学校特集

東京成徳大学深谷中学・高等学校2018

知的好奇心を伸張する、世界基準の英語教育
深い学びを涵養する「クリル」による授業で、知的好奇心を培い、大きく育てる

掲載日:2018年11月20日(火)

学校生活の中で「学習する意欲」と「コミュニケーション力」の養成を目指して、生徒一人ひとりが持つ資質・能力を見出し、面倒見の良い教育で研いて伸ばす教育を展開する東京成徳大学深谷中学校・高等学校。『4つの約束』として、①「勉強への開眼と高い学力の構築」、②「国際社会に通用する実践的英語力の養成」、③「志望大学・学部への確実な進学の達成」、④「最高の想い出と固い絆を創り上げる」を掲げ、実践的な教育を行っています。
授業改革を積極的に行っている、オーストラリア人のスティーブン・ハウズ先生に、同校の英語教育を中心とした教育実践について伺いました。

一歩ずつ、着実に積み重ねる

東京成徳深谷_お話を伺ったスティーブン・ハウズ先生
お話を伺ったスティーブン・ハウズ先生

東京成徳大学深谷中学校・高等学校では、明確な目標を掲げながら段階的にハイレベルで実践的な英語力を習得できるカリキュラムが組まれています。
中学生のハウズ先生の授業は「ECP(English Communication Practice)」として3学年で行われており、英語でのコミュニケーション力を磨く時間として、"step by step"の精神で進められています。

「生徒たちは、すぐに英語を話せるようになりたいと願いますが、英語を含めて言語の習得は時間がかかるもの。授業では知っている言葉を使い、少しずつでも話せることを積み重ねて、コミュニケーションを取ることができれば成功です」と話します。

というのも、実はハウズ先生の専門分野は解剖学。そのため、ラテン語を学ぶことは必須でした。大学卒業後にはバックパッカーとしてイタリアやフランスをはじめとしたラテン語圏の国々を中心に旅していたのだそう。その時に現地の言葉でコミュニケーションをする楽しさと難しさ、そして何よりも大切さを実感し、帰国後には大学院へ進学。日本で暮らす現在もハウズ先生自身が言語学を学び続けています。

だからこそ、英語習得のための生徒たちのがんばりを身近に感じて理解しており、語学のおもしろみや大切さを伝える思いに説得力があるのです。
このように同校では、教師と生徒が共に励まし合い、学び合う「師弟同行」の精神が息づき、学びへの能動的な姿勢を養っています。

使える英語教育を展開

東京成徳深谷_まるで理科の実験のような「クリル」を用いた授業。
まるで理科の実験のような「クリル」を用いた授業。

「生徒たちにいちばん伝えたいのは"自信を持つこと"です」と熱く話すハウズ先生。
先生の教育哲学は「失敗しても大丈夫。失敗から学ぶ!」です。失敗を恐れずに挑戦する気持ち、失敗しても練習を重ねてできた時の達成感など、実直に学んでいく姿勢と学ぶことへの喜びの気持ちを育んでいます。

生徒のニーズに応えながらも、いかに興味関心を引き出す授業ができるか、楽しみながら使える英語がどれだけ身につくかをいつも考えていると言うハウズ先生の授業、「ECP」の大きな特徴は「CLIL(クリル:Content and Language Integrated Learning)」という教育方法を用いていることです。これはヨーロッパで広がっている教育法で、理科や社会科などの教科学習と英語の語学教育を融合しており、具体的な教科内容を題材として英語語学教育を行うため、より実践的な学びにつながるというものです。

東京成徳深谷_もちろん理科教育にも力を入れており、実験や発表の機会も豊富です。
もちろん理科教育にも力を入れており、
実験や発表の機会も豊富です。

例えばこの日に行われた中2の授業では「比較表現」を学習。まずは文法とスペルの説明を行った後、「Hot」を使って「深谷は東京より暑い」、「Interesting」では「東京は深谷よりおもしろい」というように、単なる例文ではなく東京と深谷、そして札幌の3都市をアクティビティやグループラーニングを通して、生徒が自分たちで比較する英文を作り、実感を伴う学びと結びつけました。

こうした日常に即した話題だけでなく、学年や生徒たちの習熟状況によって多彩なテーマを扱っています。中3では「第二次世界大戦」をトピックとして、歴史的な背景や地理、言語の差異など様々な方向から学びました。例えばこの世界大戦はヨーロッパではどう捉えられていたのかなど、日本やオーストラリアといった自国以外からの見え方をみんなで考えました。
こうした授業により、第三者の視点に立つことで得る気づきの貴重さやグローバルな視野を養っています。

知る喜びを解放する授業

東京成徳深谷_廊下には、生徒たちがまとめた学習の成果が掲示されています。
廊下には、生徒たちがまとめた
学習の成果が掲示されています。

今春から、適性検査型入試と共に英語入試を始めた東京成徳大学深谷中学校。英検準1級レベルの英語入試を突破した現中1生たちはインターナショナルスクール出身者。ECPの授業は一般生と別カリキュラムで行われています。

1学期は人間に必要不可欠な「塩」について、あらゆる角度から学びました。塩がたどってきた歴史や地理から、古代エジプトではどう扱われていたのか、ローマ時代は? 中国ではどうだったのか?など、アプローチは多様です。
言語学の観点からは「Salt」を語源とした言葉、例えばサラリーマンの「salary」、サラダの「salad」などの成り立ちや理由、関係性なども学びます。
さらに化学的見地からは「NaCl」(塩化ナトリウム)について考えた際、「Na」は日本語でナトリウムなのに、英語ではなぜ「sodium」になったのかを調べ、考えました。

2学期は「海」について学習しています。地理としては世界の海や大陸について、理科的には津波、波の形など、歴史面ではタイタニック号について、マゼラン海峡の発見・通過によって世界はどう変わったのかなど、ハウズ先生の教科を縦横無尽に行き来する授業ならではの豊かな内容で、英語はあくまでもツールとして生徒たちの知的好奇心を大きく刺激しながら展開しています。

こうした授業でのノウハウは一般入試で入学した生徒たちにも還元され、学ぶことへの意欲を強く喚起されるものとなっています。その上で生徒たちからの「もっと深く知りたい!」という欲求をぶつけられることを心待ちにしているハウズ先生。「生徒たちの知的好奇心をもっともっと伸ばしたい」と熱く語ってくれました。

ハウズ先生は、5年生と6年生の授業も受け持っています。5年生の「英語演習」の1学期はライティングに力を入れました。クリエイティブライティング、形容詞の使い方、e-mailの書き方、アカデミックライティングなど、実際に使えるように学びます。

東京成徳深谷_アクティブラーニングにも積極的に取り組んでいます。
アクティブラーニングにも積極的に取り組んでいます。

6年生は『ナショナルジオグラフィック』を教科書にして、様々なテーマに取り組みます。1学期はアフガニスタンに暮らす女性の人生について、ケニヤの人々の学習環境など世界が抱える諸問題について考察を巡らせました。
現在行っているのは「音楽の歴史」です。どう始まったのか、原始的な音楽からどんな変遷を経てきたかを探ります。3万年前はどんな音楽だった? なぜそれがわかるのか? クラシックの時代は? なぜ音楽は人間の人生に大切なのか、ボブディランは何を語りどうして有名になったのかなど、歴史から学び始め、音楽と社会の関係、そして哲学まで内容は多岐に渡り、クリティカルシンキングとディベートを重視しました。

もちろん、英語4技能をしっかり磨く機会も持ち、希望進路を叶える大学受験対策も行っています。日本人の先生による授業で文法などの基礎的な学習、英検やTEAPなども並行して取り組んでいます。だからこそ、ハウズ先生のECPの授業ではその文法を様々なシチュエーションでどう役立てるのかを考え、楽しみながら使っています。合わせて生徒たちの将来へつながる学びとして、世界と渡り合えるための教養と知的好奇心を磨いているのです。

豊富な行事で世界を身近に

東京成徳深谷_それぞれのアイディアが詰まった最終日のプログラム。
それぞれのアイディアが詰まった最終日のプログラム。

自身の考え方を明瞭に伝える「プレゼンテーションコンテスト」や自分のチャレンジを振り返り発表する「スピーチコンテスト」など、英語を使った行事が活発に行われている東京成徳大学深谷。
なかでも夏休みに3日間で行われたイングリッシュキャンプは、ハウズ先生たちを中心に今年度はプログラムを刷新してより目標を明確にして実施されました。

最終日には「ニュース番組」を作ることを目標に、中学3学年の生徒を混合したグループを作って取り組みました。生徒たちの英語力はバラバラですが、様々なアクティビティを一緒に一生懸命やることが第一義です。

例えば「マシュマロチャレンジ」では、20本のパスタとテープという限られた材料を使ってできるだけ高い塔を作りますが、生徒同士が自分のアイディアを持ち寄って、それぞれのいいところを掛け合わせたり、考え方と考え方の真ん中を見つけたりという、最適解を見つけて実践することが求められます。

東京成徳深谷_1日目の「マシュマロチャレンジ」では、各チームの試行錯誤のあとが見られました。
1日目の「マシュマロチャレンジ」では、
各チームの試行錯誤のあとが見られました。

「これから取り組む大きなプロジェクトを成功させるために、チームの協力が必要であること、全員が一生懸命やることの大切さを話しました。生徒たちは課題を見つけてその解決のために計画を構築するなかで、楽しむこと、一生懸命やること、協力することを通してチームワークの重要性、サポートする姿勢を自ずと学び、有意義なチャレンジになりました」(ハウズ先生)

先生は質問があればヒントを出す程度で、生徒たちのオリジナルのアイディアや創造性を伸ばすために、まずはやってみるという姿勢を尊重し、見守る方針を取り続けました。
最終日には2グループに分かれてニュース番組を制作。ハウズ先生は「生徒たち自身で役割分担を考え、構成を組み立てて、見事にそれぞれの個性を生かして作り上げました」と笑顔で教えてくれました。

この様子は同校ホームページの「NEWS&TOPICS」のコーナーから見られるので、生き生きとした生徒たちの活動をぜひご覧ください。

日常が世界へつながっている

東京成徳深谷_自主性を育成する留学。学びの大切さが身にしみます。
自主性を育成する留学。学びの大切さが身にしみます。

中3の2月に行われる修学旅行の行き先は、現中1からオーストラリアになる予定です。
ファームステイしながら、数々のアクティビティに挑戦。海外大学への進学も視野に入れているため、大学見学も検討されています。中高生と触れ合う交流プログラムを予定している訪問先の現地校はハウズ先生の母校であり前任校です。生徒同士が友情を育み、帰国後にはスカイプでコミュニケーションを取るなど、互いに継続的な交流を目指しています。

それらの経験を経て行われるのが、希望者参加の「ニュージーランド学期留学」。このプログラムを目的として同校へ入学者する生徒がいるほどで、中3の3学期のおよそ80日間をニュージーランドのオークランドで過ごします。まずは現地の編入準備校にて準備コースを受けますが、修了後には一人1家庭へのホームステイとなります。さらに約30校を確保している現地校に一人ずつ編入して授業に臨みます。

こうした海外経験も選び取ることができる東京成徳大学深谷ですが、学校生活の中で最も大切にされているのは、やはり日々の学びです。
中学生の英語の授業はオールイングリッシュで臨みますが、例えば英語で書かれた小説や雑誌を読んでハウズ先生の前で披露する機会を豊富に設けたり、職員室へ先生方を訪ねる時は英語のみで行います。その様子を見た高校からの入学生が「中学生が英語で話している!」とびっくりするのだそう。

東京成徳深谷_校内では、生徒たちの笑顔が弾けています。
校内では、生徒たちの笑顔が弾けています。

ハウズ先生は「職員室の会話は日常的なことなので、中学生たちは自然と自分ができていることに気づいていません。生徒たちは自分の英語力を過小評価しています。自信を持てばもっともっと楽しくコミュニケーションすることができるのです。この学校で毎日英語を使っていた経験は得難いことと卒業後に振り返ることでしょう」と話し、そのことを生徒たちに積極的に伝えています。

その上でハウズ先生が心がけているのは「面倒を見すぎないこと」で、生徒の自立を促しています。また「オーバーアクションではなく、ナチュラルに英語でコミュニケーションすること」も大切にしています。

楽しみながら行った授業で学んだことが、様々な知識と結びつくことで教養となり、思考を重ねることで、人間としてのスケールを大きくしているのが、同校での学びです。
失敗していいからチャレンジすること、そしてその失敗から学ぶこと、自信をつけること、より深く知識を磨くこと、しっかりと考えること、なぜ?という視点や知的好奇心を持ち続けること、その好奇心に突き動かされる喜びを知ることは一人ひとりの人生を豊かにするものです。こうした姿勢を涵養することは、ハウズ先生をはじめとする東京成徳大学深谷の先生方が、生徒たち自身とその輝かしい未来に託すメッセージなのです。

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