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学校特集

国府台女子学院中学部2017

思考で人間性を深め、内からの美しさとしなやかさを身につける
一人ひとりの自己実現を支える面倒見の良さと “智慧”と“思考力”を育成する新カリキュラムが始動!

掲載日:2017年6月1日(木)

1926(大正15)年の学院創立以来、仏教の精神をベースに心の教育に力を入れてきた国府台女子学院。祖母・母・娘と3世代にわたって選ばれたり、姉妹で通っているという家庭が多いことも特徴の学校です。この教育への高い支持はどこから来るのでしょうか。

最寄りは京成線・市川真間駅から徒歩5分。総武線快速も停車するJR市川駅からも歩いて約12分というアクセスの良さは魅力です。およそ3割の生徒が千葉県外から通いますが、特に都内からならラッシュを避け、安心して通学できます。

2011年に竣工した校舎でのびのびと生活する生徒たちの様子と、国府台女子学院の教育の魅力について見ていきましょう。

信頼関係を築く教育

国府台女子_中学部副学院長平田慎太郎先生
中学部副学院長の平田慎太郎先生

定評のある面倒見の良さと落ち着いて学習に取り組める理想的な環境により、現役大学進学率は例年85%を超え、県内屈指の高さを誇る国府台女子学院。進学率の高さの秘訣は後半に譲りますが、中学部副学院長の平田慎太郎先生は、「本校は保護者や時代のニーズに合わせて、この20年で進学校へとシフトしてきましたが、創立者が最初に目指した仏教を軸に心の教育をしようという理念に基づき、人として最も重要な心の教育にも力を入れています」と言います。

同校の心の教育を支えているのは「智慧」と「慈悲」です。「智慧」はより深く学ぼうとする力、「慈悲」とは他者を思いやり慈しむ力と位置付けています。挨拶がきちんとできること、身だしなみを整えることなど、礼節を身につけることが当たり前とされており、後述する同校の教育に相まって穏やかで思慮深い生徒たちを育てています。多くの生徒が持つこれらの気質は社会で歓迎されることを実感している卒業生や保護者から、厚い信頼を得ています。

木のぬくもりを感じる明るい校舎へ足を一歩踏み入れれば、生徒たちからは元気な挨拶がかけられます。彼女たちののびのびとした様子からは、温かな信頼関係の中でしっかりと育っている様子がうかがえます。

思考を育む読書の力

国府台女子_エントランスホール前に位置する図書館
エントランスホール前に位置する図書館は、
本好きにはたまらない空間です。

校舎へ入るとまず目に飛び込んでくるのは、約10教室分の広さと5万冊以上の蔵書を誇る図書館です。ガラス張りで中庭に面して採光が抜群の図書館は校舎の中心となっています。学校説明会などで訪れた受験生親子を「この学校に入りたい!」と魅了する充実ぶりです。
かねてより読書教育に尽力しており、図書館の稼働率は高い同校。なかには年間300冊ほども借りる生徒もいるほどです。なぜ読書は重要と考えるのでしょうか。

国府台女子_エントランスホール前に位置する図書館
知恵が詰まる図書館は用途に応じたゾーン分け。
1クラス入れる文系・理系専用の調べ学習スペースも。

「"考える"ことに必要なのは言葉です。思考を深めるためのツールである言葉を身につけるために必要なのは、本を読むこと以外にはないと思うのです。読書を通じて言葉を知ったり、先人の考え方や知恵に触れていくことで、知識や思考力・表現力を培ってほしいのです」と、平田先生は読書の持つ力について教えてくれました。

だからこそ、知の集合体である図書館は学校の一等地に位置し、生徒たちの日々の活動を支えているのです。

新授業「情報リテラシー」

国府台女子_情報リテラシー
情報リテラシーではまず図書館の使い方を学びます。

その図書館を使い、これまで中1・2で実施されていた「読書指導」の授業がパワーアップして生まれ変わりました。2017年度からは「情報リテラシー」として中学3年間のカリキュラムが組まれます。

これまで中1でまず、
① 図書館の仕組みと基本的な利用方法について
② 調べ学習の基礎知識について
③ 基本的な文章表現の仕方

中2では、
① 自分の経験を読み手に伝わるように具体的に作文で表現する
② 自分の読書力に合わせて本を読み紹介する
③ 詩を題材としてグループで調べ学習を行い、調べ、まとめたことを発表する
ことを学んできました。

国府台女子_季節や時事ニュースに合わせた展示コーナー
季節や時事ニュースに合わせた展示コーナー。
毎月変わり、趣向が凝らされています。

中3で「生徒個人が調べ学習のテーマを設定し、調べ、まとめたことをレポートとしてまとめ、発表し、評価し合う」というさらに踏み込んだ内容を追加して行われます。

平田先生はこの授業の狙いについて「中学時代から自分の考えをしっかりもち、発表できる力をつけさせたいのです。本校を出た生徒は確実な文章力をつけて、自分の考えを発信できるようになってほしいですね」と話します。

小論文などを使って一般入試以外で大学へ進学する生徒が半分近くいる現実を見据えての表現力・文章力の強化です。今後の社会でより求められる思考力や表現力をつけるだけでなく、協働的な姿勢を養うことも狙いとしています。

最適解を探し備える力を養う

国府台女子_東南アジアへの研修
東南アジアへの研修もあります。
世界には取り組むべき課題があふれています。

それらを発展させて文章力や表現力、思考力をより磨く「クリティカルシンキング」を身につけるカリキュラムが今年度より始まります。3年間をかけ、専門のテキストを使い課題をこなしつつ学びます。
物事を客観的に捉え分析して、最適解を模索するこの思考法を学び、課題解決力を育てることは、この不透明な世界に巣立っていく生徒たちの将来にとって必要不可欠な力です。それにより、不測の事態に対する準備を整える大切さや心構え、いざ起こった時にも柔軟で強靭に思考し対応できる行動力を涵養していくのです。

さらに外部の作文の模試も取り入れる予定です。平田先生は外部模試を使う理由について「生徒を見守り続けている教員の場合、つい手心が加わりかねません。外部添削の作文模試を導入することで、詳細なポイントが押さえられるだけでなく、客観的に批判してもらえるでしょう」と言います。

「これらの新しいカリキュラムは、二人の教員がついて行います。生徒たちのために役に立つ授業に絶対になると信じています」と平田先生が胸を張るように、あらゆる角度から思考を鍛え、表現できる女性を育てていくことは、生徒たちが自分自身の未来を自らの手で切り拓いていくための大きな基盤となるのです。

仏教・道徳教育とは

国府台女子_宗教の授業を担当する村上泰道先生
宗教の授業を担当する村上泰道先生

小学部を含め、高校3年生まで「宗教(仏教)」の授業を行っている国府台女子学院。同校の授業は多岐にわたる内容で生徒たちの視野を大きく広げる授業を展開していることが特長です。

中学部学年主任で宗教の授業を担当する村上泰道先生は、「基本的に本校は浄土真宗による建学の精神のもと、仏教教育を行っていますが、信者を育てるための教理史ではありません」と話します。

中1では自分たちの文化を再認識するという立ち位置として、成り立ちを含めた仏教の哲学的な思想を学んでいきます。その後旧約聖書から始まり新約聖書まで、キリスト教を学習。
「生徒たちの生きる世界はグローバルです。世界の宗教人口の1/3はキリスト教信者であり、キリスト教や聖書の内容を学ぶことは、ヨーロッパ圏の文化を知るということにもつながります」(村上先生)

中2ではイスラム教について学びます。村上先生は「イスラム教は最後に出てきただけあって、かなり合理的であり実は平和を説いています。イスラームをめぐるテロなどをニュースなどで取り上げられますが、偏見が一番恐ろしいことを生徒たちは目の当たりにして驚くようです」と話します。
さらにキリスト教、イスラム教に共通する思想、それに加え、日本の文化の基本である神道や神話についても学習していきます。

中3ではギリシャやメソポタミアなど、世界の様々な神話について学んだのち、チームになってみんなで神話を作る試みを行っています。
「実際に自分たちで神話を作ってみると、各地の神話の要素と似通ってきます。そこから見えてくるのは、私たち人類が無意識のうちに抱く畏怖の心や絶対的な力を欲するということに気づきます。実験的な取り組みではありますが、なぜ神話が語り継がれてきたのかを理解し、人間が持つ本質を知る一助になるのではないでしょうか」(村上先生)

中3では、京都・奈良への修学旅行を実施しているので、実際に寺院や仏像を見ていく中で日本文化を再確認します。中学段階の仕上げとして、平安仏教、鎌倉仏教と日本史や倫理を交えながら知識を整理・構築していきます。

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10月に行われる中3の修学旅行。
仏教の先生が一緒なので質問に答えてもらえます。

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夏休みの宿題として、オリジナルしおりを作る
事前学習が課されます。高い表現力の賜物です。

高校はALでも宗教を学ぶ

国府台女子_宗教の授業
宗教の授業は視聴覚教材も豊富に使用します。

高1ではアニミズムやシャーマニズムといった宗教の起源から、世界の宗教を学ぶことで各地の文化理解にもつなげています。
特色的なのが、高2では学校教育の中ではタブー視されがちな「死」について、高3では「カルト宗教」について等、アクティブラーニングを取り入れながらの考える授業を展開していきます。
「脳死・臓器移植について、年齢制限が撤廃されました。生徒たちにとっても身近になる可能性のある問題です。中学生は座学で学びますが、高校ではもし自分や家族が臓器移植をする・される立場になったらと、踏み込んで考えます」(村上先生)

「デス・エデュケーション(アクティブラーニング)」では、まずグループで各人にとって「死」はどういうものかを話し合います。祖父母や伯父・伯母、実は父が・・・・・・など、それぞれの経験が語られます。
「最初は照れなのか、冗談めかしていたような生徒も話し合いを進めていくなかで、真摯に受け止めるようです。経験者は死をどう乗り越え受け止めたのか。死を間近にした時、自分ならばどうか。家族や友達に対して私はどんなサポートができるのかなどをみんなで話し、発表しています。みんなで話し合うことで考えを深めることができるでしょう。今後も高校ではアクティブラーニング形式を取り入れる予定です」と村上先生は教えてくれました。

これら週1時間の授業に加え、LHRで2週間に1回ほどは仏教朝礼があり、僧侶である学院長の法話を聴きます。いわゆる仏教的な観点だけでなく、現代社会への視点の置き方なども語りかけられます。それは生徒たちにとって、知識として蓄えられるだけでなく、新たな価値観に気付けるきっかけともなり、思考が深まるためのヒントともなる貴重な時間です。

平田先生は「本校は優しい生徒がたくさんいると思うのです。日々を感謝することで自分自身を大切にできると同時に、いざ友達が困っていたら手を差し伸べられる。そういう下地は仏教や宗教の授業でも育っているのではないでしょうか」と優しい眼差しで話してくれました。

将来を探る丁寧な進路相談

国府台女子_四年制大学現役進学率推移

国府台女子学院では、担任の先生が40人全員を進路のことまで考え、中学から高校までの成長過程を細やかに見守っています。

「担任は中学では3年間で落ち着いた生活ができるよう生活面をしっかりと見ています。高校では学習面や進路指導を中心に生徒一人ひとりと向き合い、勉強に取り組めるような環境を整えます」(平田先生)

中学で担任とのコミュニケーション手段の一つとなっているのが日直当番が提出する「生活記録」です。自分の趣味について書く生徒もいれば、悩み事を相談する生徒など内容は様々。担任の先生から添えられる丁寧なコメントや具体的なアドバイスを楽しみにしている生徒が多く、ここでも強固な信頼関係が築かれることになります。

国府台女子_校内に展示されている作品
校内に展示されている作品は
中1のものでも芸術性が高い!

高1からは選抜クラスと普通クラスに分かれるほか、「美術・デザインコース」、「英語科」も併設。さらに高2以降はそれぞれの希望進路を叶えるべく、選択コース制を敷いています。

中高ともにフル稼働で活用されているのが、7室ある面談室です。生徒たちは担任の先生との面談の中で進路や日々の生活における些事でも気軽に相談できるようになっています。

さらに今年度からは中学で「セルフスタディルーム」が設置されました。放課後、自習スペースに先生方が待機し、疑問点はここで解消できます。疑問を残さないため、学習面へのつまずきをなくすだけでなく、生徒自身が能動的に学ぶ姿勢を養う機会として期待を集めています。

国府台女子_部活動や行事も非常に活発
部活動や行事も非常に活発です!

英検やGTECなどの英語の外部資格の取得にも一層の力を注ぎます。

「中学生対象に英検3級取得者への準2級を目指すゼミを放課後に開催します。これまで半数ほどだった中3での準2級取得者を2/3くらいまで増やすことが目標です。そのほか、GTECは年1回、全員が受験していましたが、今後は希望と合わせて年2回受けられるようにします」(平田先生)

国府台女子_校内に展示されている作品
部活とは別にピアノや箏、写真の茶道などを専門家に
習う事ができる「専門部」が放課後に行われています。

先生との信頼関係のもと、教科の力を確実につけながら思考力を磨く取り組みや外部や世界へ目を向ける機会が豊富に用意されている国府台女子学院。

自分の頭で考えて行動すること、コミュニケーション能力や表現の幅を大切にする皆さんは、ぜひ一度足を運んでみることをおすすめします。知的好奇心と温かさにあふれた居心地の良い学校生活がここにあります。

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