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学校特集

中村中学校・高等学校2021

少人数での安心感のもと、動き続ける行動力と自信を育む
生徒一人ひとりの「伸びたい!」を支え、きめ細やかな個別最適化学習で自ら判断し動ける女性を育成

掲載日:2021年8月1日(日)

2021年度入試で、前年比150%を超える受験者増となった中村中学校。人気に火が付いた理由を教頭の江藤 健先生に伺うと「これまで生徒のためにとやっていたことを改めて発信したことで、評価をいただけたのではないでしょうか。私たちが生徒と丁寧に向き合い行ってきたことは、決してエッジが効いているわけではありません。しかし、この当たり前だったことに、これほど反響があるとは思っていませんでした」と話します。
その"当たり前"が浸透している同校の教育について、江藤 健先生と国際教育部 部長の岡崎 葵先生にお話を聞きました。

あたたかな雰囲気で人気・中村の教育内容を探る

中村_グループワークを豊富に取り入れ、自分の意見を述べつつ、他者の考えにも触れる機会を設けています。
グループワークを豊富に取り入れ、自分の意見を述べつつ、他者の考えにも触れる機会を設けています。

1909年創立の伝統校、中村中学校・高等学校。校内へ足を踏み入れると、校訓「清く 直く 明るく」の通り、のびやかな学校生活を送る生徒たちの様子が見られます。その雰囲気の良さの源になっているのは、少規模の女子校ゆえのあたたかみと生徒と先生方との信頼関係の強さです。

この信頼関係の強さの秘密は、少人数なので生徒一人ひとりに目が行き届く安心感があるから。生徒同士の絆も深く、濃厚な思春期を過ごしています。6年間を通じ、成長過程にあわせて円を描き気づきを促す独自のカリキュラムなど、学校は自己研鑽かつ自分の成長を実感できる場所であり、他者理解の場ともなっています。互いを尊重し合える関係性を育めるのが、中村の"当たり前"です。

同校で目指すのはこの「5つのチカラ」です。

①地球規模で考え、足下から行動を起こすチカラ
②人と上手な関係を構築するチカラ
③思考・判断し、文字化するチカラ
④考えて行動するチカラ
⑤自らサイクルを回し続けるチカラ


この実践により、従来の枠組みや価値観にとらわれない、これからの社会・世界の変化に対応できるチカラを培います。
中村らしさに満ちた取り組みを見ていきましょう。

①地球規模で考え、足下から行動を起こすチカラ

高校に国際科を置き、海外大学への進学者も輩出している同校。地球規模で物事を捉えられるようになってほしいと、1年生よりローカルとグローバルを行き来しながら双方の視点を持つことを重視した「グローカル」教育を展開しています。

中村_日本文化を学びながら、身近な問題にも触れていきます。現在は1年からSDGsにも取り組んでいます。
日本文化を学びながら、身近な問題にも触れていきます。現在は1年からSDGsにも取り組んでいます。

【国内】
1年:深川めぐり
2年:自然体験(田植え)
3年:京都奈良広島修学旅行
1〜3年:茶道教室
5年:沖縄修学旅行
【国外】
2・3年(希望者):海外サマースクール(米国コロラド州・デンバー)
4年:普通科短期研修・語学研修(オーストラリア)
4〜5年:国際科1年留学(アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、アイルランド)
4〜6年(希望者):トビタテ!留学JAPAN(文科省主宰)
※いずれの行事も2020年度は一部中止、2021年度は一部検討中及び変更予定

1年の「深川めぐり」は、社会科の教員と共に学校の所在地・深川近隣の歴史的建造物や橋、神社などを巡り、歴史や文化を学びます。
2年の「国内サマースクール」は「深川めぐり」の知識を生かした3日間のプログラム。英語の習熟度別に3〜5名ほどのグループに分かれ、1日目は例えば富岡八幡宮について調べ、2日目は外部のネイティブの方を案内します。

中村_国際教育部 部長の岡崎 葵先生
国際教育部 部長の岡崎 葵先生

国際教育部の岡崎 葵先生は「自国の文化を知ること、母校周辺を理解することにもつながるプログラムです。重視するのは、翻訳機などに極力頼らず、自分たちの力で取り組むこと。難解な歴史の用語でも自分が知っている単語や文法を駆使して伝える部分にこの行事の意義があります。伝え方も含め工夫してほしいですね」と話します。

3日目はプレゼンテーションを実施。優秀なグループは10月に行われる「イングリッシュディ」で代表として出場します。

「発表では暗記や単に原稿を読むのではなく、ある程度自分の言葉として英語を使ってプレゼンしてほしいですね」と岡崎先生。

中村_ホームステイも行われる「海外サマースクール」は、15名程度の希望者で実施されます。
ホームステイも行われる「海外サマースクール」は、15名程度の希望者で実施されます。

特に中学低学年では日々の英語の授業のなかでも、自分の好きなものや他者紹介など、身近なものを表現する機会を積極的に設けている同校。
2・3年生の希望者が行くデンバーでの「海外サマースクール」ではテーマ学習を取り入れ、日本との文化比較などを行います。

岡崎先生は「ユニークだったのが、お弁当の中身やスーパーマーケットの様子、お菓子の『オレオ』を比較した生徒もいました。まず興味を持って取り組む姿勢を大切にしています」と言います。

これらは事前学習を行い、帰国後には振り返りをしてまとめます。
「日常会話だけではなく、もっと深い部分での英語を使ってほしいと考えています。高校国際科での1年留学でも行って何をするか、帰国後はその学びを自分のなかに落とし込み、論文などにどうまとめ上げるかということがメインになります」(岡崎先生)

生活と密着させ、実感を伴いながら学びとリンクさせて取り組むチャレンジ精神を貫いているのが中村の学びです。
なお2021年度の海外プログラムは状況を見つつですが、オンラインによる別プログラムも準備する予定です。

②人と上手な関係を構築するチカラ

中村_教頭であり、入学対策部 部長の江藤 健先生
教頭であり、入学対策部 部長の江藤 健先生

中村の和やかな校風が表れ出る②のチカラにも注目です。
「男子がいると緊張してしまうような子は、多感な時期こそ女子校で過ごすのも良いのではないでしょうか。男子のいない空間で女性同士の、しいては人との関係性を上手に構築する練習をしておくのは有意義だと思います」と話すのは、教頭の江藤 健先生です。

「例えば体育祭でリーダーになり、文化祭ではサブとしてリーダーを支え、あるときはフォロワーというようにいろいろな役回りができます。様々な立ち位置を経験することで、見え方が変わり、それぞれの立場の気持ちもわかるでしょう。6年間の中で人との距離感や関わり方を学び、卒業後に男女が共に生きる社会に戻ることを念頭に置いて教育しています」(江藤先生)

同校ではグループワークで人付き合いの基礎を学び、国語の授業では「クリティカルシンキング」を実施。人間関係構築の一助としています。

中村_協働の機会を多くもつ授業。多様性に触れることで人間としての視野や幅が広がります。
協働の機会を多くもつ授業。多様性に触れることで人間としての視野や幅が広がります。

「クリティカルシンキングの授業では、"物事を多面的に見る"訓練をします。互いの視点を取り入れるような広い視野を持てる機会を設けています」と江藤先生。なかでも毎年1年生が行うグループワークが江藤先生の印象に残っているのだとか。

「"ふわふわ言葉とチクチク言葉"というワークがあります。同じシチュエーションでトゲがある言葉とふわりとやさしさを添えた両方のセリフを作りロールプレイします。自分が言われたらどう感じるのか、どんな言葉を発すれば双方が幸せになれるのかを全員が体験し考えます。スクールカウンセラーが監修しているので、押しつけにならない点が魅力です」

また1年生たちから喚声が上がって大いに盛り上がるグループワークが「初めてのデート」。見本を見せるために男性教員が学ランを着て男子役、同校の制服を着た女性教員が女子役として登場する寸劇です。
「誘われた時、『イヤ。行きたくない』と『ごめんね。行きたいけど、その日は用事があるの』という断り方を聞いてどう感じる? 今回は男女でやっているけど、これは友だちに置き換えても一緒だよね」と生徒たちに伝えているそうです。

中村_縦割りで行われる体育祭の花形・応援合戦。団長になれるためには人望の厚さは必須条件です。
縦割りで行われる体育祭の花形・応援合戦。団長になれるためには人望の厚さは必須条件です。

こうした実践的な学びを学年が上がるごとに高度化させながら実施し、振り返りを行いつつ他者理解を深めていきます。

「このような取り組みを通じて、生徒たちも思うところがあるのでしょう。保護者から『感謝の気持ちを伝えられました』と感激のご連絡をいただくことがあります」(江藤先生)

ネットリテラシーやSNSの使い方を学ぶ研修も定期的に開催しています。しかし悪気のないひと言からSNS上での揉めごとに発展してしまうことがあるそう。
「小規模校だからこそだと思いますが、生徒の変化を見逃さない教員の目があったり、教員と生徒の関係が近いので、他の生徒が『あの子たちのこと、先生知ってる?』と心配そうに教えてくれるため、状況把握はかなりできているのではという自負はあります。双方が悪い場合は喧嘩両成敗として指導しますし、一対複数のいじめに発展しそうな場合は即座に対応します」と江藤先生は言います。

まさに同校らしい、アットホームさが伺える場面です。
役割を変えながら多様な観点から物事を経験し、自分事として捉えられるようになると、互いに大切な存在であるという理解が深まり、尊重し合うことができます。こうした目配りが行き届く中村の柔らかな雰囲気が今の時代に求められているのではないでしょうか。

③思考・判断し、文字化するチカラ

中村_作文や読書ノート、キャリア報告会、レポート、小論文などを含め、書く機会は頻繁なので自ずとできるようになります。
作文や読書ノート、キャリア報告会、レポート、小論文などを含め、書く機会は頻繁なので自ずとできるようになります。

②を学んだ上で大切なのは、自分の考えを相手に的確に伝えることです。言葉足らずゆえ誤解が生じた経験は誰もがあるのではないでしょうか。
「きちんと表現できなければ、意思の疎通を図れません。しっかり思考・判断して言語化すること、文字化してわかりやすく伝えることを大切にしています」と江藤先生。

同校では、5年間で100本は何らかの表現活動をする「100本表現」という取り組みがあります。しかし、現状において中学生では年間20本以上の記述や発表を行っています。結果的に5年間で200本を超える創作物を生み出します。

生徒たちにハードルを感じさせず記述力を付けるために、どんなことに気をつけているのでしょうか。
「まずは型にはめるのではなく、自由な発想で楽しみながら書くことを大切にしています。もちろん記述や発表のチカラが発展途上の生徒も確かにいます。しかし、強制することで嫌いになってしまうことは避けたいのです。その上で書き方の作法は国語の授業で学びながら少しずつレベルを上げ、論理的な記述力をつけていきます」(江藤先生)

「本校の生徒たちは、言語化することは比較的上手だと思います」と江藤先生が話す通り、生徒たちは日々発信していくなかで、先生方も驚くような成長を遂げているのです。

④考えて行動するチカラ

中村_常に計画して、実行し続ける大切さや柔軟性を学びます。写真は文化祭「清澄祭」の様子。
常に計画して、実行し続ける大切さや柔軟性を学びます。写真は文化祭「清澄祭」の様子。

考えた次に推進しているのは行動に移すこと。生徒たちの主体性を促すためのツールとして、1年生から中高生用の手帳を使用しています。
「自己管理の確立をゴールとしています。自己管理ができなければ、受験期にも学校や塾の先生の指示無しでは動けなくなり、望むような結果は出せません」(江藤先生)

例えば、夏休みの宿題の計画が頓挫してしまった場合。江藤先生は「うまくいかなかったからと適当に過ごしてしまうのではなく、振り返って再度計画を練り直し、次につなげることが大切です」と話します。

何事も計画通りにいくとは限らないからこそ、柔軟な姿勢で対応することが重要です。これは学習だけに限らず、クラブや行事などの様々な活動を通じ、サイクルを回せるような思考の転換を図っています。

「人生100年時代と言われますが、彼女たちは紆余曲折しながら二毛作、三毛作といった人生を送るでしょう。
特に女性の場合、選択の機会がたくさんあります。判断したり、変化しなければいけないとき、振り返りを次につなげる力があれば何でも乗り越えていけると思うのです。
その時々の状況を理解して、責任転嫁することなく、前向きに進んでいくことが大事です。建学の精神である『機に応じて活動できる』生徒を育てていきたいですね」(江藤先生)

生徒自身が主体性をもって動けるよう、寄り添いながら見守る先生方。いくらでもリカバリーできると背中を押してくれる存在は、生徒たちをもう一回り、たくましくしてくれるのではないでしょうか。

⑤自らサイクルを回し続けるチカラ

中村_発表する機会をたくさん設けているので、「人前に立つのは苦ではなくなった」と生徒や卒業生は口々に言います。
発表する機会をたくさん設けているので、「人前に立つのは苦ではなくなった」と生徒や卒業生は口々に言います。

「本校でも様々なフレームワークを取り入れています。例えばPDCA(Plan→Do→Check→Act)や振り返りの方法であるAAR(Anticipation→Action→Reflection)は、一周だけではなく回し続けることに意味があります」 と江藤先生が言う通り、④で考えたアクションを、ときには軌道修正しながら、生徒自らが回し続けられるチカラを養っています。

これらの成果が見えるのが、同校で行われている探究の授業です。
例えば2020年度に4年生が行ったのは地元の企業とのコラボ。商品開発に携わり、クリアファイルを作ったり、デザインしたりと考え抜いた化粧品は文化祭で販売し、午前中で早々に完売しました。

中村_好評だったコラボ商品。生徒たちの意見が詰まっています。
好評だったコラボ商品。生徒たちの意見が詰まっています。

「こうした活動を通じ、様々なアイデアを出し合っていくなかで問いを立て、トライアンドエラーのサイクルを回せていたと思います。あわせて、モノ作りや販売の大変さといった勤労観のようなものも備わった、実りある学びとなりました」と江藤先生。

4年生の後半からは1年間をかけテーマを深める個人探究を行います。
中村ではこのように①〜⑤が有機的にリンクしながら生徒たちは大きく育っていくのです。

一人ひとりが望む道を叶える進路指導

中村_キャリア報告会の様子。中村では、キャリア=役割を持って取り組む、デザイン=自分も周りの人もうれしくなるようにすることとして考えていきます。
キャリア報告会の様子。中村では、キャリア=役割を持って取り組む、デザイン=自分も周りの人もうれしくなるようにすることとして考えていきます。

「30歳からの自分」をテーマにキャリアデザインを行い、自主自律型学習者を育成している中村。
例えば今春、早稲田大学国際教養学部に合格した卒業生は、自身の夢を叶えるべく決めた進学先は上智大学の国際教養学部。
江藤先生は「生徒たちが自分自身で本当に学びたい学部などを考え、挑戦した結果です。受験生から『将来の夢が特にないのですが、中村に入っても大丈夫ですか?』と相談されることがあります。もちろん、本校で一緒に夢を見つけられたらいいですし、やりたいことがいつ見つかっても大丈夫なように備えられます」と言います。

また、従来の推薦入試やAO入試である、学校推薦型選抜や総合型選抜にも強さを発揮しています。
そのなかでも目を見張るのは「キャリアサポーター制度」。学校推薦型・総合型選抜を目指す生徒一人に、教員が一人ずつ付き、徹底的にサポートする仕組みです。
今年の合格率は74.2%となり、チャレンジした4人に3人が合格を勝ち取りました。

中村_東京メトロ半蔵門線など「清澄白河駅」からほど近い利便性の高い立地。眼下には清澄庭園が広がっています。
東京メトロ半蔵門線など「清澄白河駅」からほど近い利便性の高い立地。眼下には清澄庭園が広がっています。

なお、2022年度より高校のコースが先進、探究、国際に変更となります。
先進はリベラルアーツ的な学問に取り組み、データサイエンスのような学びも実践。探究は、自分で問いを立て答えを見つけるサイクルを豊富に持ち、総合型でも大学入試を突破できる表現力を磨きます。国際コースでは3ヶ月、6ヶ月、12ヶ月の留学期間を選べるようになります。

「個々の希望に応じたコース設定をし、中学でも探究を始めますし、国際コースに興味を持てるよう、語学研修のグレードアップを計画しています」(江藤先生)

生徒たちの将来をより良くするためのアップデートを欠かさない、中村中学校・高等学校。行き届いた心配りや一人ひとりが自分の成長をしっかりと感じられる環境づくりが徹底され、安心して挑戦することができるあたたかさがここにはあるのです。

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