LOVELY LIBRARY 第24回·品川女子学院中高の図書館《特別編》
情報誌『shuTOMO』2025年10月13日号でご紹介した品川女子学院中等部・高等部の「LOVELY LIBRARY」取材時に先生方や生徒さんに伺ったお話を、特別編としてWebでお伝えします。〈取材・撮影・文/ブランニュー・金子裕美〉
司書の先生とのおしゃべりが楽しい!
-新図書室の特に好きなところを教えてください。
小又さん 私はぬいぐるみが置いてあるスペースです。あそこがちょっと可愛いなと思っています。
加茂さん あの犬の名前は「うめきち」だよ。
小又さん えっ、名前あるの? 知らなかった。
大和田さん 下の学年の子だと思うんですけど、昼休みも放課後も、そのソファに座って本を読んでいる姿をよく見かけます。
加茂さん 私はカウンターが好きです。カウンターの横に図書委員が集まって作業するスペースがあるのですが、私はそこに入り浸って、司書の先生と話をしたり、作業したりしています。
江藤さん オープンキャンパスの準備を手伝ったりね!
小又さん なんていうのかな。(新図書室は)心が軽くなる空間なんですよ。光が入ってくるから心地いいんです。
江藤さん 私は壁の色も好きです。
-司書の皆さんも仲良く仕事をされていて、雰囲気がいいですよね。
加茂さん 仕事上では3人の役割がきちんとしている感じがします。岩﨑先生はリーダー的。伊達木先生は細かい作業が得意。名小路先生はいろいろな本に詳しい。
小又さん 図書室の先生って静かなイメージがあるけど、みんなめっちゃしゃべる(笑)。
大和田さん みんな優しくてフレンドリーだから話しやすいです。「おすすめの本、ありますか」って聞いたら探してくれて。おかげで好きになった本があります。
加茂さん (司書の先生と)気軽におしゃべりできるのも、図書室に足が向く理由だと思います。
-皆さんは電子図書館も利用していますか。
小又さん 私は紙の匂いが好き。
加茂さん 電子書籍はwi-fiがないと読めないから、それが不便だよね。
江藤さん でも、家にいるときでも借りられるのは利点。そういう使い方をしている人はいるんじゃないかなって思います。
加茂さん うんうん。
大和田さん 最近、ちょっと忙しくて、あまり本を読む時間がないんですけど、今すぐ読みたいなっていう時は電子図書館で借りています。
-使い分けをしているということですね。
受験生とのふれあいが楽しみなオープンキャンパス
-図書委員会の活動を教えてください。
加茂さん 図書委員の仕事は主に4つあり、「企画班」「広報班」「装飾班」「ブックリスト班」に分かれて活動しています。「企画班」はオープンキャンパスや文化祭の企画を考えたり、いろいろな部活とコラボしたりしています。
-部活紹介と関連図書を展示する企画をやっていましたね。
加茂さん 今年もコラボする予定です。
-オープンキャンパスではどんなことをやるのですか。
小又さん オープンキャンパスでは「しおりづくりのワークショップ」を行っています。しおりは水引と紙の2種類で、小学生の子たちと一緒に作ります。
大和田さん 紙のしおりは絵を描いたり、色を塗ったりして作ります。
江藤さん 図書室を知ってもらうという目的もあるので、しおりを作っている時に、図書委員がそばについていて、何でも質問を受け付けます。
大和田さん クイズに答えながら、この図書室を回ってもらうということもしています。
加茂さん クイズの内容は企画班が考えます。例えば、作者の名前から1文字だけ抜いておいて、「この本を書いたのはこの人だよ」というような声かけをして、その1文字を当ててもらったり。
江藤さん 本に関するクイズを図書室のいろいろなところに散らしておいて、館内を巡ってもらいながらクイズに答えてもらうという感じです。
加茂さん (楽しんでもらえるように)どういう言葉で聞けばいいかを考えています。
江藤さん 内容自体は企画班が考えるのですが、オープンキャンパスのときに参加者と接するのは、図書委員全員です。
小又さん 部活などがかぶってる人もいるので、全員揃うわけではないのですが……。
加茂さん 参加できる人が参加する、という感じです。
-文化祭ではどんなことをやるのですか。
加茂さん 文化祭では古本市をやります。昔の雑誌や、生徒たちから、もう読まないなという本を寄付してもらって、それを販売します。一定価格で購入してくださった方には、図書委員が作った水引のしおりをプレゼントし、来ていただいた方には紙のしおりをお渡ししています。
図書委員も新図書室の運営に協力
-その他の班の仕事も教えていただけますか。
加茂さん 「広報班」は「YOMOCA」という図書室便りの記事の一部を作ります。「装飾班」は自分が好きな本のポップを作っています。
江藤さん 「装飾班」は電子図書館のヘッダーを描くこともあります。でも、メインはポップを作ることですね。
加茂さん 「ブックリスト班」は、図書室を利用してもらうために、先生方におすすめの本を聞いて、それをまとめて、1つの冊子にしてみんなに渡しています。
大和田さん 1年に1回、学年末に配ります。
加茂さん 親御さんや先生にも手に取ってもらえるように、入口の近くにも置いています。
-しっかりと役割が分かれているんですね。
江藤さん 希望制でカウンターの当番があって、希望した人が希望した曜日にカウンターの中に入って貸出や返却の手続きを行います。
小又さん 初めて知った。そうだったんだ。
大和田さん アンケートで希望を取ってるよ。
小又さん そうなんだ。応募しようかな。
大和田さん 後期にも希望を取るよ。
小又さん 入ります。絶対入ります!
新校舎はA・B・C、3つの校舎が連結しています。図書室のあるフロアはエントランスに入ってすぐのA棟で、これまでの図書室と比べると、生徒にとってアクセスが格段によくなりました。カフェテリアや売店と同じフロアなので、来館者数は伸びているのではないでしょうか。目的がなくても、司書の皆さんと約4万冊の本が、あたたかく迎えてくれます。机や椅子が移動可能なカレイドスペースも、学習や活動の幅を広げています。学校を訪れた際は、ぜひ図書室に足を運んでみてください。
- この記事をシェアする
