関心が高まっているように思います。

高木校長:環境が人をつくるといいます。勉強ももちろん大切ですが、毎日目にするもの、触れているものが知らず知らずのうちに心深く刻まれて、人格形成に影響を与えます。そういう意味では、キャンパスに保育園、幼稚園、中学校、高校、大学、大学院があり、約7500人が学んでいることも、本校の魅力の一つです。東京家政大学は、就職率の高さと、管理栄養士の国家試験合格率の高さに定評があり、キャンパス内には学ぶことで自分の人生を切り拓こうとしている学生が行き交っています。女性の教員もたくさんおりますので、生徒は幅広い女性のロールモデルを目にしながら育っております。

biotope1

中高キャンパスの中庭に設けられた「家政ビオトープ」

biotope2

四季折々のさまざまな景色が生徒たちの心を和ませます

学力と人間性をきちんと育てる。
それが「かせい」の教育の軸

高木校長:女子校ですから、保護者の皆様に安心してお嬢様を預けていただける学校であることが、なによりも大切です。本校では、24時間、入口に守衛が常駐し、人の目と心で生徒を見守っております。校内では、クラス担任だけでなく、すべての教職員が一人ひとりの生徒を見守り、必要に応じてサポートします。専任のスクールソーシャルワーカーも、生徒の日常に関わり、非常に近い距離で見守っております。私も、新入生と保護者の方全員と個人面談を行い、一人ひとりを知ることに努めております。

荒籾教頭:中学生の昼食は全員がランチルームでの給食になりますが、栄養教諭(管理栄養士)もスタッフもすべて本校の職員でまかなっています。そのためメニューも食材も非常に充実しています。

豊富なメニューが自慢のスクールランチ
豊富なメニューが自慢のスクールランチ♪

高木校長:「食」という字は人を良くすると書きます。何を食べるかは、人間づくりそのもの。体だけでなく心も培います。食べる人のことを思い、愛情を込めて作られた食事をいただくことで、人は「愛されている」と自覚します。それが自己肯定につながり、他者を受け入れ、よりよい人間関係を築く力になります。グローバル社会で求められている基礎力もそうした人間の本質的な力なので、私たちは愛情をかけることにより生徒のよさや可能性を伸長し、自分の力を活かすことができる聡明な女性を育てたいと、当たり前の日常を大切にしています。いくら知識があっても、社会で歓迎されないような人間性では、蓄えた知識を活かすことはできません。隣の人に挨拶もできない人が、世界の人とつながっていけるでしょうか。一人ひとりに目を配り、学力と人間性をきちんと育てる、それが「かせい」の教育の軸なのです。

一汁三菜が基本。1年間同じ組み合わせなし。
「かせい」の力が凝縮されている"スクールランチ"


食育に力を入れる東京家政大学附属女子中学校では、自校直営でスクールランチを提供しています。中学生は月〜金曜までの5日間、大きなランチルームに全員が会して、栄養バランスを考慮した美味しいスクールランチを食べることができます。基本は「一汁三菜」の日本型食事メニューです。旬の食材、国産の食材をできるだけ使用し、子どもが好きな丼モノや麺類、チーズやミルク系のデザート種類も豊富!同じ魚でも2つの調理方法から選べるなど、さまざまな工夫が凝らされています。
※学校HPでメニューを閲覧できます


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自主的な学習者、自律的な学習者を育てるために、
学力と人間力を育成する新教育プログラムを始動

中1の学習オリエンテーション
中1の学習オリエンテーション

高木校長:本校には134年の歴史がありますが、いつの時代も新しい時代を生きる女性に必要な教育を考え、実践してきました。21世紀型未来学力の必要性を強く感じる今、カリキュラムを見直し、コース制を廃止して、今年度より「3ステージ プラス1」という、新しい教育プログラムをスタートさせました。コンセプトは建学の精神である「自主自律」を中核とした中高一貫教育です。

中1から高2までの5年間は、高校からの入学生と混ざらない一貫コースとし、生徒の成長段階に合わせた3つのステージを意識しながら、学力と人間力をじっくり育みます。ファーストステージ(中1)では、基本的な生活習慣や学習習慣を確立し、学び合いができる仲間づくりを通して、基礎学力の育成を図ります。セカンドステージ(中2〜高1)では高め合う学び、サードステージ(高2)では探究し合う学びへと発展させて、生まれ変わる大学入試に対応できる、21世紀型未来学力の育成を図ります。そしてプラス1(高3)では、入学時期にかかわらず、希望進路に応じたクラス編成で、それぞれの進路実現に向けてチャレンジします。

3ステージ プラス1

荒籾教頭:本校には「ヴァンサンカン・プラン」という総合的なキャリアプログラムがあります。25歳の自分を思い描き、その理想を実現するために、自分は今なにをすべきかを考え、行動できるようになるために、6年間にわたり、さまざまなプログラムを体系化したものですが、それが学力+人間力を培う「3ステージ プラス1」を支えるものになっていると思います。

高木校長:今年は「なぜ学ぶのか」「なぜ働くのか」という基本的な問いを、中3の「キャリアガイダンス」や、高1のCAS PROGRAM(キャスプログラム/1泊2日)で投げかけました。さまざまな方のお話を聴き、考える機会を持つなかで印象的だったのは、CAS PROGRAMを終えて、帰りのバスの中で1泊2日の感想と決意を聞いた時のことです。全員が「帰ってから勉強します」と宣言しました。そして「1年後の自分はこうありたい」「2年後の自分はこうありたい」と語る生徒を見ていて、学ぶことが未来を拓く力になることを実感したことを感じました。これは嬉しかったですね。

ヴァンサンカン・プラン

全教科で協同学習に取り組み3年目。
学び合いは、学びの質を高める!

「自主自律」「愛情・勤勉・聡明」を実現するために
新入生に配布するオリジナルガイドブック
『スタートアップエクササイズ』。

高木校長:自分で目標を持ち、その目標に向かって自分で学んでいくことができれば、学びの質が変わります。「3ステージ プラス1」でも、自主的な学び、自律的な学びができることを目標としています。そこで3年前から協同学習(アクティブラーニングの一つの手法)を取り入れて、生徒を主体者にした学習に取り組んでいます。

荒籾教頭:協同学習は「生徒が受け身だね」という教員の共通認識からスタートしました。知識をたくさん授けようとすると、生徒はまじめなので、受け取ることに懸命になります。それではいけないと、グループで学び合う協同学習に取り組み、道徳なども含む全教科で導入を心がけています。研究しながら進めている最中ですが、「静かな授業がいい授業ではない」という認識に変わりつつあります。生徒も楽しく学んでいます。

高木校長:与えられた課題に対して、意見を出し合いながら解決していく。あるいは聞いたこと、学んだことをもとに、再構成して第三者に伝える。授業の中でそのような体験を重ねることで、一人で学ぶことができる。仲間と学ぶことができる力が養われます。協同学習ではなにがしかの役割が与えられ、果たさなければいけない場が設定されるので、お客様でいることはできません。かかわりをもつうちに、自分なりの考えを述べたり、疑問点を明らかにしたりすることに馴れてきて、皆、楽しそうに取り組んでいます。

OG会
OG講演会

中3理科のまとめでは、一人ひとりが3年間で学んできたことから1つテーマを選んで調べ学習を行い、パワーポイントを使って資料を作り、電子黒板で発表しています。その様子を見て驚いたのは、人の課題を自分のこととしてとらえることができているということです。協同学習により、共同体の意識が芽生えて、誰かが発表している時も人ごとではないのです。学び合いは学びの質を高めると、改めて感じました。おそらくこうした協調的に問題を解決していく力が、グローバル社会で他民族、多言語の人たちとともに仕事をしていく素地に重なっていくのではないかと思います。

大学教授による模擬授業
同敷地内にキャンパスを持つ附属ならでは
プログラムが盛りだくさん!

協同学習の利点はもう一つあります。その科目を苦手とする生徒の力を伸ばすということです。グループで学び合うと「ここがわからないの。教えて」と言いやすくなり、生徒同士で教え合う機会が増えます。得意な生徒は教えることで「私の考え方は合っていた」と納得し、自信がつくので、双方にメリットがあり、苦手なことを聞いても恥ではないという雰囲気が教室中に拡がるのです。

荒籾教頭:中3は協同学習に取り組んで3年目になりますが、学力がとても伸びています。学力がつく要素はいろいろあり、「ベストを尽くせ」を学年目標に、「凡事徹底」を行ってきたことも一つだと思いますが、中1では中学入試とほぼ同じだった学力テストの偏差値が、中2で飛び超え、中3でさらに伸びていることが、生徒の自信になっています。

高木校長が掲げる、2つのスローガン
学力を伸ばすには生活が...!

「やる気・元気・根気をもって本気で学ぶ」
学ぶということは、簡単なことではありません。苦しいことですから、それを乗り越えるためには基本的な
生活習慣ができていることが大事!

「挨拶と返事は人生のパスポート」
グローバル社会と言われていますが、隣の人に挨拶もできない人が、世界の人とつながっていけるでしょうか。
「挨拶と返事」。基本的なことが人と人をつなぐ架け橋となるのです。

使える英語力の習得を目指して、
心臓で勝負するような体験を充実!

ネイティブ教員による授業
ネイティブ教員による授業

高木校長:基本的なことを徹底してやり切らせることは大切です。そのことが生徒の自信になり、次の課題へ挑戦していく力になるからです。英語学習においても、センテンスが言えなければ黙ってしまう。まじめな日本人特有の壁を超えるために、英語漬けの環境を求めて「イングリッシュキャンプ」(中2必修)を導入しました。学校の中にも「イングリッシュルーム」を作り、英語の少人数授業やネイティブ教員の授業で使用するだけでなく、そこに行けばALT(外国語指導助手)がいて話しかけてくれる。心臓で勝負するような体験をさせることで、学んだことを臆せずに表現していく力をつけたいと考えています。修学旅行も、今年の中1から日本を飛び出し、シンガポールへ行くことが決まっています。
私たちは、グローバル社会で活躍できる女性へのスキルアップを目的とした取り組みを「躍進i教育」と名づけていますが、英語教育も表現力とコミュニケーション力を高めることを意識し、新しいチャンスを導入することにより、使える英語力を身につけてもらいたいと思っています。

荒籾教頭:検定や外部テストも増やしていきます。英検はすでに必修で、中1から挑戦しています。中3で約8割が英検3級を取得していますが、さらにグレードアップして中学生でも準2級や2級にチャレンジする生徒を増やしていきます。そして高校生になったら、中学時代の経験を活かして、高校からの入学生を英語力でリードできるようにしていきます。また、大学入試の資格要件にいろいろな英語検定試験が入ってきているので、英検やGTECだけでなくTEAPにも挑戦させたいと考えています。

カナダ・ホームステイプログラム

雄大な自然が迎えてくれる
「カナダ・ホームステイプログラム」。

英語の実践力のアップ

英語の実践力のアップはもちろんのこと、
他国の人々のつながりや異文化を
体験できる絶好の機会です。

「自主自律」の精神を宿す。
それが私学として存在する意味

高木校長:創立者の渡邉辰五郎先生は、明治という新しい時代をつくるには、女性も立派にひとり立ちができ、社会に貢献ができる力をつけなければならないと考え、「自主自律」の精神を掲げられました。その精神をきちんと生徒に伝え、その精神で行動できるようになれば、時代や場所は問題ではありません。家庭でも地域でも世界の国々であっても、自分を活かして聡明に生きることができると思います。そういう意味では、「かせい」が時代をリードして女性を育てきていると自負しています。

運動会や文化祭では、実行委員会を立ち上げ、生徒主体で練り上げて、当日もほとんど教員が手を貸すことなくやり遂げます。そういう姿を見ていると、頼もしく感じるとともに、教員が生徒を誘導するスキルにも確かなものを感じています。生徒主体とは、生徒任せではなく、教員が生徒をうまく誘導するプログラムを組んでこそ、成り立つものだからです。授業も同じですから、毎日の生活を大切に、生徒が自ら学び、行動できる、建学の精神である「自主自律」を中核とした、21世紀型の中高一貫教育は、必ず実を結ぶと信じています。

中高6年間で一緒に汗を流した仲間は一生の宝物

中高6年間で一緒に汗を流した仲間は一生の宝物!
ソフトテニス部

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全国レベルで活躍しているクラブもあります。
ドリルチーム部

2016年から入試が変わる!

2016年の2月1日(月)午前にセレクト入試を導入しました。
従来型と適正検査型、2つの試験科目から選んで受験できます。
◆従来型/国語(100点)・算数(100点)・理科・社会(合わせて100点)・英語(100点:英検4級レベル)から、
得意なものを2つ選んで受験できます。
◆適正検査型/検査1:作文(100点)、検査2:科目複合型の問題(100点)

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