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学校特集

西武台新座中学校2020

大人とのコミュニケーションが楽しくて仕方ない!
社会に通じるコミュニケーション力を培う西武台新座の「授業力」

掲載日:2020年10月22日(木)

「うちの生徒たちは大人とコミュニケーションを取ることが本当に大好き。良い意味で物怖じすることなく、堂々と自分の意見を述べてくれます。」
現在の高校1年生の学年を中学入学時から担当している髙味直毅先生はそう語ります。一人ひとりにiPadを持たせ、ICTを活用して行われる双方向型の授業を通して、生徒たちは自分たちの考えを発表し、それを元に教員や他の生徒たちとディスカッションする機会に恵まれています。そのため大人と意見を交わすことに慣れるのは自然なことと言えるでしょう。
しかし、西武台新座の生徒たちが大人とのコミュニケーションを楽しめている理由は新しいツールや手法だけで説明できるものではありません。むしろそれらの方法論の土台として授業の中に盛り込まれている、時代や手法を超えた学びの本質的なテーマが生徒たちに大きな影響を与えているようです。
今回は髙味先生が教えている英語の授業について伺いながら、西武台新座の教育の真価に迫ります。

授業に見る、西武台新座の価値
入学当初から、授業で生徒たちの心をつかむ

―入学して最初の授業から「授業が面白い!」という声が多く聞かれるそうですね。生徒たちに授業を面白いと思ってもらうにはスタートが大切だと思いますが、髙味先生が担当されている英語ではどのような工夫をされていますか?

西武台新座_入学当初から生徒たちの心をつかむThe JINGLESの授業
入学当初から生徒たちの心をつかむThe JINGLESの授業

「はい。生徒たちは最初から目を輝かせて授業を楽しんでくれています。特に英語のスタートが生徒たちの興味とやる気をしっかりつかんでいます。西武台新座では発音に特に力を入れており、入学すると最初に"The JINGLES"という英語を発音する際に使われる筋肉の発達を促す手法で、ネイティブスピーカーが話すのと同様の発音レベルを身につけます。生徒たちはこれをとても楽しんでいます。最初からみんなで発音の特訓を行うので、みんな当たり前のようにちゃんとした発音をするようになります。教科書を音読するときに格好つけていると思われるのが嫌でわざと日本語っぽい発音をするといった、日本の英語の授業にありがちなことも、西武台新座では起こりません。また正しい発音が身につけばネイティブスピーカーが話す発音もきちんと聞き取れるようになるので、生徒たちはかなり早い段階からオーラルコミュニケーションに自信を深め、前のめりで学習するようになります。」

 きちんとした発音ができるようになると、生徒たちの達成感、そして次のステップへの意欲が喚起されます。その積み重ねは生徒たちにとって大きなモチベーションとなり、さらに深い学びへと自然に誘導され、知的好奇心の世界が一気に広がっていくのでしょう。

教える側も、一学習者として共に学ぶ

―髙味先生は、ご自身も他の生徒に交じって一緒に"The JINGLES"の授業に参加することがあると伺いました。教師が生徒と一緒に授業を受けるというのは珍しいことですが、どのような理由があるのですか?

西武台新座_The JINGLESの授業を生徒と一緒に受ける髙味先生。
The JINGLESの授業を生徒と一緒に受ける髙味先生。

「理由は主に2つあります。1つは、"The JINGLES"は本当に良いプログラムなので、こんなに良いものが身近にあるのに学ばないのはもったいない!ということ。授業の中では、私自身の発音について生徒に対するのと同じように指導が入ることも少なくありません。中には私よりも発音が上手にできる生徒もいます。そのような生徒には、学習者として対等な立場から『すごいね!』と思い切り褒めています。もう1つの理由は、教師も学び続けているという姿勢を生徒にしっかり見せられるということ。学びに終わりなどありません。今どれだけのスキルを身につけているかではなく、今の自分からどれだけスキルアップしようとしているのか、その姿勢を教師自身が見せることが生徒の刺激になればと思っています。」

西武台新座_教師との信頼関係が結ばれているため、大人とのコミュニケーションを心から楽しめる。
教師との信頼関係が結ばれているため、大人とのコミュニケーションを心から楽しめる。

様々な研修や自学など、どの学校の教師も常に学び続け、その学びを授業にフィードバックしています。しかし学校という空間では、教師はあくまでも「教える側」という立場であり、生徒は「教えられる」立場であるのが一般的です。しかし自分たちを教える立場の人が、謙虚に自分たちと同じ授業を受け、一学習者として真剣に取り組む姿は、生徒たちにとって大きな刺激になります。また教師が対等な立場から自分たちの成果や達成を認めてくれること、生徒たちにとってこれ以上の喜びはないでしょう。これは単にテストで良い点を取ったことを褒められるよりも、はるかに生徒たちにとって大きな自己承認になります。自己承認欲求が高いレベルで満たされることにより教師との信頼関係が結ばれ、自分の考えを素直に話すこともできるようになり、また教師からのアドバイスに素直に耳を傾ける姿勢も身につきます。このような土台があるからこそ、生徒たちは授業が大好きになり、大人とのコミュニケーションを心から楽しめるようになるのです。

現在高校1年生の生徒の1人も"The JINGLES"の授業で髙味先生から褒められたことが大きな成長のきっかけになったそうです。ペーパーテストはよくできていたものの、逆に細かい文法の間違いを気にし過ぎてスピーキングではためらいがちになっていた彼。しかし授業のあとで髙味先生に発音を褒められたことがきっかけで自信がつき、"The JINGLES"に夢中になって取り組むようになりました。時には髙味先生の発音の微妙な違いを指摘できるほど積極性が増した彼は、現在ALTの授業や英語で行われるHRで、一番大きな声を出して活躍しています。

自立した学びができる生徒を目指して
自分の"OPINION"を主張できるように

―生徒たちが授業を通して学ぶことに夢中になり、教員との信頼関係を土台として大人とのコミュニケーションを楽しめるようになっていく過程はよくわかりました。そこからさらに、生徒が自ら取り組むべき課題を見つけ、自立した学びができるように育てていくために、授業はどのような工夫をされていますか?

西武台新座_
  
西武台新座_高校では自立した学びを確立するために、自分自身で課題を見つけ、自分自身のOPINIONを主張できることを目指す。
高校では自立した学びを確立するために、自分自身で課題を見つけ、自分自身のOPINIONを主張できることを目指す。

「自分自身で課題を見つけ、自立した学びを確立できるようになるには、それなりの知識と、学びの経験が土台として必要になってきます。西武台新座では簡単なことから発言・発表していくことを中学のうちから繰り返し、経験の中から自分なりの思考パターンを確立できるよう、我々が手厚くリードしています。  最初はパターン化された問題に取り組みます。例えば何人かの名前と、居住地、使う言語、好きな食べ物などが書かれたプロフィールを見て、A君はどこに住んでいますか?という問題に答えるなど、いくつかある回答の中から正解を見つけ出して発表するところから、発言することに慣れていきます。次のステップでは、例えば自分で誰かのプロフィールを考えるなど、パターン化されたものを一部アレンジしてみます。こうして少しずつ自分で考える部分を増やしながら経験を重ね、高校では自分自身で課題を見つけ、自分の"OPINION"を主張できるまで伸ばしていきます。」

自立はさせても目は離さない

「もちろん成長の進度は生徒によって様々です。自立の程度が異なる生徒たちに対して、例えば宿題で一律に同じ課題を出すことは、必ずしも良いことではありません。そこで必要なのは生徒一人ひとりに対する指導の個別最適化です。特に学校の外で取り組んでいることについて二者面談の場やClassiなどで報告してもらい、それに対してアドバイスや学びの提案をすることによって、生徒一人ひとりを自立に向かわせる後押しをしています。」

自立した学びに向かわせても、決して目を離すわけではありません。生徒たちの取り組みを温かく見守り、教師としてはもちろん、学習者の先輩としての立場からも、生徒が自分自身で学びを作っていく流れを作り出しているのです。このような環境だからこそ、生徒たちは生涯学び続ける姿勢を確立できるのです。

生徒の去り行く姿に、学校の真価が問われる

―卒業していくとき、中学から入った生徒たちはみんな卒業式の後に中学の教員室に来て、先生方と別れを惜しんでいくそうですね。

西武台新座_卒業式を終え、中学の教員室に集まってくれた生徒たち。卒業後も折に触れて学校を訪れてくれる。
卒業式を終え、中学の教員室に集まってくれた生徒たち。卒業後も折に触れて学校を訪れてくれる。

「はい。高校課程に入ってからは中学棟に来ることもなかなかないのですが、卒業式の後になると毎年のようにみんな中学の教員室に来て、全教員と別れを惜しむように話をしていってくれます。それは彼らが私たちに本当に心を開いてくれていたことのゆるぎない証。彼らが去り行くときの姿にこそ、学校の真価が問われると思います。
大学に入ってからも、みんな友達と連れ立って、ちょくちょく遊びに来てくれます。『いつまでもこっちに来てないで、新しいステージで頑張りなさい!』と冗談で言うのですが、彼らは『ここが家だから』といって、教員と話し込んでいきます。自立はさせても目は離さないという我々の一貫した姿勢が、大人とのコミュニケーションをきちんととれるようにしているのだと思います。」

  最後に、西武台新座で学び、卒業していく生徒たちにどのような期待をしているか、髙味先生に伺ってみました。

西武台新座_髙味直毅先生
髙味直毅先生

「社会の一員として、所属する組織の内外できちんとコミュニケーションを取り、自分が得意とするスキルを磨き続け、世の中に貢献し、より良い社会づくりの一端を担うことができる人になって欲しいと願っています。国内外を問わず、SDGsを実現するための働きを、西武台新座で学んだ生徒達なら十分にしてくれるのではないかと期待しています。」

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