学校特集

武蔵野中学高等学校2018

NZ3ヶ月留学の必修化で「他者理解」と「英語力」をさらに強化
週10時間、中学3年間の英語の総時間数は2000時間!実践の場として海外研修プログラムが続々登場

掲載日:2018年11月1日(木)

都電荒川線「西ヶ原4丁目」から徒歩5分。北区でも、とりわけ閑静な住宅街の中に武蔵野中学高等学校はあります。教育理念の「他者理解」は100年以上受け継がれてきたもので、人それぞれの異なる価値観を尊重したうえで、自ら考え、行動することを意味しています。世界のグローバル化が加速するいま、「他者理解」に直結する英語教育に力を注いできた同校が、この1~2年で新たに海外研修を続々とスタートさせています。なかでも「ニュージーランド3ヶ月留学」は、2018年度から高1の生徒全員が必修に。3ヶ月間に及ぶ海外研修といえば、希望者のみで行われる学校が多いなか、これは画期的なことです。副校長の浅見尚次郎先生に、新たにスタートした海外研修について伺いました。

英語に触れる時間はなんと、
週10時間×6年間+3ヶ月間の留学=3000時間以上

●英語の授業は「英語で学ぶ」探求型プログラムを中心に展開

武蔵野_副校長の浅見尚次郎先生
副校長の浅見尚次郎先生

「本校の英語の授業の最大の特徴は、英語に触れる時間が圧倒的に多いことにあります」と、副校長の浅見尚次郎先生は言います。
英語の授業は週10時間、3ヶ月留学も含めると6年間で3000時間以上にもなり、生徒たちはまさに「英語のシャワーを浴び続ける」のです。

なかでも特徴的な授業が独自プログラム「LTE」です。これは「Learning Through English」の略で、2009年、東京インターナショナルスクールで行われている「探求型プログラム」をもとに、同校が日本国際教育センターと共同開発したプログラムです。
週10時間の英語の授業のうち6時間がこの「LTE」に充てられ、授業を担当するのはネイティブの先生。すべて英語で行われます。

武蔵野_ネイティブの先生によるオールイングリッシュの「LTE」
週10時間のうち、6時間がネイティブの先生によるオールイングリッシュの「LTE」

授業は一つのトピック(テーマ)について英語で考え、英語で発表するというもの。「英語学ぶ」のではなく、「英語学ぶ」授業となります。また、グループワークやディスカッション、プレゼンテーションを英語で行うことで、コミュニケーション力や実践的英語力を高めています。
なお、週4時間は日本人の先生による授業で、単語や文法など基礎を学び、読む力や書く力などをしっかり身につけていきます。

●「LTE」にも通じるグローバル社会で必要な7つのスキル

同校では「探求」や「表現」など、グローバル社会やデジタル社会で必要なスキルを7つ挙げ、6年間を通じてこれらの力を身につけることを目標としています。
これらのスキルは、グローバル社会で役立つだけではなく、自ら考え、行動するという「学びの基本姿勢」の育成につながるもの。「LET」や海外研修も、その「学ぶ姿勢」を身につける場となっています。

【グローバル社会で必要な7つのスキル】
1. Share(共有する) 自分の考えや他人の意見を分かち合うスキル
2. Explore(探求する) 新しいアイデアや発想を探求するスキル
3. Present(表現する) 新たに知り得たことをはっきりと相手に伝えるスキル
4. Try(挑戦する) さまざまな「学び」において、自信をもち、
積極的に関わっていくスキル
5. Support(助け合う) 困難な状況下でも周囲と助け合うことで解決へと導くスキル
6. Self-Manage(自己管理) 主体的に計画性をもって、学習を進めるスキル
7 Reflect(自分を振り返る) 自分自身がどこまで理解したのかを自覚し、
次に何を学ぶべきかがわかるスキル

国内外への研修・留学。
現地に行くからこそ、得られるものとは?

●今年から高1全員が必修となった「ニュージーランド3ヶ月留学」

同校は、英語のシャワーを浴びながら過ごす学校生活や、「LET」の成果を実践する場として、国内外での研修の機会を増やしています。しかも、そのほとんどはパッケージツアーではなく、学校オリジナルのプログラムです。

「なかでも、昨年まで希望制だった高1のニュージーランド3ヶ月留学を今年から必修にし、全員参加としました。他校ではこのような留学の場合、校内選考があって、限られた生徒しか行くことができないケースが多いですが、希望制にしてしまうと、英語に自信がない生徒は応募する時点で躊躇してしまいます。しかし本校では、全員に行ってもらいたい、全員にチャンスを与えたい、と考えております。『英語に自信はないけれど、興味はある』という生徒にも参加してもらいたいのです」(浅見先生)

英語が得意な生徒もそうでない生徒も、同じスタートラインに立って、一緒にチャレンジしてほしい。
希望制だった留学を全員参加に踏み切らせた背景には、同校のそんな強い願いがありました。この一人ひとりの生徒を思う温かさもまた、同校の大きな魅力の一つです。

●高1の単位は12月までに取得。安心して留学できるその仕組みとは?

ニュージーランド3ヶ月留学は、高1の1月から3ヶ月間実施されます。気になるのは、日本での授業や単位ですが、どうなっているのでしょうか?
「高1の単位は12月までの授業で出すことができるので、安心して行くことができます。さらに3ヶ月留守にするからと、生徒が自分の弱点や苦手分野の洗い出しなど、出発前にやらなければならないことに頭をめぐらせるので、自学自習の習慣が身につくようです。また、ニュージーランドの1月はちょうど新学期が始まる時期。3ヶ月というワンタームを過ごせるので、留学するにはちょうどいいのです」(浅見先生)

このように、これまでも3ヶ月留学に際しては、出発前の日常生活などにも良い効果が生まれていたようです。さらに、現地の学校では生徒自身が自発性をもって前向きな姿勢で授業に取り組み、帰国後には生き生きと夢や希望を語るようになると、先生は言います。

●英語を通じて「自立心」を養い、「他者理解」の精神も育む

武蔵野_編入先の高校で、すっかり打ち解けた生徒たち
編入先の高校で、すっかり打ち解けた生徒たち

「研修では、現地の生徒とバディを組みます。バディが受けている授業に一緒に参加するのですが、これはなかなかできない体験だと思います。たとえば、調理実習にしても、日本では全員ができあがるのを待ってみんな一緒に食べますよね。しかし、あちらではできあがったら、できあがった順から勝手に食べ始めている。また、お皿の洗い方一つをとってみても、日本と違っておもしろいですよ」(浅見先生)

さまざまなことにカルチャーショックを受けながらも、生徒たちはワクワク・ドキドキ、ニュージーランドでの学校生活を楽しむようです。そして、生徒は一人ずつ現地の家庭にホームステイします。
日本ではあまりないことだそうですが、子どものいない家庭でも、ホストファミリーとして生徒たちを受け入れてくれるのだとか。

武蔵野_ホームステイ先のお父さんと
ホームステイ先のお父さんと

「お子さんのいないご夫婦の家にホームステイした生徒は、本当の親子のような関係を築きました。ちなみに、その生徒は日本ではスマホが手離せなかったのですが、ホストファミリーがスマホを使わない方だったので、ホームステイ中は彼らとよく話をしたのだそうです。また、いろいろな国の留学生を同時に受け入れていたホストファミリーもいました。本校の生徒は、ほかの国の留学生より英語が上達しないことに悩んでいたそうですが、ホストマザーに思い切ってその悩みを伝えたところ、優しく受け止めてくれたそうです」(浅見先生)
日々の葛藤も、小さな努力を重ねることで少しずつ解消されていく。さりげない交流も、生徒の心を成長させているようです。

全員で3ヶ月という留学プログラムを決めるにあたっては、英語は「3ヶ月で上達するのか」などといった意見をはじめ、慎重な意見も少なくなかったそうです。
「しかし、生徒たちは3ヶ月の経験のなかで、英語だけでなく『他者理解』を学び、そして何より自立心を獲得するのです。生徒は海外に出ることにより、逆に日本にいる家族のことを自分とは違う立場の人間、『他者』として考えることができるようになります。海外研修は、生徒が成長する大きなきっかけになっていると思いますね」(浅見先生)

ニュージーランド留学だけではない、
個性的な「国内留学」や「語学研修」

●沖縄で異文化体験「クロス・カルチュラル・プログラム」

ニュージーランド3ヶ月留学を前に、予習として昨年から始まったのが「クロス・カルチュラル・プログラム」です。これは中3の生徒が6月に沖縄へ行き、4泊5日の日程で滞在するもの。
最初の2泊は宮古島で民泊し、残りの2泊は沖縄本島に住むアメリカ人の家庭にホームステイをして異文化体験をする、同校独自のユニークな「国内留学」です。

武蔵野_沖縄でお世話になったご家族と
沖縄でお世話になったご家族と

「宮古島には、漁業や農業に従事している方が多くいらっしゃいます。民泊はそういった方々のお宅にお邪魔するのですが、生徒たちは宮古島の島時間にしたがって生活します。夕飯を食べる時も、庭や畑で野菜を穫るところから手伝う。ふだんは家族揃って食事を摂ることは少ないかもしれませんが、この民泊では家族揃って食事を摂る。そうするうちに、最初は緊張していた生徒たちも、夜、星を見ながら『おじい』『おばあ』にいろいろなことを自分から語り出します。たった2日間の民泊ですが、別れが惜しいくらい親しくなるのです。この民泊は、海外に行って英語でコミュニケーションをとるのと同じぐらい、生徒たちにとって貴重な体験になっています」(浅見先生)

宮古島での民泊の後は、沖縄本島へ移動。今度はアメリカ人の家庭にホームステイします。
「アメリカ人といっても、ヒスパニック系やアジア系など、人種もさまざまです。沖縄では海外生活を疑似体験することで、英語を話す喜びを知り、英語学習へのモチベーションや、海外への興味・関心を高めます。国内とはいえ初めてのホームステイで、生徒たちは意外にそのご家庭に溶け込んでいるようですね」(浅見先生)

武蔵野_カナダ研修では、ボランティア活動などにも参加
カナダ研修では、ボランティア活動などにも参加

この「クロス・カルチュラル・プログラム」は、一貫生にとっては高1の「ニュージーランド3ヶ月留学」の大事な予行演習であり、3ヶ月間留学へのステップアップのためのプログラムになりますが、高入生にはカナダでの2週間の海外研修が用意されています。
こちらのプログラムは希望制ですが、「現地の高校生とバディを組み、高校の授業にも一緒に参加します。2週間という短い期間ですが、ここでも厚い友情が育まれています」と、浅見先生。

●「セブ島 集中語学研修」で英語漬けの日々

さらに、今年度からスタートした海外研修が「セブ島 集中語学研修」です。この研修の対象は高校生。英検2級以上の合格をめざす生徒など、目的をもった生徒が参加します(定員は25名)。英語を共通語とするフィリピンで、マンツーマン授業を中心に、1週間50時間の集中講義を受講。

武蔵野_セブ島での集中語学研修で、先生と一緒に
セブ島での集中語学研修で、先生と一緒に

「フィリピンでは大卒の人などは英語を話せます。また、同じアジア人ということで、生徒たちも安心して照れずに話すことができる。フィリピンの先生の英語を聞いて、『自分たちも頑張って勉強すれば、英語が喋れるのではないか。上達するのではないか』と刺激を受けるのです。また最近では、日本にいながらにしてオンラインで英会話を学ぶ取り組みが盛んですが、ある程度英語に自信がなければ、効果が得られないと感じています。そこで本校では、まず実際に顔を合わせて会話をすることが大切だと考え、セブ島での集中研修を実施することにしました」(浅見先生)

生徒はセブ島の語学学校の寮に滞在するのですが、滞在中に半日だけ、現地の小学校を訪問。小学生と交流する機会もあります。
「現地の小学生の中には英語が話せない子どももいます。そういった子どもたちとも、ジェスチャーなどでコミュニケーションを図ろうとする。これも、『他者理解』に通じるものですよね」(浅見先生)

「英語を話すハードルがグンと下がった」「英語で話すことに積極的になった」「英語に集中でき、いい経験になった」「もっと授業を受けたいと思った」というのは、参加した生徒たちの感想です。
そして帰国後には英検受検などで、生徒たちは研修前よりワンランク上の目標に挑戦していきます。

面倒見の良さが
生徒の可能性を広げ、力を伸ばす

●「他者理解」の精神と「グローバル力」とともに自己実現力を涵養する

武蔵野_マルチメディア教室でのプログラミングの授業
マルチメディア教室でのプログラミングの授業

ここまでご紹介してきたように、次代を見据えて「他者理解」を促進するために、「実践的英語力」と「コミュニケーション力」を教育の大きな柱とする同校ですが、校内には、進路相談や学習のサポートを行う「武蔵野進学情報センター」があります。

ここは夜9時まで開放され、パソコンも利用可。放課後はキャレル席で自習に打ち込む生徒たちであふれています。
自主学習用に100万題を超える学習プリントも用意されているほか、先生も常駐しているため、いつでも質問ができるという、生徒たちにとって心強い場所となっています。

また、二者面談が年5~7回実施されるのに加え、三者面談も年に2回あるのだとか。このように、同校では、中学段階から一人ひとりの希望に沿った手厚いサポート体制が敷かれています。

武蔵野_近年、難関私立大学への進学者が増加中
近年、難関私立大学への進学者が増加中

そして高校生になると、独自の教育メソッド「ムサシノ・スパイラル・サイクル(授業→自己分析→個人学習)」のもと、自学自習の習慣を強固にしていきます。
「ムサシノ・スパイラル・サイクル」には、「セルフチェックノート」という、生徒自身が授業内容や学習状況を記入するノートがあるのですが、このノートは先生も確認するため、一人ひとりの学習のつまずきや小さな悩みや迷いに早い段階で気づくことができ、的確なアドバイスも行われています。

このように、「他者理解」の精神と「グローバル力」を培って世界に通用する人間力を磨くとともに、個々の生徒が見つけた希望を力強く後押しする同校では、中高の6年間で「実践的英語力」「コミュニケーション力」とともに、「自己実現力」を備えた生徒を育てているのです。

「学びたい生徒にチャンスを」という思いでニュージーランド3ヶ月留学を全員必修にし、「一人ひとりの潜在能力を引き出し、伸ばしていきたい」という信念をもつ同校では、生徒を伸ばす独自のプログラムが今後も続々と誕生しそうです。

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