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受験情報ブログ

海陽中等教育学校のユニークな「視聴型問題」のねらい

海陽中等教育学校では、2021年の入試から、音声と映像による「視聴型問題」を導入しています。

2006年(平成18)年に全寮制の完全中高一貫校として創立された海陽中等教育学校〈愛知・蒲郡市。男子校〉では、2021年の入試から、「3教科型・4教科型」の筆記試験とは別に、「視聴型問題」を導入しています。従来の筆記試験とは異なり、音声と映像による問題で、対象は国語、理科、社会の3教科です。

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従来の筆記試験とは違う国・理・社の音声と映像による問題

2006年(平成18)年に全寮制の完全中高一貫校として創立された海陽中等教育学校《愛知・蒲郡市。男子校》では、2021年の入試から、「3教科型・4教科型」の筆記試験とは別に、「視聴型問題」を導入しています。

従来の筆記試験とは異なり、音声と映像による問題で、対象は国語、理科、社会の3教科です。

受験会場の机にはiPadが並び、国語の問題冊子と各教科の解答用紙が配られます。理科と社会は画面上の実験映像やグラフを見つつ、イヤホンから流れる設問に解答していきます。一方、国語は音声のみで、日常会話の一部の穴埋め問題や情報を聴き取った上で自分の考えを述べる作文が出題されます。映像や音声は一度しか流れないので、しっかりとメモを取ることが必要です。

関心のある方は、ぜひ上記の「資料」ボタンをクリックして、「出題例」のPDFをご覧ください。

まず人の話を聞ける力を!

この入試について、同校校長の西村英明先生は、「全寮制の生活を通じて社会で活躍するための能力を育む本校では、人の話を聞き、理解し、自分の意見を述べることが必要になります。そのためには、まず人の話を聞ける生徒に来てほしい、と話しています。

またこの視聴型問題の出題について「重箱の隅をつつくような知識は必要なく、授業をしっかり聞いて吸収できることが大切。塾が近くにない地方の子たちにも入学の間口を広げたい」と述べています。

視聴型問題で測られる力とは

情報化が進み、社会が大きく変容しようとしている中で、様々な媒体から必要な情報を取り出し、情報と情報との関係を分かりやすく分析した上で、整理統合する力、また自分の言葉で発信する表現力が求められています。

新型コロナウイルスや気候変動などこれまでに経験したことがないことが次々と起こり、人々の生活様式や価値観も大きく変わりつつあり、将来の予測を立てることが困難な時代に入っていると言えます。それ故に多くの人が知恵を出し合い、正解のない課題や問題に対して自分なりの答えを共に創っていくスキルが必要となってきます。

そういった中で人の話をしっかりと聞く「傾聴力」と情報の中から大事なことをしっかりと抜き出せる「情報抽出力」を測る視聴型問題は、これからの時代に適した新タイプの入試形態です。

新しい学習指導要領との関連性

「社会生活における人との関わりの中で伝え合う力を高め、思考力や想像力を養う」ことは、新しい学習指導要領のなかにも明示されています。

海陽学園は生徒を中心に、生活を支える多くの大人とともに「ミニ社会」を構成しています。寮生活を支えるハウスマスター(寮長に相当)やフロアマスター(賛同企業から派遣される若手社員)、また食堂で食事を提供する方々や、学習指導や進路に関わる教員など多くの人々が日々共に生活しています。

寮生活においては「伝え合う力」は必要条件です。お互いの考えを尊重し、理解し合うこと、そして多くの人と関わりを持つことによって、自分の考えに固執することなく、適切に表現する力が自然と身についていくのです。

基礎学力の徹底

とはいえ、こういった力だけでは、海陽学園が建学の精神に掲げる「将来の日本を牽引する、明るく希望に満ちた人材の育成」は為し得ません。

基礎学力の習得はいうまでもなく必要不可欠です。授業を中心とした日々の学習の中でも、しっかりと見聞きする力や判断力が加わっていけば、学力は自ずと身についていくものです。

視聴型問題により入学した生徒たちが、その後の中高6年間の学習を通して確かな基礎学力を身に着け、どのような成長を遂げていくのか、今後の海陽学園の展開を見届けていただきたいと思います。

視聴型問題に関するイベントは下記を予定

なお、来春2023年入試に向けた「学校を知り」「入試を体験できる」イベントのうち、視聴型問題に関するイベントは下記を予定しています。。

・7月9日(土)
適性検査型入試説明会・練習会(東京)会場は未定
・9月3日(土)
オンライン適性検査型入試練習会①
・10月1日(土)
オンライン適性検査型入試練習会②
・11月5日(土)
オンライン適性検査型入試練習会③
・12月3日(土)
オンライン適性検査型入試練習会④

少し先の予定になりますが、関心のある受験生と保護者は要チェックです

「視て」「聴いて」解く力は今後ますます大切に!

中学入試の歴史のなかでも、「聴いて解く」リスニング形式の問題は、何校かの私立中学校で行われてきました。

ただ、「視て」「聴いて」解く”視聴型”問題は、ここ30数年間の中学入試の歴史のなかでは初めてで、おそらくは“日本初の”試みともいえるはずです。

やがて子どもたちが社会に出て、他者や協働する仲間とコミュニケーションをするときにも、文書を呼んで、書いて答える筆答型のコミュニケーションよりも、人の話やプレゼンテーションを「視て」「聴いて」理解して質問や対話をする機会の方がよほど多いと考えて良いでしょう。そうした力を育てる第一歩として、この「海陽中等教育学校」の貴重なメッセージを意味あるものとして受け止めていただければと思います。