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日大豊山女子中の2/2実施「英語インタビュー型入試」レポート

今年で3年目になる日大豊山女子中学校の「英語インタビュー型入試」の様子をリポートします。

今年で3年目になる日大豊山女子中学校の「英語インタビュー型入試」。昨年はオンラインで行われましたが、今年はリアル開催をすることができました。募集人員5名のところ、今年は18名が出願し、16名が受験しました。その様子をリポートします。〈取材・撮影・文/中曽根陽子〉

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今年で3年目になる日大豊山女子中学校の「英語インタビュー型入試」。昨年はオンラインで行われましたが、今年はリアル開催をすることができました。募集人員5名のところ、今年は18名が出願し、16名が受験しました。その様子をリポートします。

2022年2月2日午前。9時の開門と同時に次々と受験生がやってきます。受験会場入り口付近では、一人で会場に入っていく我が子の姿が見えなくなるまで見送る保護者の姿も。

ここまで2人3脚で頑張ってきたであろう親御さんの心境が痛いほど伝わってきます。

会場内では、入り口すぐのラウンジで靴を履き替え、検温と手指消毒を済ませた受験生が在校生の応援メッセージが書かれたカイロを手に取り、控え室へと進みます。

中には、並べられたカイロを食い入るように見ながら選ぶ受験生もいました。

この直筆応援メッセージ入りカイロは、日大豊山女子入試の名物で、自分も受験生の時にメッセージ入りカイロを受け取った在校生が、今度は後輩のために心を込めてメッセージを書くのです。

こんな激励を受け取ったら、きっと受験生も嬉しいに違いありません。

この日は2科選択型の入試も同時に行われたため、案内に沿って自分の入試会場に向かっていきます。

英語インタビュー型入試の会場は、ラウンジに一番近い中学2年生の教室。控え室では、心を落ち着けようと持参した参考書やノートをめくりながら待つ受験生の姿がありました。

時間になり、受験票と英検の合格証(持っている場合のみ)の提出が終わると、先生から今日の流れの説明を受け、配布されたアンケートへ記入します。

アンケートは、①受験しようと思った理由 ②中学生になってやってみたいこと ③自分の好きなこと、得意なことについて自由に記述します。

これは合否には全く関係ありませんが、英語インタビュー型入試は口頭試問だけなので、学校としては一応生徒の日本語能力と意欲を見たいという狙いがあるとのことです。

控え室を挟んで左右の教室が受験会場。ネイティブ教員と日本人の英語教員、そしてサポート役の教員計3名が待つ教室に、一人ずつ入っていきます。

感染対策で、面接官とは距離を取り、クリアボードで仕切られたうえマスクをしているため声が通りにくいので、「大きな声で話すこと。聞き取りにくかったら遠慮なく聞き返すように」と日本語で伝えられ、ちょっと緊張した面持ちの受験生の表情も少し緩みます。

そして、簡単な挨拶と自己紹介からインタビューが始まりました。

小学校の名前、家族やペットのことなど、面接官の質問に滑らかに答える受験生達。面接官の先生も楽しそうです。

続いて、机に置かれた短文を30秒で黙読し、その後それを声に出して読むように促され、さらにそこに書かれた内容についての質問に答えます。

最後は、室内のホワイトボードに貼られた写真から一つのトピックを選ぶように促され、そのことについて30秒で3センテンス以上の文章を考え、話すように指示されます。

トピックは、Vegetable ・Art・Video games・Movies・Desertsの5つ。その中から一つを選んで、選んだ理由や自分が好きなものについて自由に話します。

受験生の多くは、「私は〇〇を選びました。その理由は〇〇だからです。特に好きなのは〇〇です。」というように、上手に3つのセンテンスを作って話していましたが、中には、野菜を選んだものの言葉に詰まってしまうという受験生もいました。

しかし、面接官の先生は、そこで終わりにせず、yes noで答えられる質問を投げ、実は野菜は嫌いなことを聞き出し、そこから話を広げてくれていました。

この3つのパートで英語インタビュー型入試は終了です。時間は一人10分。あっという間に過ぎてしまいます。

全てのインタビュー終了後に英語主任の杉田竜之介先生に、評価のポイントについてお話を伺いました。

こちらの学校の英語入試は英検3級のテストと同程度で、質問を聞き取り理解しているか、自分の言葉で話せるか、読む力はあるかを測っています。

「もちろんそれぞれの評価ポイントはありますが、たとえ文法的に間違っていたとしても、それよりなんとか自分の考えを伝えようとする姿勢があればそこを評価します。」と杉田先生。

だから、答えに詰まっていた受験生に対しても、そこで終わりにせず、質問を投げることで、野菜が嫌いなのに選んでしまい、それについて話してと言われて答えに窮したことをちゃんと理解して、なんとか受験生が答えられる質問に切り替えて、力を見極めていたのです。

そのお話から、落とすための試験ではなく、むしろそれぞれの力を引き出しそこを評価する加点主義の試験だと感じました。
また、できるだけリラックスできるように心がけていると言うだけあって、終始暖かな雰囲気で、受験生もきっと落ち着いて臨むことができたのではないでしょうか。

日大豊山女子の英語教育は、英語入試で入った生徒も取り出し授業は行わず、一般入試の生徒と一緒に初歩から学びます。

それによって、基本を学び直してしっかりとした力をつけると同時に、クラスのムードメーカーとしてリーダー的役割を果たすことで、さらに自信をつけることができるのです。

ネイティブ教員は現在4名。この日の試験官はニュージーランドとカナダ出身の先生でした。

「海の向こうを知る人になる」という目標を掲げて国際交流教育に力を入れる日大豊山女子では、中学1,2年生(希望者)で、ニュージーランド、高校でカナダに行くプログラムがあります。

なので、事前にそれぞれの国の文化や社会について学べるように、それらの国の出身者を集めているとのこと。
そして、お昼休みにはラウンジ、放課後はイングリッシュルームにいつもネイティブの先生がいらっしゃるので、自由に英語で話すこともできます。
強制ではなく、自発性を大事にしているのです。

「自分で考えたことを他者に伝えることを重視している」という日大豊山女子の教育理念に沿って行われた英語インタビュー型入試。入試は学校からのメッセージという言葉がぴったりの入試でした。

【写真】ラウンジでは、昼休みにネイティブ教員と自由に話せる。試験当日は、受験生の昇降口として使用された。