学校特集

横浜富士見丘学園中学校・高等学校2017

未来を描き、叶えたい夢に 備える素養を身につける
一人ひとりを認めて褒めて伸ばす教育と、本物に触れる機会を豊富に展開

掲載日:2017年12月6日(水)

横浜の街並みを一望できる高台に位置する横浜富士見丘学園。瀟洒な赤レンガ造りの校舎へ一歩足を踏み入れると、校風を表すような、温かくほっとする空気感にあふれています。
1923(大正13)年の創立以来、「修養本位」「人物本位」の教育理念のもと「敬愛・誠実・自主」の校訓を柱に、生徒一人ひとりが自分自身の手で未来を切り拓き、幸せに生き抜く資質や能力を育んできました。
女子教育の伝統校として、創立100年に向けて未来へ対応する教育を進化・深化させ続けている横浜富士見丘学園の取り組みについて、校長の澁谷一郎先生、教頭の駒嵜 健先生に伺いました。

22世紀を見据えた教育

きめ細やかな少人数制

横浜富士見丘_校長の澁谷一郎先生
校長の澁谷一郎先生

1クラス約20人の少人数制を敷き、面倒見の良い環境下、やる気を伸ばして自主性を育んでいる横浜富士見丘学園中学校・高等学校。

穏やかな環境で育った生徒たちが卒業後に過ごす世界は大きく変容し、先行きが見えないものとなっています。同校ではそれを見据えながら、社会に立ち向う力を育む22世紀を見据えた教育を行っています。

横浜富士見丘学園の教育の大きな特徴は、何事においても「嫌い」を作らず、生徒それぞれの「いいところ」を見つけ引き出し、伸長させていることです。
褒めて伸ばす教育を実践していくことにより、生徒たちの自己肯定感を高めています。

ネイティブ副担任とともに

横浜富士見丘_ネイティブスピーカーの先生との触れ合い
校内にはネイティブスピーカーの先生と
触れ合う機会がたくさんあります。

卒業するまでに全員が英語でコミュニケーションを取れる「活きた英語力」を獲得することを教育目標の一つに据えている横浜富士見丘学園。2016年度の中1から「英語嫌い」や「英語に対する抵抗感」をなくしたいと始まったのは「ネイティブ副担任制」の導入です。
朝夕のホームルームはあいさつにはじまり、生活に関わる日常会話や連絡事項などもすべて英語で行われます。

澁谷先生は「生徒たちには『間違えてもいいから、まずは話してみよう』と伝えています。たとえ文法や発音がきちんとできていなかったとしても、ネイティブスピーカーのマリー先生が一生懸命聞き取ろうとしてくれる安心感があるのか、生徒たちは英語で話すことへのハードルがグッと下がりました。目覚ましい成果が現れており、おかげさまで英語嫌いはいません」と生徒たちが生き生きと英語と対峙する様子を教えてくれました。

駒嵜先生が付け加えます。
「『あしあと』という、担任と毎日やりとりする学習記録ノートでは、数人の生徒が英語で書くことに挑戦しています。生徒自身から英語で書いてみようという気持ちが芽生えたことが非常にうれしいですね」

マリー先生は、家庭科とコラボレーションして生徒たちと一緒に英語でクッキングしたり、美術館見学などの校外学習へ参加して交流を深めてきました。このように日常の様々な場面に当たり前に英語があり、生徒たちは話すだけでなく、より良い表現に触れたり考える環境が整えられています。

横浜富士見丘_合宿オリエンテーション
入学後すぐ「オリエンテーション合宿」を実施。
親睦を深めます。

中2でもこの取り組みは続き、生徒たちは週3日間、ネイティブの副担任との触れ合いを謳歌しています。
英語に対する心理的負担を取り払ったことで、ゼロスタートだったにもかかわらず、中2で英検準2級の学習まで進んだ生徒も出ました。生徒たちの中に生まれた挑戦する心、楽しむ心は、言語だけでない壁を大きく突破する一つの契機となったのです。

世界各国の人々と歩む

横浜富士見丘_礼法
「礼法」の時間には、伝統的な作法や
日本についても学びます。

体験型のプログラムが豊富に行われていることも横浜富士見丘学園の特徴です。例えば英語では、先に触れたような中1でのイマージョン授業のほか、中学3年間ではネイティブの先生による放課後の「エクステンション英会話」、希望者参加の「オンライン英会話」や「ヤングアメリカンズ」などを実施。「話す」・「聞く」機会を豊富に設けて、生徒たちの積極性を引き出しています。

本当に生徒たちのためになるプログラムを常に模索している同校。これまで行われていたブリティッシュヒルズの研修に変わり、今年から中3対象で始まったのが3日間の「グローバル アイ」です。様々な国からの留学生との交流プログラムで、今年はアジア、イスラム、アフリカなど10か国の方々が参加されました。多くの異文化や多様性に触れられるだけでなく、英語を母語とする人は、地球全体の3割程度しかいませんが、その他の国の人々もみんな英語でコミュニケーションが取れているということを知ってほしいと考えられました。

「できるだけ多くの国の方と触れ合えることを重視しました。生徒たちが社会に出た時、どんな国の方々と一緒に働くかわかりません。そういう状況に対応できる姿勢を今から養いたいのです」(駒嵜先生)

横浜富士見丘_
プレゼンを行う機会も豊富です。
クオリティの高さは目をみはるほど。

まず事前指導では、例えば宗教的なことや年齢にまつわる話題について、日本では当たり前に話されることであっても海外ではどんなことがタブーなのか、留学生の出身国と日本での常識の違いを学びます。

それらの学習を通じて、その国の魅力を知ったり、民族的な特徴を捉えられる機会となったり、日本特有の考え方があることにも気づきます。

生徒5人に対して留学生1人のグループに分かれ、留学生の出身国について調べたことを発表したり、一緒に横浜歩きを実施。生徒たちは、留学生に日本や横浜の魅力を紹介しながら、みなとみらいや中華街などを案内するツアーを行いました。

横浜富士見丘_
アクティブラーニングも活発に行われています。

「少人数だからこそ密なコミュニケーションが取れたと思います。全員が英語でプレゼンを行うなど、生徒たちはみんな頑張ってくれました。留学生からは例えば『みなとみらいからの光景より学校からの景色のほうが美しい』など、普段我々が気付いていない観点からの横浜の魅力を教えられることも多々ありました」(澁谷先生)

この「グローバル アイ」は、グルーバル、ダイバーシティを肌で感じながら成長できる、生きた教育の場となっています。
「世界には様々な文化や歴史的背景があり、考え方や価値観、民族や気質もそれぞれ。しかしその前にそれぞれが個性をもった一人の人間であることを多様性とともに感じてくれたのではないでしょうか」(駒嵜先生)

この「個」を大切にする姿勢は、まさに横浜富士見丘学園の教育理念の「人物本位」そのものです。生徒たちにとって濃密な3日間だったことは間違いありません。

充実の学習プログラム

横浜富士見丘_
「オーストラリア海外研修」は
高1から中3に学年が繰り下げになりました。

これらの経験がつながるのが、中3で行われる「オーストラリア海外研修」、希望者制の「オーストラリア短期留学」などの豊富に用意された海外研修プログラムです。

例えば「セブ島英語研修」は毎年40人ほどの生徒が参加して、マンツーマンによる授業で英語漬けの日々を送り、英語力を鍛え上げます。そのなかでも生徒たちをひときわ成長させるのは、先進国では経験できない国の側面を知るボランティア活動です。

横浜富士見丘_
平日は1日6時間のマンツーマンと
2時間のグループレッスンを行います。

「フィリピンでは、勉強したくてもできない環境にいる子どもたちと触れ合います。明日の食べ物にも困っているような状況を目の当たりにし、生徒たちは当たり前だと思っていた日本の恵まれた環境や日常、家族への感謝の念を抱き、『もっと勉強しなくてはいけない』と自覚するようです」(駒嵜先生)

この経験は英語の上達というモチベーションアップ以上に、自分の生き方に対する考え方にもつながり、生徒たちを大きく伸ばすきっかけになっています。

世界を知る理科教育

横浜富士見丘_
実験や観察にもじっくりと
時間をとるので理解が進みます。

東京理科大学との教育連携を進めている横浜富士見丘学園ですが、同学の協力を得て今年全4回行われたのが「理系の学び講座」です。2017年度の講師は、医学博士で宇宙飛行士の向井千秋さんや科学・技術のコンサルティング会社を日本で興したドイツ人女性のアイリスさん、機械工学を専攻する大学院生の岩合さん、発酵技術に興味を持ち、地産地消型バイオエタノール製造会社を起業した酒井さんです。

「この講座は理系といった枠にとらわれず、彼女たちが自分の好きなことをどう見つけ、どんな経緯を経て現在の道へ進んだのかなどが話されたり、応援してくれたり支えてくれる家族や恩師、友人の話など、それぞれの方の『生き方』が見える講座になったと思います」(澁谷先生)

こうした第一線で輝く女性たちの話に触れられたことは、生徒たちにとって大きな刺激となりました。
身の回りの事象のおもしろさに気づけたり、目的をもって勉強することで自分にも可能性が限りなく広がっていることを再確認できる機会ともなったのです。

横浜富士見丘_
図書室には、読書が好きになる
仕掛けがたくさん施されています。

現在、生徒の文理の割合は7:3ほど。これらの活動を通じて半々ほどにしていきたいと先生方は考えています。理系の力をつけることの必要性を、理科の教諭でもある駒嵜先生がこう話してくれました。

「現在、すでにサステイナブルディブロップメント(持続可能な開発)の重要性が叫ばれています。生徒たちが社会に出るときは、例えば公害問題などでも単一的なアプローチではなく、文理を超えた総合的な知識と思考力や創造力で、今後の諸問題に取り組んでいかなければなりません。そのためには自然科学や社会問題に興味をもたせたり、理系的な考え方を構築させることが重要であり、中学段階でのSTEAM教育が必要となります。様々な選択肢をもって、自分自身が進むべき方向性を考えられるようになってほしいのです」

高1では文理総合特別選抜の「グローバル&サイエンスクラス」を設置しています。週3回、7時間目を利用してリベアルアーツ的な性格を持つ講座を行うことで、将来や進路へ向けた具体的な対策を実施しています。

「海外での研究にも対応できるような英語力や発音力を鍛える講座のほか、難関大学進学のための講習など、どの進路選択をしても、それぞれの素養はもてるようにするのがこのクラスです。こうした力が今後の世の中を変えていくのだと思います」(駒嵜先生)

自学自習の力を培う

横浜富士見丘_
専門のキャリアカウンセラーによる進学指導で
進学指導を支援しています。

様々な取り組みを通じて社会で活躍するための総合的・汎用的能力「ジェネリックスキル」の獲得を目指す、横浜富士見丘学園。成長過程や一人ひとりの状況に合わせたキャリアプログラムを実施しています。

高1の生徒たちが学外を飛び出して挑戦しているのは、名だたる企業との連携型学習である「クエストエデュケーション」です。企業の商品開発体験を通じて、自らの感性を総動員し、思考を深めプレゼンを行うという、答えのない社会的な課題に立ち向かう創造的な取り組みです。初年度から全国大会への出場権を手にしましたが、2年目の昨年も見事に優秀賞やチャレンジ賞などに輝きました。これまで培ってきた生徒たちの行動力や独創性が発揮された成果となりました。

駒嵜先生は、現在進められている英語教育が実を結び、このプレゼンが将来的にはすべて英語でできるようにと期待しています。

横浜富士見丘_
わかりやすい授業に加え、
補習や講習もしっかりと行われています。

このように学校生活の中にたくさんの種まきをし、生徒たち自身が芽吹くときを見守っている横浜富士見丘学園。それを支えるために推進されているのは「自学自習」の力をつけることです。 中1・2では週3回、7時間目を使って、「確かな学力」を養成するべく、学習習慣と学習へ対する癖づけする時間が設定されています。

「生徒たちに自ら学ぶ姿勢と確固とした基礎学力をつけるのは、中高一貫校として我々教員の務めです。その思いがなければ、生徒たちの未来や新しい創造性はありません」(澁谷先生)

この7時間目は、教員を志望する学習院大学、横浜国立大学、東京理科大学などの女子大学生たちがチューターとして活躍し、生徒たちの疑問に丁寧に答えています。
「"少し年上のお姉さん"が優しく教えてくれているという感覚なのでしょう。いつも以上に質問がしやすいようで、楽しそうに勉強している様子が印象的です」(澁谷先生)

高校2・3では、希望者に対して「数学フェロー」や「受験英語特訓講習」が放課後に行われています。特に「数学フェロー」は、東京理科大学の女子大学生にほぼマンツーマンで教わっているような贅沢な状況で、この1年で偏差値が10以上も上がった生徒もいるそうです。

実際に今春には、早稲田大学や立教大学などの難関大学や医学部へと進学し、自らの夢へと邁進する卒業生たちも出ています。

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一人ひとりの希望や夢を認め合う土壌があります。

「生徒の志望を叶える大学受験を突破できる学力をつけることは大切です。しかしどんな社会になっていくかわからないからこそ、自ら学び続けられることが求められます。今後の社会では段階ごとに何を学んだのかという、学習歴も問われていくと思います。その力をつけて自分の学んだことを活かして、社会に貢献してほしいと考えています。それは大それたことでなく、自分の友達や家族、隣人へと目を向け、手を差し伸べるだけでもいいのです。そんな教養とゆとりある心を備えた女性が増えてくれたら、それだけでも社会や世界が幸せになるのではないでしょうか」(駒嵜先生)

頑張りがきちんと目に見えること、支えてくれる先生や大学生たち、励まし合える友人たちがいる温かな環境が揃っているのが横浜富士見丘学園での学校生活なのです。

輝きを見せる、アドミッションポリシー

横浜富士見丘_
学校改革、入試改革など、生徒の将来を考えた
様々な改革が行われています。

2017年入試では、「未来力入試」を実施した横浜富士見丘学園。基礎学力テストのほか、課題作文と課題作業が行われましたが、駒嵜先生は「感性や発想力を問うものです」と話します。 入学した生徒は、自身の考えをきちんと伝えられる力をもっているそうで、そのポジティブな形は他の生徒たちにも伝播しています。

この「未来力入試」は、横浜富士見丘学園のアドミッションポリシーを反映したものと位置づけられており、2018年は2月3日(土)に入試日程が前倒しになります。

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少人数制で面倒見の良い教育は堅持します。

なお、2019年度から理数クラスで男子の募集を開始します。中学のうちは併学で別クラス(うち男子は1クラス)とし、これまで通りの少人数制教育の中で、生徒一人ひとりを大切に育みながらお互いに切磋琢磨できる環境を整えていく予定です。

「今まで培ってきた女子教育の良いところを壊すつもりはありません。むしろ男子が入ることで、より発展したものになると確信しています」(澁谷先生)

これらのこだわりこそが、生徒たちが社会や世界を生き抜く際の力となる横浜富士見丘学園の教育のヒントが隠されています。確かな学力と豊かな感性に裏打ちされた発想と柔軟性、創造性の高さをもった生徒たちを育む教育にますます注目が集まります。

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