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学校特集

光英VERITAS中学校・高等学校2025

共学化5年目、生徒が本当に進みたい道へと誘導する学校に!
楽しくなければ学校じゃない。そして、本当の楽しさは「全力」で取り組んだ先にある!

掲載日:2025年10月1日(水)

2024年3月に高校の共学化第1期生が卒業し、共学の進学校としてすっかりお馴染みになった光英VERITAS。共学化に伴い、課題解決型学習の根幹となる探究的な学びのサイクル「ヴェリタス・トルネード・ラーニング」を中軸に据えた教育も定着し、大学進学実績も好調です。でも、校長の川並芳純先生は言います。「学校は楽しいほうがいい。ただ、本当の楽しさとは、勉強でも部活動でも真剣に全力で取り組んだ先にあるものです。だからこそ、本校は生徒一人ひとりが本当に望む道に進むことができる、真に楽しい学校を目指しています」と。「楽しい学校」を目指す同校の教育実践について、川並校長にお話を伺いました。

免疫や恐竜について学びたい。グローブ職人になりたい。
本当に学びたいことを見つけた卒業生たち

■大学名ではない、自分が本当に望む道を見つけた生徒たち

「理数・サイエンス教育」「英語・グローバル教育」「小笠原流礼法教育」を教育の柱とする同校は、共学化5年目を迎えました。
 今年3月には、共学化2期生にあたる高3生119名が羽ばたいていきましたが、国公立をはじめ、難関私大への実績は今年も堅調でした。現役進学率は96.6%。川並校長に、今年の卒業生の中で特に印象に残った生徒について聞いてみました。

光英VERITAS_校長の川並芳純先生
校長の川並芳純先生

川並校長:「今年はアメリカのミネソタ大学に入学した生徒がいますが、その生徒は免疫について学びたいという強い希望を持っていました。そして、東大キャンパスリサーチに参加した際、東大の先生からさまざまなお話を聞き、免疫学で優れた実績を挙げている大学はアメリカに多くあることを知って、『免疫学の研究で最先端をいくアメリカに行こう』と決意。ミネソタ大学に進学することになりました。また、大学偏差値よりも学びたいものを優先した例としては、将来は恐竜の先生になりたいと、考古学で恐竜について学べる私立大学に入学した生徒もいます。そして、野球部員だったある生徒は成績は良かったのですが、『野球に関わる人生を送りたい。グローブを作る職人になりたい』と、進学はせずに就職しました。自分の行く道を真剣に考えた彼らを、『偉大なる人生の旅人』として私は誇りに思います」

 6年間の学校生活で夢中になれるものを見つけ、「自分がやりたいこと」を第一に進路を考える生徒たち。大学偏差値など、旧来の価値観にとらわれない進路を選ぶことができるのは、生徒たち自身、自分の学校が何事にも本気で挑戦できる環境が整う「楽しい学校」だと実感している証ではないでしょうか。

■学びの基本は「ヴェリタス・トルネードラーニング」

 生徒たちは、授業や部活動、伝統の礼法に至るまで、探究的学びである「ヴェリタス・トルネードラーニング」の考え方に基づき、学校生活を送っています。
 これは同校独自の教育観ですが、それは以下の通りです。

「ヴェリタス・トルネードラーニング」による探究的学び

ある物事に対して疑問点や課題を見出し、それに対する答えを探し求める
→その課題が解決しても、その先にはさらに大きな疑問や課題が浮上してくる
→次の課題解決へ向かう......と、思考と行動の挑戦は続いていく


光英VERITAS_探究的学びの土台となる「ヴェリタス・トルネードラーニング」の概念図
探究的学びの土台となる「ヴェリタス・トルネードラーニング」の概念図

川並校長:「この考え方を身につけた生徒たちは学校生活はもちろんですが、すべてにおいて学びを深めていくことができるようになります。そして、もう一つ。教育で大切なのは『蒔いた種がきちんと芽を出すか』と見守ることだと思っていますが、学びの種が芽を出すための肥やしとなるのが友達です。楽しい学校であるために大切なのは、まずはクラスのムードです。クラスメートをはじめとした人間関係や、友達と切磋琢磨する中でトルネードラーニングをさらに深めていくため、自ずと『学びたい学問』『本当に望む進路』に向かって進んでいけるのだと思います」

■大学入学共通テストが、ヴェリタスの学びに近づいてきた

光英VERITAS_すべての学びでトルネードラーニングを実践
すべての学びでトルネードラーニングを実践

 大学共通テストでの出題は「各教科・科目の特質に応じ、知識・技能のみならず、思考力・判断力・表現力等も重視して評価を行う」という考えに則ったもの。具体的には、授業や教科書で学んだ知識を関連づけて解答を導き出す力、複数の文章や資料・図表などの情報を多角的・多面的に考察する力が求められています。

川並校長:「この考え方はまさに本校で実践している、トルネードラーニングと同じです。トライ&エラーを繰り返しながら、知の森を行き来して学び方を学ぶ。新たな大学入試のあり方が、ヴェリタスの教育に近づいてきたのではないかと自負しています」

 ところで、川並校長は雑誌『高校教育』の2025年8月号(学事出版)で「授業料無償化で何が変わるのか」というテーマのもと、都立三田高等学校の校長と対談しました。川並校長は「中学から私立へという家庭が増え、高校受験ではなく中学受験のほうにシフトしてくるのではないか」という見解があることを紹介したそうです。
 教育の本来の意義と次代を見据えた同校の教育哲学が、川並校長のこの発言からも垣間見えます。

■教員にはティーチャー、コーチ、ファシリテーターの3つの役割がある

 このように、すべてにおいて探究的姿勢を育む同校ですが、川並校長は「教員」の役割について次のように語ります。

光英VERITAS_先生方は一人ひとりの希望に寄り添い、サポートする
先生方は一人ひとりの希望に寄り添い、サポートする

川並先生:「教員というのはティーチャー、コーチ、ファシリテーターの3つの役割を持っていると思います。ただ単に知識を伝えるだけではだめです。たとえば、私はかつて大学で小学校教諭を目指す学生たちに教えていたことがありましたが、当時、学生たちに言っていたのは『インストラクターにはなるな』ということです。つまり、技術指導員に止まってはいけないのだと。予備校の教員であればインストラクターでもよいかもしれませんが、幼稚園や小・中・高の教員は違いますから」

 そして、「子どもたちは未来からの留学生」と言う川並校長は、こうも言います。

川並先生:「生徒たちとは全人格的に付き合い、決してその人格を否定しません。ただし、間違った行動をとった時にはきちんと叱ります。だからこそ、私は本校の教員には『教員は元気で明るく寛容であるべき』と言い続けています。先のものは『教員3役』、これは『教員3要素』と呼んでいますが、教員たちには、この元気・明るさ・寛容さを以って生徒と向き合ってもらいたいと思っています」

 川並校長は時々ホームルームに行って話をするそうですが、ベテランの先生と若い先生の指導力の違いを目の当たりにしても、「いろいろなやり方があっていい」と見守っているのだそうです。

「内」と「外」でプログラムを展開し、学びの質を高めていく

■校内での理科実験は年間30〜40回。
 理系の大学とも連携し、理数系プログラムの充実を図る

光英VERITAS_「理数教育」の概念図
「理数教育」の概念図

川並校長:「本校では授業の中と外、学校の中と外、国の中と外など、多様なプログラムを展開していますが、そんな学びの階段を生徒たちは一歩一歩着実に登っています」

 たとえば理数教育を例にとると、校舎の2階はサイエンスフロアとなっており、7室はすべて理科教室。実験は年間30〜40にのぼりますが、行いたい実験を生徒が提案することもあり、発想力や表現力、協働力を養っているのも同校ならではです。ほかに、「放課後の実験教室」や「エッグドロップコンテスト」なども実施しています。
 また、東邦大学や東京理科大学、千葉工業大学など、大学との交流・連携授業も盛んに行われ、大学の研究室を訪ねたり、大学の文化祭に同校の科学部が出展したりもしています。

光英VERITAS_好奇心と意欲を発揚する授業で、理系志望者が倍増!
好奇心と意欲を発揚する授業で、理系志望者が倍増!

川並校長:「特に私がおもしろいと思ったのは、東京科学大学の先生のご指導の下で行われる授業です。中2のグループ学習で『SFの物語を作ってみよう』というものだったのですが、たとえば『地球の表面積が一夜にして100倍になったら』『もし地球が四角形だったら』など、生徒からはとてもユニークな作品が出てきました。SFとはいえ単なる空想ではなく、重力など事実を踏まえた細かいディテールまで考えて設定していたことには感心しましたね。また、科学部では一昨年からミツバチの観察をしながらハチミツを採取しています。今年もさらに、新しいグループでチャレンジしています」

 川並校長は共学化に際して「理系志望者を増やしたい」と語っていましたが、学校の内と外で理科的学びを積み上げていく中で、その楽しさやおもしろさに目覚めたのでしょう、理系志望者が倍増したそうです。

■今年2月、ユネスコスクールに認定。国際交流もさらに拡充

光英VERITAS_「英語・グローバル教育」の概念図
「英語・グローバル教育」の概念図

 同校は長年にわたって国際交流を積極的に行ってきましたが、これにより今年の2月にはユネスコスクールに認定されました。ユネスコスクールに認定されると、さらに国内外の学校との交流が活発になります。
 同校のグローバル教育の目標は、人・社会・自然環境の保持に貢献する「次世代の地球を守るリーダー」を育成すること。ニュージーランドターム留学を1学期間から1年間まで選べるように改編し、海外大学進学への道筋を広げるなど、国際系プログラムも次々とバージョンアップしています。

光英VERITAS_ポーランドからの留学生が書いた「友情」の文字
ポーランドからの留学生が書いた「友情」の文字

川並校長:「中学の修学旅行はオーストラリアへ行きますし、台湾や中国・北京にも姉妹校があり、台湾の学校とは文通を通じて交流もしています。また、これまでポーランドやドイツ、アメリカなどからも留学生を受け入れてきましたが、ほかにも千葉県観光誘致促進課からの要請で海外からの生徒たちを研修先として本校に受け入れたり、早稲田大学異文化交流センターの留学生と交流をするなど、海外の方々やその文化に触れる機会はたくさんあります」

 そして、同校伝統の「小笠原流礼法」は、海外の人々と交流する際に大きな強みともなっています。「小笠原礼法」はもともと室町時代の武士の礼法であり、美しい振舞や所作などは相手を思いやる心や感謝の心から生まれたもの。宗家監修のもとに行われる小笠原流礼法は女子校時代から続く伝統の授業ですが、共学になった現在でも同校の教育の要として全学年で週に1時間必修とし、卒業後は免状をもらえます。

光英VERITAS_心を調える「礼法」は、6年間を通して必修
心を調える「礼法」は、6年間を通して必修

川並校長:「相手を思いやる心を育む礼法ですが、これは本校の建学の精神『和』にもつながるものです。さらに、世界に誇る日本文化である小笠原流礼法は、『自国文化理解』という点でグローバル教育ともリンクしていますが、さらに言えば、人としての骨格を作る『ヴェリタス・トルネードラーニング』を支える土台中の土台なのです」

 自国理解を基点に、世界中の人々とその文化に触れて多様性を知り、自ら発信する力を養う。これが同校が実践する国際理解教育です。

■先生と生徒たちが一緒につくる、さらに「楽しい学校」へ!

「これまで女子校だったので男子のことには詳しくなかったのですが、男子中学生は素直でかわいいですね」と顔をほころばせる川並校長は、男子中学生との心温まるエピソードをさまざまな例を引きながら語ってくれました。また、同校には外国籍の生徒も増えていますが、ビザの関係で修学旅行に行くことが困難になったケースもあったそうで、当時のエピソードを語る表情には悔しさが滲んでいました。

 改めて、川並校長が目指す「楽しい学校」とは? 生徒を無条件に愛し、信頼して心を寄せる校長の姿を見れば、すでに「楽しい学校」としての扉は大きく開かれているように思います。
 そして、川並校長のお話を伺いながら、この学校には何にでも安心して挑戦できる環境があるのだから、生徒たちはそれぞれに学びの「本当の楽しさ」を見つけていくに違いないと確信しました。

野球部に入部したくて入学する生徒も!


光英VERITAS_人気と実力を兼ね備える、人気の野球部
人気と実力を兼ね備える、人気の野球部

 共学化と同時に創部された歴史の浅い野球部ですが、創部直後の2021年には、全国高等学校野球選手権大会(甲子園)千葉大会に初出場ながらも勝利を収め、千葉県大会では2年連続でベスト16に入るなど好成績を残しています。

 なぜ、そこまでの結果を出せるのか。その理由は、同校野球部の在り方にあります。野球部員の髪型は丸刈りではなく自由。試合に負けた際はみんなで敗因を考え話し合い、次の試合に生かしていきます。また、部活動の後には同校独自のVAS(ヴェリタス・アフタースクール/難関大学の学生がメンターとして常駐して学習支援を行う)を活用して勉学に励むなど、文武両道を実践。

 そうです。これはまさに「ヴェリタス・トルネードラーニング」そのものなのです。これらが広く知られるようになったためか、創部5年目にして「野球部に入部したい!」と入学してくる生徒も増えているのだとか。現在の部員は、なんと約100名。先述したグローブ職人を目指す卒業生のように、野球をやっていたからこそ、好きな野球に関連する進路を選ぶ生徒も出てきました。同校が実践する教育の成果の一つとして、野球部の今後の活躍にもぜひご注目ください。

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