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動き出した2017年入試。中村&宝仙理数インターの「自己アピール入試」は来年も継続~拡大へ!

動き出した2017年入試。
中村&宝仙理数インターの「自己アピール入試」は来年も継続~拡大へ!

今春2016年の首都圏中学入試では、いわゆる「習い事入試」ともいうべき「自己アピール入試」を新設して注目を集めた中村中学校〈東京都江東区。女子校〉と宝仙学園共学部理数インター〈東京都中野区。共学校〉。

両校はともに、従来の中学入試の常識であった国・算あるいは国・算・社・理の筆答試験を課さない形式・形態の入試を新たに導入し、従来の中学入試の常識を大きく変えたといってもいいような、画期的で斬新な入試を実施して話題となりました。

中村中学校の「ポテンシャル入試」

中村中学校では「ポテンシャル入試」と題して、「書類審査・作文・面接」による入試を新設。1人10分程度の個人面接では、そのうち3分間を「自己アピール」の時間として、残りの約7分間で面接が行われました。この「ポテンシャル入試」とは、「様々なポテンシャルを持った仲間と出会い、刺激しあい、想像を超えた発見や失敗を起こし、ゼロから『1』を生み出す空間をつくりたい。芸術・スポーツ・英語をはじめ多方面の分野で高い能力を、またトレーニングを受けた経験を持つ小学生を対象とした入試です」と同校のWebサイトでも紹介されているものです。

宝仙学園理数インターの「リベラルアーツ入試」

宝仙学園理数インターでは「リベラルアーツ入試」と題して、「日本語リスニング」と書類(調査書と「学習歴」をアピールした自己推薦)にもとづく「面接試験」による入試を新設。

「日本語リスニング」では、まとまった内容の話を聴き、話の主旨を正しく理解できたか、また自分の理解したことを課題解決に用いる、応用力をみるテストが行われ、「面接試験」では、受験生が事前に提出した調査書(学習歴)に基づく面接試験(=自分が小学校時代に熱心に取り組んだ活動を紹介し、自己PRをしてもらい、将来への可能性をみるテスト)が行われました。ここでいう「学習歴」とは、受験生が12年間に取り組んできたあらゆる活動を意味します。

この「中学入試の歴史を変えた」存在ともいえる両校は、ともに4月下旬に教育関係者対象の説明会を開催し、この入試の手ごたえと来年入試に向けての抱負を参加者に伝えました。

中村中高の「未来へ」向けた宣言

中村中では4月21日(水)に「教育関係者対象説明会」を開催。最初に今春から新校長に着任した永井哲明先生からのご挨拶と「教育改革について」、次に入試対策センター長の富田義道先生による「2016入試報告」のお話に続き、「ポテンシャル入試」導入の立役者であった前校長の梅沢辰也先生による「未来へ」と題された、中村中高の未来へ向けての宣言がありました。

そして、その会のなかでは、「ポテンシャル入試」受験生による「自己アピール」の様子のダイジェスト動画も紹介され、その瞬間、会場の参加者からは驚きや笑顔とともに、多くの賞賛の声が寄せられました。富田先生による「2016年入試報告」のなかでも、今回の「ポテンシャル入試」の面接と作文で、受験生が“素晴らしいパフォーマンス”と“素晴らしい作文”を見せてくれたことが強調されました。

宝仙学園理数インター開校10周年、次の10年に向けた教育姿勢

宝仙学園理数インターでは、4月27日(水)に、「『理数インター』教育改革フォーラム」を開催。共学部理数インターの開校から10周年を迎え、次の10年に向けて「知的で開放的な広場」という言葉で、同校の教育姿勢を力強くアピールしました。

その会では、開校時から掲げてきた進学マニフェストに向けて着実に伸びてきた大学合格実績の手ごたえと自校の教育展開への自負・自信、そして今後に向けての抱負が伝えられました。

同時に、今春初めて導入した「リベラルアーツ入試」の手ごたえに加えて、(この時点では予定ではありますが)来春2017年入試では、この「リベラルアーツ入試」の増設(これまでの公立中高一貫対応入試をリベラルアーツ入試Ⅱに名称変更)と、そこでの「日本語リスニング入試」+「プレゼンテーション面接」という形式に加えて、新たに「英語リスニング入試」+「英語プレゼンテーション面接」などを導入する構想も伝えられました。

会のなかでは、校長の富士晴英先生による「導入初年度の今年は18名だった(この「リベラルアーツ入試」の)志願者を、いずれは10倍にすることを目標にしたい!」という、力強く壮大な抱負も伝えられたといいます。

新たな入試、これからの入試

こうして、子どもたちが「これまで(小学生時代まで)に打ち込んできた(スポーツ・芸術・英会話・習い事などの)活動や学習歴」と、そうした各種の活動に向ける意欲や集中力、潜在的能力(ポテンシャル)を評価し、そうした子どもたちを迎え入れることで、多様なバックボーンを持つ生徒どうしが“学び合える”創造的な教育空間を創ろうとする両校の新たな入試。

この「ポテンシャル入試」(中村)、「リベラルアーツ入試」(宝仙学園理数インター)。という両校の新たな入試のコンセプトに共感し、受験を考える小学生の親子も今後ますます増えていくことが予想されます。

中村の「ポテンシャル入試」のコンセプトと、その背景にある「教室から世界を変える~教育改革ZERO.1」と「学び合い」の教育姿勢、宝仙理数インターの「リベラルアーツ入試」のコンセプトは、それぞれの公式Webサイトのなかで紹介されています。

そして、この両校以外にも、たとえば東京立正中学校〈東京都中野区。共学校〉の「AO入試」など、子どもたちのそうした多様な活動を評価し、歓迎してくれる入試を行う私学も少しずつ増えています。

「自分ががんばってきたこと、好きなことをアピールしてみたい」と感じた小学生、「わが子のがんばりを評価してほしい」と考える保護者は、ぜひチャレンジを検討してみてはいかがでしょうか? 今後の中村中学校、宝仙学園理数インターの学校説明会にご注目ください。