学校特集

共立女子中学高等学校2018

「4つの力」を手に笑顔と活力にあふれた女性として巣立っていく
4タイプの入試で多様な生徒が入学。時代をリードする改革も増進中!

掲載日:2018年8月18日(土)

130余年前。明治時代に、34人の立場や専門の異なる人々が集まり、「女性の自主・自立」を掲げて共に創立。これが「共立」の名の由来であるとともに、今の共立生に息づく「多様性」「柔軟性」「行動力」の源流です。「時代を超えて"輝き、翔ばたく女性"」を育てることをスクールアイデンティティーとする同校は、伝統と革新を併せ持つ大規模校。おおらかさとダイナミックさを感じさせる同校では、日々、ヒナたちが大空へ翔ばたく準備に勤しんでいます。その日常について、校長の児島博之先生と英語科で国際交流部主任の石田大介先生に伺いました。

学校生活

「4つの力」を育成する指導のもと、
生徒たちは明るく元気に学校生活を謳歌

共立女子中学校_校長の児島博之先生
校長の児島博之先生

1学年320名(8クラス)と、都内有数の大規模校である同校は「時代を超えて"輝き、翔ばたく女性"」になるために必要な「4つの力」の育成を教育目標に掲げています。その4つとは「関わる力」「動く力」「考える力」「解く力」のこと。前半2つは人間形成、後半2つは学力形成の要ともいえますが、なかでも「関わる力」はグローバル化・ボーダーレス化が加速する今の時代にこそ欠かせないと、学校生活全般において最も重要なものとされています。

児島校長:「今の時代は少子化で周囲に揉まれることも少なくなっていますので、本校では毎年クラス替えを行うことで、できるだけ多くの人と接する機会を設けています。クラス替えをすれば続いて同じクラスになるのは5人程度で、毎年新しい出会いの連続といえます。こうして、卒業するまでに半数以上の同級生と知り合っていくわけです。本校の特長は、とにかく『混ざる』こと。慣れないうちは難しいこともありますが、さまざまな人と関わり、失敗やトラブルも経験しながら成長していく。そのように、多様な個性や価値観とふれあうことは大きな視点をもつ土台となり、後の財産になっていくはずです」 

生徒が大人数の大規模校。でも、先生も大人数

ところで、大規模校だと先生の目が行き届かないのでは?と思いきや、専任の先生は105名で、一人当たりの生徒数は18.7名と比較的少なめ。講師の先生も64名と、先生の数も大規模です。また、女子校には珍しく男女比はほぼ半々で年齢層も幅広いため、必ず気の合う先生と出会えます。さらに、「担任・副担任+学年主任」という連携体制が整っているので、一人ひとりの生徒の情報もすべて共有されているとか。

石田先生:「6年持ち上がりの教員も多いので、生徒の特徴はよくわかっていますよ。また、生徒にとってはさまざまな教員に知ってもらっているという安心感があるからか、職員室にもよくやってきますし、明るく素直に、話しかけてきますね(笑)。教員と生徒の『心の距離』は近いと思います」

「経験の場」が豊富だから、チャレンジ精神が育つ
共立女子中学校_発表には電子黒板とタブレットも活用
発表には各教室の電子黒板とタブレットも活用

自分が興味のあるニュースを発表する「ニュース報告」(中3・社会)や、2分間で課題図書と関連本を併せてプレゼンする「ブックトーク」(中1~3・国語)など、同校の授業ではアクティブラーニングも活発に行われています。考える力や発表する力が身につくことはもちろん、大勢の仲間がいるため、他人の目のつけどころや発想に触発されて、自分の視界もさらに広がっていきます。ICT教育については現在iPadを貸出で使用していますが、来年度の中1、高1からは全員所持します。

また行事や課外活動も多彩ですが、先日、共立女子大学に通う留学生との交流会の告知を貼り出し、先着順で予約を受け付けたところ、中1を中心にあっという間に埋まってしまい、「私も参加したかったのに......」という問い合せが殺到したのだとか。その好奇心とバイタリティーには目を見張りますが、このように「経験の場」が豊富だからこそ、事の大小を問わず、チャレンジすることは生徒たちにとって当たり前のことになっているようです。同校が育てようとする4つの力の一つ、「動く力」も生徒のなかに根づいていることがわかります。

新科目 中学に国語表現がスタート!
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本校では中1・中2の国語、中3現代文のうち、週1時間を「国語表現」の時間としました。毎週1時間は必ず論述、創作、発表、討論の時間とし、従来から本校で行ってきた作文やブックトーク、読書ノート、俳句・短歌などの創作もこの時間内で実施します。また、パソコンやタブレットも使い方を含めて積極的に利用します。きめ細かな指導のために、1クラスを2分割して授業を行います。(平成30年度は1年生のみクラス授業)。

多様で活発な部活動も、縦横に「関わる力」を育む場

全国でも珍しい能楽部や歩行部(高校)、女子校には珍しい山岳部(高校)があることからも、同校の生徒たちの多様性がかいま見えますが、地理歴史部(高校)では鉄道模型作りで男子に伍して全国大会で連続入賞するなど、「男前な」活動も目を引きます。これも同校らしさの一つ。

児島校長:「部活動も『関わる力』を育成する場です。『こういうことをしたい!』という生徒の声がきっかけで創部されたものも少なくありませんが、それらを指導できる教員がそろっていることも本校の強みだと思っています」

共立女子中学校_バトン部の演技。高校は全国大会で銀賞受賞!

バトン部の演技。全国大会に中・高ダブル出場!

共立女子中学校_

女子ならではの細やかさで知られる地理歴史部のジオラマ

グローバル教育

多彩なプログラムで、人と関わり、世界観を広げていく

共立女子中学校_英語科で国際交流部主任の石田大介先生
英語科で国際交流部主任の石田大介先生

先述のとおり、同校は大規模校であることを活かし、人と混ざり、交わることに努めていますが、グローバル教育も同様で、英語を基軸としながらも関わる力、つまりコミュニケーション力の育成を第一としています。英語の授業においては、英会話の取り出し授業や少人数・習熟度別授業を導入して、各自の英語レベルに合わせたプログラムになっています。また以下は抜粋になりますが、授業以外にも視野を広げ、世界観を深める機会が豊富です。

ネイティブと1対1の「オンライン英会話」(中学生全員)

海外のネイティブの先生と1対1で英語を学ぶ「オンライン英会話」は、1回につき約25分間のレッスンです。

石田先生:「基本的には自宅での課題で、中1は年に10回、中2・3は30回となっています。ところが、あっという間に終えてしまい、『もっとやりたい!』と希望する生徒もいたため、別途チケットを購入すれば回数を増やせるようにしました。ほぼ毎日レッスンしている生徒もいますね」

「イングリッシュシャワー」(中学希望者/2~3日間)
「ブリティッシュヒルズ研修」(高1全員/2泊3日)

中学で行われる「イングリッシュシャワー」は長期休暇に校内で英語漬けの3日間を過ごすもの。ネイティブの先生から海外の文化や風習を学ぶほか、発音の特訓、自己紹介の要領、会話の進め方のコツなどを学び、最後には全員が英語で自己紹介ができるようになります。希望制にもかかわらず、例年、大人気のプログラムで、最終日のスピーチには多くの保護者もつめかけます。
また、中世のイギリスの街並みを模したブリティッシュヒルズ(福島県)で行われる高1全員の2泊3日の研修では、多様な講座に参加し、英語を学ぶだけでなく異文化体験・交流を行います。

石田先生:「イングリッシュシャワーではアメリカやイギリス、オーストラリア、カナダなど、同じ英語圏でもさまざまな国の教員が、それぞれの文化や習慣についても話してくれます」

世界を体感する「ランゲージスクエア」
共立女子中学校_昨年設置された「ランゲージスクエア」
世界全体に目を向ける入口「ランゲージスクエア」

いろいろな外国語や異文化に親しむことを目的とした「ランゲージスクエア」が設置されています。放課後にはネイティブの先生が常駐し、月曜から土曜までフルオープン。ここは、英語など外国語で会話したり、海外の書籍や新聞の閲覧、ニュースや映画、音楽の視聴ができる場所。またイースターやクリスマスなど、季節ごとのイベントも頻繁に開催されています。

石田先生:「イベントとしては留学生との交流会や、JICAの協力でケニアの理科の先生に英語で『電気』の授業をしていただいたこともあるなど、多岐にわたっています。開設直後から徐々に稼働率が上がり、今では生徒であふれ返っていることもありますね(笑)」

海外とのつながり
共立女子中学校_交換留学1期生の高1生。どこででも果敢に「混ざる」!
留学生との交流も活発な共立女子!

まだ1ドル360円の固定相場だった1969年、他校に先駆けて海外研修を開始した共立女子は、様々な海外とのつながりを持っています。ニュージーランドには、姉妹校として現地の名門女子校であるセントマーガレットカレッジがあります。
夏季海外研修(高1・2)はカナダとニュージーランドに約3週間、春休み語学研修(中3・高1)はオーストラリアに約10日間、ターム留学(高1)はニュージーランドに約9週間で設定されています。
また同じキャンパス内に共立女子大学があることから、様々な国からの留学生を迎える交流会も開かれています。

課外講座「中国語会話講座」(中高共通)
選択授業「中国語」「フランス語」(高2・3)
共立女子中学校_英字新聞「KYORITSU TIMES」
有志による英字新聞「KYORITSU TIMES」の制作も
3年目を迎え、説明会などでも配布されている

週に1回実施される課外講座の「中国語会話講座」や、高2・3で第二外国語「中国語」「フランス語」も選択できるなど、英語以外の言語を学ぶ機会も充実しています。

児島校長:この授業をきっかけに、大学でも中国語やフランス語を専攻し、中国系やフランス系の企業に勤務している卒業生や現地に住んでいる卒業生もいます。

女子教育

「礼法」で"おもてなしの心"を学び、
真の"美しい日本女性"として翔ばたく

そして、日本の文化やしきたりを大切にする心を育むことは、同校の創立以来の伝統です。『礼法』の授業では小笠原流礼法を学びますが、中学の3年間は2週間に一度正規の授業として、また高1ではマナー講座、高2では応用的な礼法講座と、段階を追って大人の女性としてのマナーを身につけていきます。

石田先生:「グローバル教育といえば英語に軸足を置いた国際教育と思いがちですが、まず日本のことをしっかり学ばなくては意味がありません。ですから、『礼法』などで相手を思いやる心を培い、美しい所作を身につけて世界に翔ばたいてほしいというのが、本校のグローバル教育のスタンスです」

道徳『礼法』

礼法とは、心を形に現したもの。美しい振る舞いは相手に対する思いやり気配りであり、美しい言葉や仕草は穏やかで豊かな心を育みます。「礼法」では、以下のように学年ごとにテーマが設けられています。

・中1:基本動作の習得(日常生活での簡単な作法)
立礼の基本、座礼の基本、歩き方、和室での作法、コートや風呂敷の扱い、みかんの食べ方......など

・ 中2:日常生活での作法(日常生活でのさまざまな作法の形)
行き違いの礼、椅子の作法、日常の食事マナー、襖・障子の開閉、座布団のすすめ方・座り方......など

・中3:伝統的なしきたりとしての作法(社会人として大切な作法の形)
神仏の拝礼、和食の作法、訪問の作法、品物の受け渡し、手紙の作法、挨拶の言葉......など

共立女子中学校_普段は元気いっぱいな生徒たちも、礼法室では粛然として
普段は元気いっぱいな生徒たちも、礼法室では粛然として

児島校長:「卒業生に聞くと、共立で学んで最も役に立った授業は『礼法』だと口をそろえます。大学の入学式でも本校の卒業生の礼だけ違うとか、社会人になってからも所作が美しい、作法ができていると誉めていただくことが多いようで、いざという時に役立つと実感していくのでしょう。礼法は『関わる力』そのものといえます。保護者向けの講座も人気が高く、毎回抽選なんですよ」

「華道講座」「茶道部」でも日本の心にふれる

課外講座の一つとして設けられている「華道講座」は部活動と兼部ができるため、運動部と掛け持つ生徒も少なくありません。小原流、古流、草月流、池坊の4流派から選択できるという贅沢さで、6年間続ければかなりの腕前に。保護者の声に応えて、土曜に「保護者向け華道入門講座」も開校されています。また、「茶道」は部活動として実施していますが、こちらも遠州流と不白流という2流派から選べます。

国府台女子学院中学校_「華道講座」で。家でも花を活ける生徒が少なくないとか

家でも花を活ける生徒が少なくないとか

国府台女子学院中学校_茶道部だけで1校に2流派あるのは珍しい

茶道部だけで1校に2流派あるのは珍しい

中1の夏休みの宿題に「トイレ掃除」!

中1の夏休みの宿題の一つがとてもユニークなのですが、それは「自宅のトイレ掃除を最低3日やる」ことです。

児島校長:「保護者の方から大変喜ばれる宿題ですが(笑)、礼法で学ぶことは実生活のなかでも活かし、6年間で徐々に、自然に身につけていくことが肝心です」

その校長の思いは、きちんと生徒たちに届いているようです。ある生徒は、「自分でも気を遣うようになりましたし、弟にも『ちゃんときれいに使いなさい』って言うようになりました(笑)」と言っています。

ニュース

2/3は午前に「インタラクティブ入試」、午後に「合科型入試」

共立女子中学校_「考える力」と「解く力」を育む指導
同校の授業では体系的な理解を大切に、
「考える力」と「解く力」を育む指導が展開される

3年前の2016年入試で「合科型入試」を新設して話題になりましたが、この合科型論述テストは、文章や資料の分析と理解をもとに、自分の考えを論理的に説明するもの。この入試は、同校が10年前から行っている教科横断型の課外授業「特別教養講座」をヒントに設けられましたが、2020年からの大学入試で出題される論述(記述)問題にも対応できる力を育成するという、学校からのメッセージとして導入しました。2019年入試ではこれまでの個別面接に代えて、4人程度のグループワークを予定しています。

児島校長:「見慣れない科目に加えてグループワークもあるなど、不安に感じる受験生もいるかもしれませんが、特別な準備はいりません。知識中心の4科型試験とは別の基準で評価しますので、現在の偏差値にとらわれることなくチャレンジしてくれることを期待しています。

英語コミュニケーション能力を測る「インタラクティブ入試」

試験日:2月3日午前
試験科目:英語インタラクティブトライアル+算数(基礎)
募集定員:20名

ネイティブの先生とのゲームや対話をとおして、コミュニケーション能力を測る試験。英語の資格は不要ですが、少なくとも英検3級程度の会話力は必要です。ちなみに、英語のペーパーテストはありません。算数については、基本的な計算力を中心に問うものになります。

18年入試で「海外帰国生入試」の日程と定員が変更

試験日:12月2日
試験科目:国語または英語+算数+作文(国語または英語)+面接
募集定員:20名

昨年から日程を1カ月前倒しにし、定員も10名から20名へと2倍に増やしました。また、試験科目は国語の代わりに英語を選択することも可能に。英語に関して資格は不要ですが、英検準2級程度の力が必要になります。

児島校長:「インタラクティブ入試と帰国生入試を合わせると、1クラス分くらいの人数になります。しかし、本校は多様性や柔軟性を重んじていますので、『国際学級』などは設けません。本校の特色は『混ざる』こと、そして互いに刺激しあうことです。4科型入試に加えて、合科型入試、帰国生入試、そして新設のインタラクティブ入試と、それぞれの特長をもった入試で入学してきた生徒たちが、多様性のなかでさらに新しい共立をつくりあげてくれることを期待しています。今年の1年生に聞くと、お互い得意な科目を教え合っているようですよ。ただ、すでに一定の英語力をもって入学してきた生徒の力を落としたくはありませんので、昨年から英会話では取り出し授業を行っていますが、今年度後半からは習熟度の要素を取り入れた授業も実施します」

高校創設70周年を機に高校の制服がリニューアル!
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OGのデザイナーの桂由美さんと生徒たち。
右が中学の制服で、左がリニューアルした高校の制服

高校創設70周年を記念して、高校の制服がリニューアルしました。デザインしたのは、同校の一期生で同窓会会長でもあるブライダルファッションデザイナーの桂由美さん。共立生らしい知的な雰囲気にしたいと、色はネイビーブルーに。白く見えるブラウスは、じつは上品な淡いピンク。スカートのひだ、衿やポケットの縁にまで工夫を凝らした、立体感のある美しいシルエットになっています。ブレザーのボタンに採用した鳩のエンブレムは中学の「鳩の袖章」をモチーフに「輝き翔ばたく女性」をイメージし、ネクタイ柄のラインが交差している部分のラメは生徒たちの心の輝きを表したものだとか。「夏服はオプションでチェックのスカートがあるのでコーディネイトもできるし、とってもオシャレで素敵です」と、生徒にも大好評です。

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