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受験情報ブログ

藤村女子中学校の『ナゾ解き入試』と『国語1科目表現力入試』を取材させていただきました!

受験生それぞれの異なる長所を活かせる2つの入試

東京都武蔵野市にある藤村女子中学校・高等学校は、JR中央線・京王井の頭線『吉祥寺駅』から徒歩8分の場所にあります。
2月1日午後に実施された同校の『ナゾ解き入試』と『国語1科目表現力入試』ですが、『ナゾ解き入試』は今年で3年目の入試になり、『国語1科目表現力入試』は今年初めて実施する入試になります。

『ナゾ解き入試』ってなんだ⁉

『ナゾ解き入試』は、14時45分までに集合し、諸注意・諸連絡の後、15時から休憩と移動を挟んで、16時20分まで行われます。「謎検」という筆記試験と、「脱出ゲーム型」というグループワークで構成されている入試になります。
このような新タイプ入試は、「知識は必要ない」と思われがちですが、右の問題は「謎検」のサンプル問題です。「謎検」では、このように基礎的な知識だけでなく、「ひらめき」が求められる問題が10問出題されます。試験時間は20分なので、1問につき2分以内で解かないといけないことになります。すぐに解けなければ次の問題に進むという判断力も必要になります。

「謎検」が終わると、多目的室に移動し「脱出ゲーム型」が行われます。今年は10名の受験生でしたので、5名ずつA・Bのチームに分け、それぞれのチームに1名の同校の先生が加わります。チームのメンバー6名が協力しあって課題をクリア―する形式になります。ちなみに、チームに加わった先生方もどんな課題が出題されるか知らされていません。

まずは肩慣らしの「連想ゲーム」が出題されます。まず、それぞれのチームの受験生にキーワードが伝えられ、そのキーワードを1名ずつ漢字一字を事前に机の上に置いてある紙に書きます。それを先生が見て、キーワードを当てるというゲームになります。「これはアイスブレイクで、評価には入れていません」と受験生には説明がありました。

そして、いよいよ「脱出ゲーム型」が始まります。各グループに暗号の書かれた数枚の紙が配られます。謎を解き明かすヒントは配られた謎解き用紙だけではなく、会場の至る所にもあります。
受験生たちは、チームメイトと協力しながら各暗号を解読し、45分間で課題をクリアできれば成功ということになります。「考察力」「発想力」「行動力」「会話力」「洞察力」が必要な試験になります。
評価は、単純に課題をクリア―したかしないかではなく、課題をクリア―しようとチームメイトとどのように協力できたかということを受験生の言動から「考察力」「発想力」「行動力」「会話力」「洞察力」の観点で試験監督が評価します。

「謎検」のサンプル問題がもっと見てみたい!、脱出ゲームをもっと知りたいという方は同校のホームページに詳しく説明されていますので、そちらを参考にしてください。

『国語1科目表現力入試』ってどんな問題?

『国語1科目表現力入試』は、14時45分までに集合し、諸注意・諸連絡の後、15時から開始されます。試験内容は、「リスニング問題」と「読解問題」を試験時間50分(リスニング問題20分、読解問題30分)で行います。国語で必要な「聞く力」「読む力」「書く力」が必要とされる入試になります。

「リスニング問題」は、小問4題で構成され、問1~3までは会話文の後に設問の音声も流れます。各設問の間は20秒になり、設問の間にメモをとることができます。最後の問4は、受験生の意見を求める長文記述が出題されます。「リスニング問題」は相手の話を要領よく的確に聞けるかどうかが試されるので、学校の授業で先生の話をきちんと聞ける、人とのコミュニケーションがとれる受験生にとっては、力を発揮できると思います。

「読解問題」は物語文のみ出題されます。選択肢問題や記述問題が出題されますが、同校の2科・4科入試の国語より記述問題が多めに出題されます。記述量が多いですから、記述力はもちろんスピード力が必要です。また本文を読んで私ならこの場面ではこうするなどと登場人物を自分に置き換えずに、主人公や登場人物の言動を正確に読み取ることが大切になります。

「リスニング問題」を解いてみたいという方は同校のHPでサンプル問題がありますので、そちらの問題にチャレンジしてみてください。

「ナゾ解き入試」では、受験生たちがいろいろと話し合って楽しそうに課題をクリア―していきました。またそれを評価する先生方がその様子を笑顔で見守っている姿は普段の授業ではないかと思えます。しかし、いろいろな考えや価値観を持った人といかに協働していくのかという力は、受験生にとってこれから先の人生に必要な力です。また「国語1科目表現入試」は、試験の直前まで受験生たちが参考書を机の上に出して勉強している姿を目にしました。そして真剣に設問を解いていこうとする姿がありました。この入試も相手の話すことを的確に聞き取ったり、相手の言動から気持ちや考えを推し量ったりする力もこれからの人生にとって大切な力です。どちらも受験生の個性を問う入試と言えます。

その他に同校では2科・4科入試、適性検査型入試も行われています。こちらは学力を問う入試になります。どちらの入試も個性を伸ばし、力をしっかりと発揮することができる人材を育成すると目標を掲げている同校の教育に沿った入試です。

来年以降、同校を志望する受験生の皆さんは、自分の長所が活かせる入試にチャレンジしてください。

藤村女子中学校HPはこちら