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【新渡戸文化学園】未来を変える力を育てるVol.3

新渡戸文化小学校の挑戦!

my TYPE第13号(2025年7月13日発行)掲載


取材・文/ライター 金子茉由。撮影/首都圏模試センター 北一成 ※写真の一部は新渡戸文化学園の提供

東京都中野区に校舎を構える新渡戸文化学園は、 新渡戸稲造氏が初代校長を務めた女子経済専門学校を起源に持つ学園です。 子ども園・小学校・中学校・高等学校・短期大学(いずれも共学)を有する一貫教育校であり、 自分と他者の幸せを創造できる「Happiness Creator」の育成を教育の最上位目標に掲げ、 自律型学習者の育成に力を入れています。 今回は、時代に応じた新しい学びの形を追求する新渡戸文化小学校を訪問。 特色ある授業を見学させていただきながら、先生方のお話を伺いました。

~世代をつなぐ一貫校の力 共通のコンセプトが生む 新渡戸文化ならではの教育の魅力~

学年を超えた交流を通じて豊かな学びを創造する

子ども園から短期大学までを擁する新渡戸文化学園では、一貫校ならではの取り組みにも尽力しています。学園全体でのキックオフミーティングや、授業づくりを研究するワークショップなど、相互啓発を通じてより効果的な教育の実践を目指しています。

また、各教員が主導し、学年を超えた連携機会の創出にも努めています。例えば、2024年には、英語の授業を通じて高校3年生と小学校3年生がコラボレーションする場面がありました。高校生が小学生にも伝わるような英語の絵本を作るという企画で、まずはお互いのことを良く知るために、事前にふれあいの時間を作って一緒に遊んだりもしたそうです。結果として、すばらしい絵本がたくさんできあがり、小学生も食い入るように見ていたとのこと。その様子を見て、高校生たちも大きなやりがいを感じたそうです。

学園全体で共通のコンセプトを掲げ、プロジェクト活動を軸としたカリキュラムを実践

新渡戸文化では、学園全体で共通する教育コンセプトを取り入れています。具体的にはPBL※の手法を重視し、プロジェクト型の学びを実践しています。

小学校では「自分たちで探究する学び」を体験し、中学・高校では本格的にプロジェクト活動を行います。例えば、週1回1日、好きなことにじっくり取り組む「クロスカリキュラム」の時間が設けられ、自ら問いを立てて教室を飛び出して学び、多様な形で成果を表現するカリキュラムがあります。また、それぞれの生徒が決めたテーマに沿って、実際の社会課題に対するアクションを行う「ラボ活動」も特徴的です。いずれも教科を超えて学びを広げる新渡戸文化独自のカリキュラムであり、基礎学習で得た知識や技能をリアルな世界へとつなげる取り組みです。

※Project-BasedLearning:学習者が実際のプロジェクトや課題に取り組みながら学ぶ教育手法

旅を通じて育む感性と探究新渡戸文化ならではのスタディツアー

新渡戸文化では、小中高を通して「旅は絶好の成長機会」ととらえ、特別な学びの機会としています。小学校3年生では「五感で感じる旅」をテーマに、収穫体験や川遊びなどを体験。6年生になると岩手県大槌町を訪問し、震災からの学びを得たり、現地で生活する方々との対話を行ったりしながら、一人ひとりが何を感じるかを探究しています。

中学・高校のスタディツアーでも、学校が提携している各地方の旅先から自ら行きたい場所を選択し、地域の魅力や課題に向き合っています。現地での体験を通じて社会課題を「自分ごと化」するだけでなく、人生を変えるきっかけとなる出会いが生まれる特別な行事となっています。

取材後記

今回の取材を通して、新渡戸文化小学校の先生方が、自ら楽しみながら教育内容をデザインしている姿が印象的でした。子どもたちに喜んでもらえる授業づくりはまさに「利他の精神」に通じており、一貫した理念のもと教育活動に取り組む様子が伝わってきました。

また、「親目線」では、子どもたちの健やかな成長を支える「にとべごはん」や、きめ細やかなペアレンツサポートを実現する「アフタースクール」も大変魅力的だと感じました。ぜひみなさまも、新渡戸文化の新しい教育のかたちに触れていただければ幸いです。

中学入試情報誌『MyTYPE』とは

『MyTYPE』は、首都圏模試センターが発行する中学入試情報誌で、最新の入試動向や学校情報をわかりやすく紹介しています。偏差値データや合格者分析に加え、受験生の「タイプ」に応じた学校選びの視点が特徴です。学力だけでなく個性や学び方に合った進路を考えるヒントが得られ、保護者にとっても教育方針や学校生活を知る貴重な情報源となります。受験を通じて子どもの未来を見つめるきっかけとなる一冊です。今回は、2025年7月13日発行のmy TYPE第13号に掲載しました記事をご紹介します。

『myTYPE』2025年7月13日号のデジタルマガジンはコチラ

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