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学校特集

文化学園大学杉並中学校・高等学校2022

日本とカナダの教育を受け探究力と創造力も磨く
カナダの高校卒業資格も取得できるダブルディプロマコースが人気!STEAM教育で課題解決力も身につく

掲載日:2022年4月1日(金)

JR中央・総武線の阿佐ヶ谷駅・荻窪駅から徒歩10分に位置する文化学園大学杉並中学・高等学校は、2015年に日本で初めて、カナダのブリティッシュコロンビア州と提携して「高校ダブルディプロマコース」を創設しました。日本でカナダのカリキュラムを学び、日本とカナダの高校卒業資格を取得できるプログラムで、卒業生は目覚ましい実績を残しています。20年度からは新たにSTEAM教育にも取り組み、今まで以上に充実した教育を展開しています。入試広報部長・西田真志先生と、STEAMプロジェクトリーダーの染谷昌亮先生に話を伺いました。

中1から理・数も英語で学ぶコースが始動

文大杉並_入試広報部長の西田真志先生
入試広報部長の西田真志先生

 グローバル教育に力を入れる私学が多い中で、文化学園大学杉並(以下、文杉)は、時代の先端をゆくプログラムをいち早く導入しました。2015年度から「高校ダブルディプロマ(DD)コース」を日本で初めて取り入れたのです。DDコースは、カナダのブリティッシュコロンビア(BC)州と連携してBC州のカリキュラムを日本で学ぶもの。カナダの教員免許を保持するネイティブ教員が文杉の教室で生徒たちに授業を行っています。

文大杉並_1~4期生の進学実績
1~4期生の進学実績

 2020年度までにDDコースを卒業した1~4期生84名は、全員が文杉とBC州の両方の高校卒業資格を有して巣立っていきました。進学先は「海外大学」「国公立・早慶上理ICU」「GMARCH」が約1/4ずつで、その他の卒業生も国際系学部や芸術系学部などそれぞれの意志で進学先を選び取っています。

 DDコースは当初は高1生10数名からのスタートでしたが、現在は各学年とも2クラス40名に。さらに以前は女子校でしたが、BC州から「せっかく連携しているのに女子だけではもったいない」という提言を受け、2017年度から共学化に踏み切りました。DDコースを志望して中学に入学する生徒が増えたため、共学化に伴い中2・中3にDD準備コースを創設し、2020年度からは中1にもDDコースを拡充。2022年度からは中1のDDコースでも理科と数学は英語で学ぶことになり、さらなるレベルアップを図ります。

 こうした改革の背景には、高い英語力を持つ新入生の増加が挙げられます。2022年度の中1生149名のうち、英検取得者は半数近い71名。内訳は準1級3名、2級(高卒レベル)38名、準2級11名、3~5級19名とハイレベルです。また、毎年30名前後が帰国生入試で入学しています。

英語初心者でも中1で4級取得

文大杉並_英検4級を取得すれば中2からDD準備8にも進める
英検4級を取得すれば中2からDD準備8にも進める

 生徒たちのレベルに合わせ、熱意に応えるべく、学校側も順次カリキュラムやクラスを見直しています。2022年度の中1(149名)のクラス編成と概要は
●DD7(39名):英語10時間だけでなく数学5時間と理科2時間も英語で学び、合計週17時間がカナダの教員によるオールイングリッシュの授業
●Advanced7(19名):カナダ教員による英語が週8時間、ネイティブ教員の英文法が2時間で、週10時間英語の授業を行う。
●Starter7(91名):英語初心者も含めてレベル別の授業を実施。ネイティブによる英語の授業7時間と日本人教員による英文法2時間の授業があり、中2からDD準備コースを希望する生徒は早朝週2回の英語の授業を受講する。
 
 *高校のDDコースは高1から順に10年生、11年生、12年生というグレード(学年)になるため、中学DD(準備)コースは中1が7年生、中2が8年生、中3が9年生となる
 *DD7やAdvanced7に入るためには英検2級程度のスピーキング力が必要

 こうした手厚い授業を受ける中で、英語初心者の生徒も着実に英語力を伸ばしていきます。昨年度の中1(110名)は入学時には英検未取得者が55名でしたが、なんと7月には29名が5級を取得し、学年末の3月には入学時英検級なしの生徒も含み、全体の85%が英検4級以上を取得しています。中2からDD準備コースに進むには英検4級程度の力が必要ですが、多くの生徒がそのスコアまで達しています。

 西田先生は「説明会などで、英語力に不安があるという保護者の声を聞きますが、本校の強みは初心者も上級者も伸ばすこと。昨年は入学時に英検級を持っていなかった中3生2人が、11月に2級を取得しました。全くの英語初心者でも、本校の学びを経てここまで英語力を伸ばせます。英語初心者や英語に苦手意識のある生徒にも、ぜひ本校に来てほしい」と力強く話します。

 中2、中3でDD準備コースに進んだ生徒の中には、高校ではDDコースではなく敢えて特進コースを希望する生徒もいます。英語力を武器に希望の進路を選べることで、選択肢はさらに大きく広がるのです。

多彩なアプローチで楽しみながら英語力を伸ばす

文大杉並_理科や数学も英語で学ぶ
理科や数学も英語で学ぶ

 英語を苦手と感じている生徒や初心者も楽しみながら英語力を伸ばせるのは、どんな授業が行われているからでしょうか。受験生保護者向けの英語の授業見学会では、「楽しそう」「うちの子にもぜひここで学ばせたい」といった声が寄せられるといいます。

 実は移民の国・カナダは英語を母国語としない人も多いため、第2外国語として英語を学ぶカリキュラムに優れています。Starter7クラスでも英語の授業はすべて海外のテキストを使用し、単純に英単語を繰り返し読んだり書いたりするのではなく、いろいろなアプローチや課題を与え、ペアワークやグループワークで全員参加の授業を行います。たとえば英語の漫画に自分でセリフを考えてアテレコしたり、教室外に順番に生徒を呼んで個別にスピーキングの練習をすることもあります。その間、教室に残った生徒はレベルに合わせた洋書を読む時間にあてるなど、工夫を凝らした飽きさせない授業を展開しています。

 DDや準備コースでは、物語を元にグループで寸劇を考えて実際に皆の前で発表することもあります。ほかにも理想の遊園地について調べている中2生がジェットコースター研究をしている高1生にインタビューするプロジェクト型学習など、さまざまな活動を通してそれぞれのレベルに合わせて英語の力を伸ばしています。

 高校のDDコースはBC州の授業も行うため、通常の1.5倍ほどの授業時数になります。たとえば高1の数学は日本の「数Ⅰ、数A」とカナダの「Math10」を週4時間ずつ学びます。「同じ教科でも日本とカナダの2つの視点で学べるのがDDの醍醐味。私もDDコースのScience10(高1)の授業のフォローに入っていますが日本とは違うアプローチや視点があり、いろいろな見方や考え方のきっかけになるので、非常に興味深いですね」(西田先生)。

 ネイティブ教員は23人で、そのうちカナダ人教員は11名が在籍しています。BC州ではは年1回インスペクション(教員の監査)が行われ、カナダの教員もオンラインで監査を受けていますが、海外校の中で1位の評価を受けたこともあります。質の高い教員による活気あふれる授業、多角的なアプローチやさまざまな活動は英語4技能だけでなくプレゼンやディベート力の伸長にもつながり、図らずも大学入試の総合型選抜などでも有利に働いているのです。

海外校卒業資格を使えば大学受験チャンスも2倍に

文大杉並_カナダの高校卒業資格が取得できる
カナダの高校卒業資格が取得できる

 ダブルディプロマのメリットの一つは、海外大学への進学に有利なことです。英語圏の高校卒業資格を有するため、海外大学を志望するときも、手続きがスムーズに進みます。
 また、このプログラムを志望する生徒は真面目で勉強熱心なので、成績もBC州や海外校と比べても総じて高めです。カナダの大学には高校の成績によって無試験で進学できますが、ほぼオールAを取っている生徒もいるため、カナダで最高ランクのブリティッシュコロンビア大学に毎年1~2名が合格しています。世界大学ランキングで東京大学・早稲田大学・慶応義塾大学より上位のシドニー工科大学やチェコ・マサリク大学医学部などへの進学者もおり、進学実績でも飛躍的な伸びを見せています。

文大杉並_DDコース希望者は年々増加
DDコース希望者は年々増加

 もう一つのメリットは、早稲田大学や上智大学、国際基督教大学(ICU)などの国内大学でも「海外校卒業枠」いわゆる帰国生としても入試を受けられることです。さらに日本の高校卒業資格を使った受験もできるので、入試のチャンスが2倍に広がるのです。帰国生入試は一般入試より早い時期に行われることが多いため、まず帰国生として試験を受け、さらに高い英語力を駆使して一般入試や総合型選抜入試などに挑戦することもできます。

 将来のキャリアを見据えて、自分の意志で海外大学や多様な学部学科を目指す生徒たち。その選択を、DDコースをはじめとする真のグローバル教育が力強く後押ししているのです。

ワクワクしながら課題に向き合うSTEAM教育

 2022年から実施される高校の学習指導要領改訂では「探究」がキーワードになり、STEAM(Science/科学、Technology/技術、Engineering/工学、Arts/芸術・教養、Mathematics/数学)教育が注目を集めています。以前のSTEM教育にA(Arts)が加わったものなので、この言葉から理数教育や教科横断型学習をイメージする人も多いでしょう。
 文杉ではDDコースに次ぐ新たな教育の柱として、2020年度からSTEAM教育に取り組んでいます。主導している染谷昌亮先生は、このプログラムを「生徒自身のワクワクを原動力に生まれる、教科の枠にとらわれない学び」と学内的に定義しています。

文大杉並_STEAM教育を主導する染谷昌亮先生
STEAM教育を主導する染谷昌亮先生

「ひと昔前は知識の多い人が評価されたが、現代では知らないことはネットなどですぐに調べることができる。今社会で求められる人材は、知識をベースに新たなモノ・仕組み考え、さらにそれを創造できる人。探究学習の終着点は考えたりプレゼンすることではなく、モノや仕組みを"創造"することです」と染谷昌亮先生は話します。

 海外の塾で講師を務めSTEAM教育の現場などを視察した経験もある染谷先生が最初に立ち上げたのは、「STEAMプロジェクト」と呼ばれる課外活動です。「21年度は中1、中2、高1、高2の4学年130名が参加していましたが、今年度は全学年に広がるため200名くらいとなり、全校生徒の6人に1人が活動する一大プロジェクトになる予定です」。

4部門に分かれて行う課外活動がメイン
4部門に分かれて行う課外活動がメイン
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 活動は次の4つの部門に分かれて行っています。
① メイカー部門:プログラミングなどの技術を使って課題解決のためのモノや仕組みを創作する
② 社会課題探究部門:SDGsなど興味ある社会課題について調べて多角的に思考し、実際に解決策を講じて取り組む
③ キャリア探究部門:「仕事は誰かの課題解決」ととらえて社会人インタビューや組織のあり方探究などを行う
④ 広報記録活動部門:プロジェクト活動の内容をSNSなどで発信したり学内掲示を行う

 メイカー部門の中には「STEAM Play 倶楽部」というクラブ活動があり、週に数回のプログラミングロボティクス講座を行っています。50人ほどが週1回活動し、専任講師の指導も受けながら各自が興味のある課題に取り組むという内容。プログラミングを1から学んでプログラムを組み、レーザーカッターなどを使用して作ったロボットを動かせるようになります。

文大杉並_駅前に設置された使い捨てカイロ回収ボックス
駅前に設置された使い捨てカイロ回収ボックス

 社会課題探究部門では企業やNPO法人とのコラボなども積極的に行っています。使い捨てカイロを回収して水質改善につなげる企業の取り組みと連携したり、持続可能な有機農業を探究して校内の畑で実際に農作物も栽培。長野の古民家をリノベーションして地域貢献できる体験型施設作りなどにも取り組むなど、染谷先生の言葉通り「探究やプレゼンではなく、実際のモノ作りや活動などにつながっている」点が見事です。
 文杉の最寄り駅である阿佐ヶ谷駅や荻窪駅にも自分たちで交渉してプレゼンを行い、使い捨てカイロの回収ボックスやポスターを設置しています。自分たちの取り組みが社会に認知されたり評価されることでモチベーションが高まり、生徒たちはさらに課題を深掘りしたり新たな挑戦に踏み出せるのです。

DDとSTEAM教育の両輪で希望の未来をつかみ取る

文大杉並_STEAMプロジェクトのメイカー部門はモノづくりで課題解決を図る
STEAMプロジェクトのメイカー部門はモノづくりで課題解決を図る

 STEAM教育をスタートさせる学校は増えていますが、「教科横断やプログラミングがSTEAM教育ではない」と染谷先生は強調します。「プログラミングや3Dプリンターやレーザーカッターといったものが注目されがちだが、それらは課題解決のための手段でしかない。生徒自身がワクワクしながら課題解決策を考える中であらゆる学問が融合され、必要に応じてプログラミングや3Dプリンターを駆使して、モノや仕組みを作るのが正しいあり方です」。
 そもそも教員がSTEAM教育のプログラムを作ってレールを敷いたら、本当のSTEAM教育とはいえません。自分が主体となって何をするか、何をしたいかを考えられる生徒を育てたい――と染谷先生は力をこめます。

 課外活動としてスタートしたSTEAM教育ですが、昨年度は中学の各学年で年2回ワークショップを実施しました。今後は全校生徒に拡充すべく、準備を進めているところです。「STEAM教育を2年行ってきた成果として、教師が指示するのでなく生徒が自分で考えて動くようになっていると実感している。週に1回くらいのペースで生徒から"こんなニュースを見たが、この領域で自分にできることはないか考えてみた。先生とディスカッションしたい"といったメールが来ます。企業から一緒に活動したいという問い合わせも増え、渇仰の手ごたえを感じています」と染谷先生は話します。

 ダブルディプロマというグローバル教育とSTEAM教育の両輪で、生徒の輝かしい未来を力強く支えている文杉。英語力を磨いたり海外で活躍したいという受験生だけでなく、自分の意志で未来をつかみとりたいと考える受験生は、ぜひ学校説明会などに足を運んで文杉を訪れ、その魅力に触れてみてください。

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