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緊急事態宣言下で1/10(日)埼玉より一都三県の中学入試開始。【栄東中第1回】

一都三県に緊急事態宣言が発令される事態のさなか、1月10日(日)、埼玉県の入試がスタートしました。

一都三県に緊急事態宣言が発令されるという前例のない事態のさなか、1月10日(日)、一都三県で最も早い中学入試が埼玉県でスタートしました。さいたま市にある栄東中学校の第一回入試では、男女計6,017人が出願し、早朝から多くの受験生が集まりました。

受験生親子と先生達の”コロナとの戦い”がいよいよ始まった!

一都三県に緊急事態宣言が発令されるという前例のない事態のさなか、1月10日(日)、一都三県では最も早い中学入試が埼玉県でスタートしました。さいたま市にある栄東中学校の第一回入試では、男女計6,017人が出願し、早朝から多くの受験生が集まりました。

第1回、第2回、東大・難関大クラス、帰国生入試など、例年、首都圏最大規模の約1万人の志願者を集める栄東中学校。今年もその数は減ることがありませんでした。さまざまな不安を抱えて受験に挑む受験生親子、そして、入試で感染をさせることがあってはならないと、例年より多くの準備をしてきた学校の先生たち。受験は戦にたとえられることが多いのですが、2021年の中学入試は、まさに受験生親子と先生たちの “コロナとの戦い”と言ってもいいのかもしれません。

感染リスクを徹底的に低減させる入試はこうして行われた!

第1回入試は最も志願者数が多いため、まず日程を1月10日(日)、1月12日(土)の2回に分けました。そして、系列校である埼玉栄中学(さいたま市)、栄北高校(上尾市)を加えた3つの試験会場で志願者を分散させました。

さらに、受験生が一番多い本校会場では集合時間を9:00スタートの「前半」と10:00スタートの「後半」とに分け、1時間の時差を設けました。これにより例年に比べて教室内の受験生の数を約45名から30数名ほどに減らし、“密”を避けることになりました。

また、電車による移動時の感染リスクにも対応しています。自家用車による登校を希望する受験生には、グラウンドを駐車場として開放し、Webによる事前予約で駐車券を発行しました。それでも収容できる台数には限りがあるので、近隣の民間の駐車場の案内図もホームページに掲載しました。

最寄り駅から1つ手前の駅周辺の駐車場まで掲載されていますが、ひと駅だけ電車で乗って登校できるようにとの配慮です。この案内図は、なんと先生たち自らが場所や収容台数などを現地調査して作成したのだそうです。

入試広報センター長の井上和明教頭によれば、最も苦慮したのは、発熱やコロナ感染疑いなどで受験生が欠席したケースへの対応だと言います。「ただでさえ受験回数を増やせば合否判定の基準も難しくなります。

第1回の受験生にとっては合否発表が3日後になり、それがどう影響するのかも心配です」。それでも同校は、欠席した受験生の受験機会を奪うことはできないとの判断から、1月29日に追試験を行うことを決定しました。

喘息等持病がある受験生、アレルギーなどの理由でマスクが着用できない受験生は別室を用意するなど、受験生たちの不安を軽減する特別措置も追加したといいます。あらゆるケースを考え抜いた対応だと言います。

激励する塾の先生の姿はなく、静かに登校が始まった!

8:30、さいたま市周辺の気温はマイナス4度。グランドに次々と自家用車が入っていき、最寄り駅のJR東大宮駅からは受験生親子たちが校門をめざして歩いて登校してきます。

例年なら教え子を激励しに駆けつける塾の先生たちも、自粛しているせいか全く姿が見えません。マスクとフェイスシールドをした同校の先生たちだけが受験生を迎えます。

受験生と保護者は、会場に入る手前で検温・アルコール消毒をした後、受験生は保護者と別れて教室に入ります。教室では机ごとに飛沫を防ぐパネルが設置してあります。これは在校生が普段の授業で使用しているものと同じものですが、それだけでは足りないので受験生のために追加注文しておいたものです。

ペン型の消毒スプレーも生徒一人ひとりに配布されました。衛生用品が品薄になる状況下で、学校に納品されたのは年明けの5日だったそうです。「本校の受験のためだけではなく、この後の併願校の受験でも使ってほしい」と井上先生。ス

プレーに書かれた「合格祈願!!」の文字には、コロナ禍でも頑張った受験生たちの努力が報われてほしいという先生たちの思いが込められているのでしょう。

コロナに負けない! 私学だからこその迅速な対応

「1月8日に首都圏に2回目の緊急事態宣言が出されましたが、私たちは当初から決めていた実施要項を変えることはありませんでした。なぜなら、すでに最悪の事態を想定してあらゆる対策を考えていたからです。ホームページ上で両日の出願状況をシェアしたことも功を奏したのか、例年並みのおよそ6,000人の志願者でほぼ3,000人ずつの受け入れとなりました」と、同校のコロナ対策に自信をみせる井上先生。

さらに今回の入試で大きな変更点のひとつに、東大特待クラス入試で、3年間特待生と6年間特待生を追加したことを挙げています。コロナ禍は経済にも深刻な打撃を与え、経済的に私学への進学をあきらめる受験生もいることが危惧されています。経済的に困っている生徒も安心して通学し続けられるように長期間の特待生の設置を決めたということです。

井上先生は、そうした迅速な決断は「私学特有」だと話します。同校では、昨年3月の休校措置の間に、職員の7割以上を在宅勤務としながら、急遽オンライン授業の準備を進め、4月からは全校生徒向けの配信を早々と実施しました。

設備がない家庭には学校にあるパソコンやポケットWi-Fiを貸し出すなどのサポートも準備したようです。わずか1ヶ月での対応は、私学ならではのスピード感、コロナ禍でも生徒の学びを止めませんでした。

入試広報を担当する市原貴紀先生も「受験生たちは早い子で小学3年生から、3年間努力し続けてきました。だからこそ、私たちもやれることはなんでもして、万全の体制で受け入れたい」と話します。受験生たちの戦いの裏で、受け入れる先生たちの熱い想いを感じる入試のスタートとなりました。

コロナ禍での試験における好事例になった栄東中入試

同校の田中淳子校長先生は、「今回初めてこのような試験を実施した中で、うまくいった点もあれば反省点もあります。次回の試験に向けて、登校時の列が密にならないように、校舎に入る前の検温と消毒をもっとスムーズに行いたい」と話します。

サーモカメラの台数も増やし、アルコール消毒などの人員も増やす予定だと言います。

前例が全くない中、先陣を切って入試をスタートさせた栄東中学校。コロナ禍での入試のお手本になったことは確かなようです。